小さな町のお祭りの話です。
わっしょいわっしょいと
元気な掛け声でお神輿が通りを練って
いくのですが
その通り道ーー
だあれもいませんでした
しーんとした道です。
みんな家の中にいるのですね。
お祭りをやっているのは
子供たちと「子供会の親たち」と
古くからのここの住民のみで
新興住宅の増えたあたりは
地元のお祭りなんて他人事 (よそごと)
なんですね。
そして新興住宅の方が多いときてる
ので
しーん、わっしょい、しーん、わっしょい
となってるようで・・・・
まことに寂しいお祭り風景を
ちらりと見た老婆、
昔は「祭り」といえば
都会に出ていた子女もわざわざ
帰ってきたという話を聞いたことが・・・
「有名」ではない無数の地方の「祭り」が
寂しいものになっていくさまは
日本の何かが失われていくのを
垣間見る気持ちでございます。