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人生の階段ー日々の詩に託してー

ある老婆の日々ーー

今も同じ

2018年09月20日 | 読書

「肥前の妖怪」(司馬遼太郎)という短編のなかで

鍋島閑叟は「東洋一の洋式要塞」を作らねば

と考えていた。

今時「葉隠」なんぞと言っている場合か、

というなんとも進歩的な藩主だった。

その鍋島閑叟が自費で長崎に砲台をいくつも作りたい

と幕府に申しでると

「さしつかえなし」のお達し。

閑叟は思った、この今の時代

外敵侵入の危機あるのときに

「さしつかえなし」の一言で、さらに閑叟が

一部、幕府の援助金を願うと

「御手元不如意」という返事。

まったく危機意識ゼロ。

ーーなんか、似てませんか?

何と似てるかって?

今ですよ、今の官僚です。

隣国に遠慮ばかりして

ウイグルで行われているホロコースト

残虐な民族大虐殺のことも

口をつぐんでいますし、

ベトナムでのあの韓国兵の大強姦事件にも

ぴたりと口を閉ざしていますし

地方都市ときたら呑気に

「非核三原則宣言都市」なんて旗を掲げて

自国の市民を危機から守る意識なんて

まったく感じられませんね。

自分たちの都市にいつミサイルが飛んでくるか

という危機意識もなくて

「御手元不如意」なんて言ってる場合ですかね。

いやぁ、

江戸幕府の役人根性は現代にそのまま

引き継がれていますねぇ。

「さしつかえなし」ーー許してやるーー

上から目線で許可のハンコを押す間にも

日本はひしひしと侵略されているのに。

 

 


後醍醐天皇

2018年09月04日 | 読書

伊沢元彦を再読しております。

後醍醐天皇には「忠臣」を思いやる心がなかったと。

楠木正成や新田義貞を見捨てていますからね。

それよりも何よりも

日本の「朝廷」は「軍隊」を持っていなかったし

持とうとも思っていなかった、ということが

なるほどと・・・

軍隊とは殺しをするから「けがれ」と考えていた、

北条氏(幕府)を倒したのは軍ではなく

天皇の威光だと考えて

軍事は無用とした。

しかし幕府は軍事勢力だからそれを倒すには

軍事力しかない。ところが貴族たちはそうではない、という。

「バカな奴らだ」と笑う資格が現代の日本人にあるだろうか?

日本の平和は平和憲法によって守られた、と主張する

学者や文化人には、後醍醐を笑う資格はない。

ーーーと、1999年に伊沢元彦は警告を発しています。

でも、未だに日本中の学者たちは後醍醐、そして「貴族」の仲間です・・・

日本は平安朝の時代から南北朝

そして現代もまた

「平和!平和!」と唱えてさえいれば平和は続くという

言霊の国なんですね。

だからこの小さな列島がいつ外敵に乗っ取られるかという

今の危機的状況も顧みず

呑気に何十万もの外国人(大半はC国でしょう)を受け入れようと

言っていますが

ゲルマン民族によって滅ぼされたローマ帝国の歴史は

忘れられてはならないと思うのです。

ローマ帝国、後醍醐。

日本に来て平和憲法、九条のありがたさを講演している

イギリス青年がいるらしいですが

あなたはイギリスに帰ってからその講演をしてごらんなさい

たちまち失笑されますよ。

あ、話が少し逸れたかも・・・


聖徳太子

2018年08月13日 | 読書

夏の徒然に

昔読んだ本をあれこれ・・・

していると

伊沢元彦著

「逆説の日本史」がぽろっと出てきた

「聖徳太子」の編です。

聖徳太子はなぜ「聖徳」なのかを解き明かしてゆく

とても意味深の本で

愛読していたものです。

一度読んで面白かったというだけでは

ほとんど忘れていることが多いと

気づかされます

ほんとにいろいろ忘れてしまってて

改めて読むと

「読んだと思い込んでいてはだめ」と

つくづく思いました。

それにしても

聖徳太子はなぜ「聖徳」なのかって?

読んでごらんになるとわかりますよーー


ある英会話の授業

2018年07月11日 | 読書

小学校に英語が必修とは

ちょっと驚きましたが

それはともかく、ある日

ネイティブの英語の先生の授業を

参観できまして

行きました。そしたら

クラス担任の先生がずっと付いているんですね。

そしていろいろ世話をやく・・・

だれそれさんを当てる、次はだれそれ・・・

つまり教室を英語の先生自身が運営できないのですね。

自分の自由な発想で自由にしようと思っても

これではがんじがらめです。

面白くないだろうなあ。

全国のネイティブ英語教師がこうなんだろうか

それともたまたまこの学校がそうなんだろうか。

教室と教師ーー

ここはこの両者だけの自由空間であるべきで

まあ、よほど悪評高い教師をちょっと見張らなきゃ

なんて場合もあるかもしれないけれど

よほどのことですね。

事実がどうかわかりませんが

大学でさえ、ある教師の講義に

何人か教師が見にくるってことを聞きましたよ。

評価するって・・・

専門外の人がどうやって評価するのでしょう。

いや近頃は学生自身が

教師を評価する用紙があって

板書、声、内容などを点数で評価するんですって?

う、うそでしょ。

ま、大学でさえこうならば

小学校はなおさら、「教室の自由」は

難しいのでしょうか。

それにしても首をかしげたのでした。

 

 

 

 

 

 

 


しろばんば

2018年07月10日 | 読書

井上靖「しろばんば」を読み終えたあとの

正直な感想はと言えば

「喪失感」でしたね。

あの時代。

子供が子供の世界だけで生きてゆくことのできた

あの時代への喪失感。

大人は大人であり、子供は子供そのもので

ありえた時代。

無茶なと思える子供の世界に存在した

掟、いたわり、いたずら、冒険、すべて

子供の世界に実現されていた時代への

羨望と喪失感・・・

そんな決して美しいだけではない「子供の世界」を

描き尽くした「しろばんば」ーー

今もどこかでそんなふうに

「子供だけに通じる世界」のただなかで

暮らしている子供がこの国に

存在しているでしょうか・・・・