世界☆遊悠トラベラー

トルコ、タイ、マレーシア・・・次はどこに行こうかな?

「世界一のレストラン」一時休業へ

2010-01-27 15:37:13 | 海外ニュース、ドキュメンタリー他
「世界一のレストラン」一時休業へ(Yahoo!ニュース)

このタイトルを見て、すぐにレストランの名前が思いついた人は、相当な食いしん坊でしょうね。かくいう私はその一人なんですけど

「世界一のレストラン」であり、私の認識では、「世界一注文のとりづらいレストラン」でもある“エル・ブジ”(El Bulli)が、2012~2013年の2年間、休業するそうです。エル・ブジは、ミシュランガイドで三つ星 を獲得しているのはもちろん、英国の雑誌である『レストラン・マガジン』の「世界のレストラン・ベスト50」では、昨年まで4年連続1位 に選ばれています。ベスト50を選ぶのは、世界中のシェフや批評家、業界関係者だそうだから、たぶん味はもちろん、サービスなんかも最高なんでしょうね

また、年間の予約の問い合わせは数十万件から200万件 ほどあるそうですが、実際に予約を受けられるのは8000件程度なので、2年くらい先までは常に予約がいっぱい。いますぐではなく、2012年から休業というのは、そのせいかもしれません。

ちなみに、休業の理由は、同レストランのシェフ、フェラン・アドリア氏が “疲れてしまった” せい  
実はこのレストラン、年の半分しか営業していないのですが、あとの半年は、次のオープンに向けて新しい料理作りに取り組み、しかもそれは、外国のさまざまな名店に勉強に赴いたり  新しい料理のための器具まで独自に開発してしまうほどの力の入れようなので、お店は休んでいても、相当忙しいであろうということは推測できます。1日に15時間も働かれるそうですが、倒れられてしまっては元も子もないですので、その前に休まれるのは大正解だと思います  (でも、休業までまだ2年もありますけど・・・)

私は、だいぶ以前に、テレビでエル・ブジのシェフたちが新しい料理を創作するところを見たことがあるのですが、その姿は料理を作っていると言うより、まさに理科の実験そのもの。調理場には、何に使うのか、注射器やバーナー、液体窒素、ガラスのストロー、食べるコーヒーを作るためのオリジナルのエスプレッソマシーンなどもあり、供される料理は、見た目だけでは味や素材が想像できないものもたくさんあります。そしてすごいのは、ひと匙の料理が、口に入れたとたんに何種類もの味に次々と変化したり、温度も冷たかったり温かかったりといろいろで、例えば炭酸が立てるシャワシャワという音まで大事にしており、まさに料理とは、五感で味わうものなんだということを強烈に感じさせてくれそうです。

ところで、エル・ブジの料理は、日本の懐石料理のように1品1品の量が少なく、それが20~60種類ほど出されるのですが(私がテレビで見たときは、確か24品でした)、まるで懐石料理みたいだな~と思ったら、フェラン・アドリア氏は実際に、日本に来日した際に食べた懐石料理にとても感動し、その手法や素材もご自分の料理に取り入れているそうです。私が見たテレビでは、京都の吉兆だったか菊乃井だったかで食事をし、その料亭が野菜を仕入れている農家に行き、畑で取れたての野菜をかじったりされていました(もしかしたらアラン・デュカス氏と勘違いしてるかも。うろ覚えですみません )。そうそう、焼鳥屋さんなんかにも、感動していたみたいでした。こうしたことをはじめ、エル・ブジの裏舞台は、フェラン・アドリア氏らが執筆した『エル・ブリの1日ーアイデア、創作メソッド、創造性の秘密』に詳細に書かれているそうですので、ご参考までに。

ちなみに、このニュースを見たとき、私は何となく残念な気分になって、本当にまた再開するのだろうか? と心配したのですが、冷静に考えたら、私が心配したってしょうがないですよね。だって、確かにすっごくあこがれのお店だけど、行く予定もないし、行かれる見込みもないんだから。でも、お店があればこそ、「いつか料理を食べに行きたい!」と夢を見て楽しめるけど、なくなっちゃったら、私の夢までついえてしまうわけですよ。
これはやっぱり、世界中の夢見る食いしん坊たちのためにも、ぜひ復活して欲しいものです

*お店の名前の発音は、エル・ブジでもエル・ブリでもOK。スペインの地方によって発音が違うそうです。

バリ島編12 ぐるっとバリ島ツアー5:バリの結婚式・お葬式

2010-01-22 09:52:27 | インドネシア・バリ島
レゴンダンスが終了したのは夜9時頃
ウブドからジンバランまでは、車で1時間半くらいかかるので、夜ご飯はホテルの近くの食堂でテイクアウトすることにして、すぐにウブドを発ちました

