エチオピアエチオピア

代田橋からこんにちは

無題(E-410)

2010-05-07 04:06:12 | Weblog
この後僕は彼女たちを見向きもせず彼女たちの前を通り過ぎた。
毎朝職場へ行く途中、ミニバスに乗るまで、人通りが多いところには必ずこうした人達が居る。
お母さんと子供。お母さんは憔悴しきった顔をしていて、2歳くらいの子供だけがそれでもきらきらと輝いている。
ミニバスに乗っても、他の客が乗り切るまでの間、彼女たちは歩いてミニバスまで来て恵みを乞う。ミニバスが信号待ちをしても。

彼らにお金を上げた事は無い。
正直どうして良いか分からないからとりあえず何も決断を下さないでおこう、と思っているからだ。
あげない、ということだって決断じゃあないか、と思いつつ。

エチオピア人たちは割りと彼女たちに対してお金をあげている。
それは正しいと思う。
この国のバランスをこの国の人達が取っていると思うからだ。

自分が彼女たちだったら、と想像してみる。
恐らく彼らの感じている無力感の数十分の一しか想像できていないだろうが。
彼女たちを確保し、社会復帰が出来るようにする、ということがもし出来るのであれば素晴らしいと思う。
でも僕はそれを自分の人生を捧げてまでしたいとは思わない。自分のしたいことがあるから。

この国に居ると自分ってラッキーだな、と不謹慎ながら思ってしまう。
そして人生というのは不公平だな、と。

Photo: A lady and her baby on the street.

最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (軍曹)
2010-05-07 17:55:28
そうだな。お前があげると生態系が崩れるぞ。
ブラックバスのように。。。。

まあ冗談だよ。


でも多分俺もあげないと思う。
1回あげたら、もう後は切りがない。
自分の中でルールを作ることも必要だね。
旅行で1回行くくらいならあげるけど、
そこで生活してるわけだから。
返信する
隣国より (246)
2010-05-07 19:27:17
まぁ答えはないよね。どこの国に行っても物乞いはいる。先進国でもあったし。あげたければあげるし、あげたくなければあげない。あげる日もあって、あげない日もあって、それは気分次第。今日あげたからって明日もあげなきゃいけないわけじゃない。だからそんな気にすんなっ!
返信する
Unknown (トルシヤ)
2010-05-07 23:59:19
>軍曹
そうそう、そんな感じ。
ブラックバス、冗談にしてはぴったりだね。
まあ俺が来てる時点でもう壊れてるとも言えるから、その線引きが難しいね。

>にしむ
まぎらわしい書き方をするんじゃあない!
ちょっと考えてしまったじゃあないか!
時間が惜しいのに~^^
そんなに気にして無いよ^^
ただ自分のスタンスを敢えて文章にしてみるとそうなるな、って感じです。
返信する
Unknown (mco)
2010-05-20 03:29:16
無関心が理由であげないわけじゃない。
私もそう自己弁論しています。

彼女にとったら、
関心があろうとなかろうと、
善意であろうとなかろうと、
そこにさしたる違いは無いのかもしれない。

彼女らの境遇を客観的にしかとらえられない
我々のような物的に恵まれた国民特有の葛藤なのかもしれないよね。
って、これも詭弁に過ぎないかな(苦笑)。



返信する
Unknown (トルシヤ)
2010-05-20 13:15:16
同じ感覚なんだねやっぱり。
結局はお金を上げないことについてきちっとした理由は無いけど、なんだか援助、ってものに根本的な疑問を感じるということもこれに通じてる気がするな。
エチオピアの人はお金をあげるべきだと思ったりするし、外国人はそのサイクルに関わらないべきなんじゃないかな、って思っちゃうんだな。
いつもは迷ってるときは行動!ってしてるけどこれに関しては逆だな、って思って行動してるな。
途上国のお金持ちと俺ら、基本的な感覚は一緒だと思う。
ただ立っている「サイド」が違うんだろうね。
返信する