管理職も行政も教えてくれない 学校の「今のあたりまえ」 若い教師に伝えたいこと

今当たり前と思っていることも、よくよく考えてみれば、問題だらけ。若い人には、ぜひ読んで、考えてもらいたいものばかり。

「歌わせたい男たち」 おすすめの劇 卒業式が「管理」される

2018-01-07 11:21:02 | 行事
劇団俳協による劇を昨年に見たのだが、みなさんにもぜひ見ていただきたいと思って・・・
脚本は、永井愛さん。

まずは、その脚本に感銘を受ける。
私も、「日の丸・君が代」について、もう14年も前になるが、似たような経験をしていて、この劇を観る前に、「いくら永井さんといえども、職員室の管理職とその取り巻き、そして少数派の反対派の険悪なやりとりが延々と続く劇ではないか」と、正直期待はしていなかった。
「12人の怒れる~」のような、討論が中心となり、きっと観客は途中で飽きてしまうに違いないとも思っていた。

 そしてそれが、嬉しい誤算と知ったとき、脚本のすばらしさ、言い換えれば永井氏の取材力と、それに基づいた劇としての構想の力に圧倒されてしまった。言葉のやりとりが、ほとんど私の現場で応酬した言葉そのものであった


 教育現場では、もう10年前に都教委から出された一通の通達のことなど、ほとんど話題にもなっていない。
 その通達は、それこそ一方的で理不尽なものであるのに、今やそれが記憶を掘り起こされることもなく、舞台に全員が向かい、「国歌」を正々堂々と歌い、「国旗」が堂々と正面に飾られ、紅白幕で囲まれ・・・と、各学校の創意などの余地のない卒業式が「厳粛に」行われている。
「内面の自由」などの論議は皆無。

 再び私の心に火を点けてくれた劇だ。

 この劇は、「ノンポリ」の音楽教師を中心に、周囲の対立に右往左往することで展開されている。
 現実から逃げるなといったメッセージをいただき、私は感謝。
 劇団の意気込みにも感動した。

 おすすめ。