■バリヒンドゥーの結婚式・お葬式

車の中では、ガイドのプタラさんに、ヒンドゥー教の教えに則ったバリの人々の生活について、いろいろと話を聞かせていただきました。
実は、私たちがバリに行った時期は、ちょうどイスラム教の断食月であるラマダンがあけた直後でにぎわっていたのですが、イスラム教徒の多いインドネシアにあって、バリ島ではヒンドゥー教が信仰されており、この時期はヒンドゥー教にとっても重要な日だったようで、あちこちで結婚式 が行われていました。

*ちなみに、ヒンドゥー教と言っても、バリではインドとは違う独自の信仰となり、バリヒンドゥーと呼ばれているらしいです。

〈結婚式〉
プタラさんによると、ヒンドゥー教は生活のすべてに密接にかかわっており、結婚もその例外ではないそうです。

・結婚とカースト制度 ーカーストが違う人同士の結婚
特に重要なのは、カースト制度という身分制度。身分階級が同じ人同士の結婚は、特に問題になりませんが、もし階級が違う人同士が結婚しようとしたら大変なことになります。なぜなら、階級が違うということは、住む場所や通う学校、言葉遣い、生活様式など、ありとあらゆるものが異なるからです。
もし、階級の高い女性が、階級の低い男性に嫁ぐとどうなるか?
自分の階級は、旦那さんの方の階級に下がってしまうので、実家に帰ったときに、両親や兄弟に、目上の人に対する言葉遣いをしなければなりません。同じテーブルで食事をしたりといったような、普通の家族づきあいができなくなってしまうそうです。

以前は、いまよりも階級制度が厳しく、同じ階級の人としか結婚をすることはできませんでした。しかし、最近では昔ほど階級制度が厳しくなくなり、その結果として、違う階級の男女が恋愛関係になり、このような問題が増えてきたそうです。

結果として、どうなったと思いますか?
なんと、駆け落ち婚とできちゃった結婚 が増えたんだそうです

駆け落ちをして、子どもができてしまえば、親も許すしかないということのようです。好きな人と結婚をするための、最後の手段なんでしょうね。

・普通の結婚
では普通に結婚する場合はどうなのでしょうか?
実は、これはこれで非常に大変なのです
バリヒンドゥーでは、“村”というのがひとつの重要なキーワードになります。例えば、重要な儀式(お祭り)を行う日などは村によって異なり、ある1日にバリ全土で一斉に何かをするということではないのだそうです。そして、村の儀式は、基本的に全員参加。もちろん、冠婚葬祭も同じです。

ある男女が結婚することになったとします。
新郎の家では、結婚式の10日くらい前から、結納の儀式や結婚式の準備が始まります。それも、朝は日の出から夜中まで。当然ながら、その準備や儀式には、村人全員が参加します。村人たちは、朝6時頃からかわるがわる新郎宅を訪れ、男性は外に大きなテントなどを組み立て、女性たちはひっきりなしに料理を作ります。
そして、大変なのは、新郎とその家族。
村人全員というと、なんと300人 ほどにもなるそうで、お手伝いに来てくれる人たちの、この間の食事はすべて新郎宅が用意するため、新郎宅のお父さんや兄弟は、何十羽もの や何頭もの をさばき続けることになるのです

さて、式当日

朝、何かの儀式が終わると、新郎とその家族、そして村人全員で、お嫁さんの家(別の村の場合はそちらの村まで)にお嫁さんを迎えに行きます。そして、お嫁さんを新郎の家に迎えたら、いよいよ結婚式です。
と言っても、儀式が終わると、村人たちは特にすることもなく、1日中、ただ食べたり飲んだりするだけだそうです。

ちなみに、ヒンドゥーの宗教儀礼はさまざまなものがありますが、ポトンギギという犬歯を削って平らにする儀式を、結婚式と一緒に行うこともあります。これは、親が子どもにしてあげる最後の儀式だそうで、つまりは成人式のようなものだそうです(犬歯を削って初めて人間になるんだとか)が、宗教儀礼はとてもお金がかかるので、必ずしも、日本のように20歳で行うとは決まっておらず、できるときにやるんだそうです。例えば誰かの結婚式や、誰かがポトンギギをやるときに便乗できれば、その分、準備にかかるお金も少なくてすむので、たとえ結婚するのが30歳であったとしても、そのときにポトンギギを行ったりします。

