震災、そう遠くないところに

東日本大震災。
この未曾有の大災害、知ったのは当日地震10分後程過ぎた頃のネットでの地震速報だった。
これを見た瞬間、背筋が凍った。
震度7に記されていた地域は、間違いなく俺の故郷だった。
3年前、岩手・宮城内陸地震でかなりの被害を受けた。
故郷の山が崩れたその地震でさえ震度6強だった。

すぐに実家に電話した。つながった。しかし誰も出ない。
もう一度電話をする。オフクロが出た。
「誰もけが人ないよ。」その一言を聞いて、
「余震に気をつけて」と言って切った。
ひとまずは安心。

しかし、その後ネットに映る画像や動画は、、、言葉を失った。
そして覚悟した。
「こりゃ“そう遠くないところに”犠牲者が出る。」

ところが、近い親族や友人、同僚には、家屋やブロック塀の被害は聞けども、人的被害は奇跡的に聞くことがなかった。

そして最近、近いわけでもないが、友人を失っていたことを初めて知った。
予備校時代の友人だった。それっきりで特に合うこともなく、それからもう20年近くが過ぎていた。
しかしながら、忘れることなく、亡くなられた方名簿から彼の名前を見つけた。

浅い付き合いだったけど、彼の名で検索して見つかるブログには、俺が持っている印象と寸分違わぬ像が書かれていた。

太陽の様な存在だったと。
いい奴ほど早く死ぬ。誰が言ったんだか知らぬが。

合掌。