管理職も行政も教えてくれない 学校の「今のあたりまえ」 若い教師に伝えたいこと

今当たり前と思っていることも、よくよく考えてみれば、問題だらけ。若い人には、ぜひ読んで、考えてもらいたいものばかり。

新担任としてやってみたいこと その1

2018-01-07 11:46:49 | 勉強、授業
 4月になって、新しい子ども達との出会いを前にして、「これだけはやりたい」「やっておくべきこと」を書き連ねておこう。今までの私の実践からの教訓や蓄積をまとめるものだが、これから教員になる人、新しく担任となる人には参考になる、かもしれない。

 Tossでも、「黄金の◎◎」といった実践が紹介されている。それもバカにはできない参考例だと思えるが、それだけではもちろんない。
 
 わくわくしながら、連載していく予定である。

 ①ゴールデンウィークまでに、子ども1人1人の「いいとこ」を探して、家庭に手紙を書く。またはメッセージを送る。電話で伝える。

 担任と家庭との隔たりは、私が教員になったころと比べ、圧倒的に大きくなっている。ふだんのつながりが薄いものだから、保護者と担任とが、なにかのきっかけでこじれてしまったら、これだけで1年間を棒に振ることになる。
 はじめに、どんな小さなことでもいい、褒める材料を探して、それを親に伝える。全員に!
 最初に取り組むこれだけで、まずは「自分の子を認めてくれた」として、プラスの感情をもって担任を受け入れてもらえるだろう。
 私は、学級通信とともに、大変だけれども1人1人をじっくり見て、いいとこ探しをするようにしている。もちろん、親との関係だけでなく、それからの担任と子どもとの関係にプラスとなって返ってくる。

 ②教室を第2図書館とする。

 幸いに、私の教室には今、約500冊の本がある。<私がブックオフで買ったもの(ほとんどが108円のもの)、受け持った家庭に「中学に進学したお兄さん、お姉さんが、かつて読んで、そのままにしている本を寄付してください」とお願いして、もらったものが半々>
 教室を本だらけにして、いつでも読める空間を作る。教室自体をアカデミックなものにしたいと思ってきたから。
 同じ学年の子にも、「いつでも借りにおいで」とする。

 ③家庭訪問の際に、親への宿題として、「お子さんが今、夢中になっていること、この話題で話せば、目が輝くということを教えてください」というお願いをし、回答を得ること。

 担任は、全体を動かすというだけでなく、1人1人とつながっていくことが大切なのは言うまでもない。その子が、今何に興味を持っているのか、何をがんばって(がんばろうとして)いるのかを早急につかむ必要がある。4月現在で、1番子どものことを知っているのは親しかいない。同時に、友だちから、本人からも取材をし、その子とのつながりをはっきりさせる。

 ④学級通信は私の必須アイテム

 私の学校では発行している人が、圧倒的に少ない。だからだめだということはないが、やはりアナログ的なつながりが重要だと思っている私には寂しいものだ。毎週出している人もいたが、中身は「今週の予定」「もちもの」「学習の予定」が中心だった、それもありだとは思うが、私は事務連絡の記事は載せないようにしている。
 今年は96号。2日に1回の頻度。あまり号数にはこだわらず、中身で勝負。もちろん親も子も読んで楽しいものにしたい。
 だから内容は、子どもの生き生きとした様子、成長の証など、動きのあるもの、私の考えなどとしていきたい。

ここにも「水からの伝言」を受けた子が

2018-01-06 07:39:45 | 勉強、授業
 3人の実習生と話していた。
「小学校の授業なんて、あまり覚えていないでしょ」
と言う私に、2人は、
「ほんとに、驚くくらい覚えていません。運動会とか、学芸会とか、叱られたことなんか、よく覚えているのですけど」
もう1人が、
「ほとんど覚えていません。ただひとつだけはっきり覚えている授業があります」
と言い、その道徳の授業について話してくれた。

「若い男の先生でした。6年生のときの道徳で、コップに入った水がふたつあって、ひとつには、優しくてきれいな言葉を、みんなで投げかけました」
「すてきだね、とか、ありがとう、とか、そんな言葉です」
「もうひとつには、きたない言葉を浴びせます」
「死ねとか、ばーかとか、そんな言葉を、みんなで言いました」
「それを冷蔵庫に入れて、明日どうなっているか見ようという授業でした」

「次の日に、先生が持ってきたコップの中の氷を、みんなで見ました」
「きれいな言葉をもらった水からできた氷は、すごく透き通っていてきれいでした」
「きたない言葉のほうは、なんか白っぽくて、氷が濁っているように見えました」
「先生は、この氷とおんなじで、人もやさしく、きれいな言葉をもらい続けると、心や体がきれいになっていくんだ、と話してくれました」

あ、ここにも「被害者」がいたんだ。

この非科学的な授業について、一時期流行した授業だったが、なんの根拠のない授業だったこと、それはたくさんの批判を受けて、今ほとんど実践している人はいないことを話してあげました。

驚いたことに、今まで、それをずっと信じていたとのこと。
「へー、知りませんでした。先生が言っているから、本当のことなのかなと・・・」

ちょっと夢を壊してしまったが、こんな嘘っぱちを一生信じていたら、それを今度は、教師になって子ども達に教え込んでしまったら、と考えると、それはそれでよかったのかなとも思った。

やはり教育は、恐ろしいものだ。

「水からの伝言」については、
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/fs/
を見て欲しい。

鼻を描かないと人権問題です!

2018-01-03 01:26:39 | 勉強、授業
管理職が、「廊下などに絵を貼り出してあるクラスがありますが、鼻や口や耳が描かれていないものがいくつかあります。これは人権に関わりますからすぐに追加して描かせるように」と話していた。
子どもからは「先生、鼻って描くのが難しいので、描かないほうが友達によく似て描けます」と言われることが、しばしばある。
だから、大それた人権問題とは無縁だと思うのだが。

最近は細かなことまで指示、管理しようとする管理職が多くなったなあと思う。
「紙は必ず四点止めで画ビョウを刺すこと」「指名したら、はいと返事、立って発言、ですと言わせなさい」「まず、礼をして、それから挨拶」
いいじゃない、それぞれのやり方で。

揃えると安心、そんな時代は過去のことだ。(2017 11/6)

仮説社に行こう!

2018-01-03 01:17:06 | 勉強、授業
科学クラブのネタ探しに、久しぶりに仮説社を訪れた。
高田馬場から巣鴨に移転してから、ちょっとだけ遠い感じがして、なかなか行く気力が湧いて来なかったので、えいっとばかりに西武線、山手線を乗り継いで行った。
仮説社では、ついつい衝動買いをしてしまう。
楽しいものばかりだから。
あれこれ見回し、最後にレジに行くと、たいがいは一万を超えた請求になる。
今回は慎重に選択して、それでも五千円とちょっと。なかなか手強い仮説社の誘惑だ。

今回は、
偏光板のシート。
紫外線で色が変わるビーズ。
風で回るコマのシート。
紙が巻かれたマジックハンド風のおもちゃ。
焼き肉と唐辛子の授業書。
あなた、お葬式どうする? の書籍。

常に危ない過剰購入である。(2017 11/25)