そうそう、プタラさんが言うには、バリの男性は30歳頃に結婚する人が多いのだそうです。なぜなら、お金がないから。大人になって、一生懸命お金を貯めないと、結婚できないって言っていました。だって、鶏何十羽に豚何頭ですからね・・・。ついでに言うと、女性の適齢期は24~25歳とのことでした。

〈お葬式〉
さてさて、次はお葬式。ご想像通り、これまた大変です。
バリヒンドゥーでは、人間は火と水と何かと灰でできていると言われているそうです。そのため、バリのお葬式は日本と同じ火葬。火で清めないと、仏教で言う成仏ができないんだそうです。そして、火葬されれば灰になるから、これで人間を構成する要素のすべてが完結して、めでたしめでたしとなるわけなんですね。バリヒンドゥーでは輪廻転生が信じられているので、この考え方は何となく納得できます。

そして、輪廻転生という考え方からすると、死というのは繰り返される人生の一つの通過点のようなものなので、お葬式は決してツライ悲しいものではありません。だから儀式も、結婚式のようにお祭り騒ぎになるそうです。そのため当然、お葬式を行うにはお金がかかります。
でも、多くの村人には、簡単にお葬式を行えるほどの財産はないとのこと。
では、どうするか?

プタラさんの村では、15人死んだところで 合同葬儀をするそうです。

15人死んだら?? じゃあその間、死体はどうなるの???

プタラさんいわく、「1回埋める」( )とのこと。
そして、15人そろったところで、埋めてある遺体を掘り起こし、改めて火葬にするそうです

ちなみに、所属する村の村人のお葬式には、たとえ外国にいても、帰ってきて参加しないといけないそうです。そうでないと、自分のお葬式をしてもらえず、大変なことになるとか。
宗教や習俗が違うとこうまですべてが違うものなんですね・・・。
本当に勉強になりました。

■ついでですが、この日の夜ご飯

プタラさんに上記のようなお話を聞きながら、私たちの車は順調にジンバランへと向かっていました。ホテル近くに着いたのは、夜11時過ぎ。お腹が空いたので、近くのローカルの食堂「JAYA SEMPURNA」(ジャヤスィンプルナ)で、ミーゴレンと野菜炒めをテイクアウトしました。
残念ながら料理の写真は取り忘れました



この食堂は、いわゆる本当のローカルの食堂で、机もなんだかベタベタしています・・・。ですが、夜遅いにもかかわらず、お客さんがひっきりなしに訪れ、とっても繁盛していました。ごはんは、1品120~140円程度。日本から比べると1人前の量が多いので、本当に激安です。
そして、ホテルに戻って食べてみると、ミーゴレンが激ウマ
夢中になって食べちゃいました。ジンバランのインターコンチネンタルから車で数分なので、とってもオススメです。名前を言えば、タクシーの運転手さんもまず知っているはずです。

■プタラさんとはお別れ

さて、プタラさんとはここでお別れ
本当は翌日も夕方から予約をしていたのですが、プタラさんのお友達の結婚式だそうで、参加しなければならないということでした。そこで、翌日は、プタラさんの従兄弟のアシタワさんに案内をしてもらうことになりました。

それにしても、本当は1日チャーターだと8~10時間ということだったのですが、なんと12時間以上も付き合わせてしまいました。しかも、料金は1日分の5000円でいいとのこと。でも、それではこちらの気持ちが収まらないので、8000円お支払いさせていただきました。金額が多いと驚かれていましたが、それでも、旅行会社の車チャーターの相場から比べたら、安すぎるくらいなのです。
なんとも良心的なガイドさんでした。

・・・つづく。

スペイン編5 バルセロナの名所観光2

2010-01-19 09:56:33 | るりさんのモロッコ/スペイン
■スペイン:フィゲラス観光

翌日は早朝6時にホテルを出て、国鉄に乗って1時間半、フィゲラスまで足をのばしました。
なぜそんなに早い時間かというと、ダリ美術館の開館時間(9時)に間に合わせるためです。ここも大人気スポットですぐに混雑してしまうので、朝一番の入館を目指しました

しかーし!
乗っていた車両が故障…(スペイン語は分かりませんが、様子からしてそんな感じ)違う車両に乗り換えることに。



さらに悪いことに、線路を降りて新しい車両に乗り換える際にはぐれてしまった私たち…
新しい車両が発車してからも、いるのは分かっていてもなかなか見つけられず、
旦那様がぽつんと一人座っているのを見つけた時は、そののん気な姿に「…」

…まぁ無事に会えてよかった。

〈ダリ美術館外観〉

劇場だったのを改装して美術館にしたそうです。
予定より1時間弱遅れて到着です。


もうすでに人でいっぱいでした。


かつて劇場の舞台だった場所の中心に白い石があり、その下にサルバドール・ダリが眠っています。
思いっきり踏んでますよ、お嬢さん方…

〈ダリの作品〉











作品の多様さと多さにくらくらきます。

ちなみにチュッパチャプス(バルセロナ生まれの棒付きキャンディ)のロゴの原型はダリがつくったものらしいです。


外壁のピンクの壁にくっついていたクロワッサンが出口にも飾られていました。
クロワッサンって言われないと分からないけど、存在感があって気になります。

○ダリ美術館のHP:
 http://www.salvador-dali.org/en_index.html


■フィゲラスの街










この街もまた素敵でした。

朝市では様々なものが売られています。
スペインの野菜や果物はとにかく大きくて美味しそうです。

・・・つづく。

バリ島編11 ぐるっとバリ島ツアー4:レゴンダンスが観たい!

2010-01-14 12:23:12 | インドネシア・バリ島
久々のバリ島編です

バリ島旅行でもっとも楽しみにしていたのが伝統舞踊鑑賞。
バリの舞踊にはさまざまなものがありますが、その中でどうしても観たかったのが“レゴンダンス”です。レゴンダンスとひとくちに言っても実はいろいろあるそうですが、一般的にはレゴンクラトン(宮廷舞踊)を指すそうで、女性の華やかな衣装が目を引きます。
しかもウブドでは、このレゴンダンスを、いまでも王様の子孫たちが住んでいるウブド王宮(プリサレン宮殿)で観られるというから、ますます嬉しくなります。神秘的なガムランの調べ、エキゾチックな踊り子さんたち、そして場所は本物の王宮・・・。
“これぞバリ!”って思いませんか

この日は、朝からず~っと買い物三昧で、やや疲れていたのですが、ガイドのプタラさんの案内で、夕方6時頃にウブドの王宮前に到着しました。
レゴンダンスが始まるのは夜7時30分。
王宮前には、怪しげなチケット売りのおじさんやおばさんがウロウロし、観光客に声をかけています。
座席は自由席なので、良い席でダンスを観るためには7時には劇場に入った方が良いとのこと。それまでは、自由時間となりました。

しかし

なんとここで、また雨が降ってきたではないですか。
しかも、この日は1日車での移動ということだったので、3人とも傘を持っていませんでした
どうしようかと相談していると、一度は車で待機するために立ち去ったプタラさんが走って戻ってきて、傘は持っているか? と聞きます。
持ってないと言うと、プタラさんが、用意していた傘を、自分は雨に濡れながら車まで取りにいって貸してくれました ←まさにこんな傘
自分の分はないのに・・・。本当に親切です

さて、7時に王宮の前に戻ってくると、今日は雨のためダンスは王宮ではなく、隣の屋根付きの集会場で行うことになったと、プタラさんが教えてくれました。がっかりしましたが、気を取り直して劇場入り口でチケットを購入。ダンスのストーリーが日本語で書かれた紙を渡され、中へと入りました。
30分前だというのに、座席の中央部分は早くも会場の半ばまで埋まり、もう少し早く来た方が良かったかなとも思いましたが、なんとか席を確保(ちなみに、途中で満席になると、舞台上の端の方にまで急遽座席が用意され、そこにもお客さんを座らせていました。なんとも商売熱心です )。劇場入り口で購入したお水を飲みつつ、わくわくしながら待っていると、7時半に、舞台上に正装をした男の人たちが出てきました。


いよいよ開演です


男の人たちがガムランを演奏します。まるで、神様が降りてきそうな雰囲気。


踊り子さん、キレイです
ここで、旅行直前に買ったSONYの「Cyber-shot DSC-TX1」の手持ち夜景モードが威力を発揮。
暗い劇場内で舞台から5メートル(もっとか?)は離れていたのに、舞台上の明かりだけで動いている人物をこんなにキレイに撮れるなんて、カメラの性能にも感激です。




踊りはこの人が一番上手でした。


入り口でとどまってつかみ所のない動きを繰り返し、なかなか舞台中央に出てこないおじさん。ちょっと笑ってしまいました。


フィナーレ。

レゴンダンスは、男性の激しい踊り、女性の優美な踊り、ちょっとユーモラスな場面など、変化に富んでいて、最後まで飽きずに楽しめました。ちなみに、ウブドではさまざまな場所で、さまざまな劇団が、さまざまな種類のダンスを上演しているそうですが、プタラさん情報では、火曜日と金曜日のレゴンダンスの劇団がとても上手で、地元の人に大変人気があるそうです(ちなみにこの日は日曜日でした)。

・・・つづく。