YOUTH

青春とは人生のある期間ではなく 心の持ちかたを言う
by Samuel Ullman

7月の読書メーター 読んだ本の数:7 読んだページ数:2381

2022年08月01日 | Weblog



タクシードライバーぐるぐる日記――朝7時から都内を周回中、営収5万円まで帰庫できませんタクシードライバーぐるぐる日記――朝7時から都内を周回中、営収5万円まで帰庫できません感想
「タクジョ」は新卒の女性がタクシー運転手になる話だったが、本作品は会社が倒産したことにより止むに止まれずタクシー運転手になった話。私もやむを得ず東京駅から土浦市までタクシーに乗ったことがあり、そのときには運転手さんに感謝されたことを思い出す。どんな仕事にも苦労と楽しさは表裏一体となってついてくるわけだが、万人が幸せになることのなんと難しいことか、と感嘆するばかりだ。
読了日:07月28日 著者:内田正治


ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器 (創元推理文庫)ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器 (創元推理文庫)感想
シリーズ第3作。この作品は戯曲ペールギュントと楽器のハルダンゲル・フィドルを主軸に、北欧ノルウェーの観光案内のごとくである。物価高に唖然とする様子があちこちに出てくるが、消費税が25%と高いんだから仕方がない。私の知っているペールギュントの物語はグリーグの劇音楽の第1、第2組曲のみである。久々に「ソルヴェイグの歌」をYoutubeで聴いたが、何故か懐かしい感じがした。ハルダンゲル・フィドルという楽器はBSテレ東の「おんがく交差点」での演奏を聴いたことがあるばかりだ。青木悦子氏のあとがきが丁寧でありがたい。
読了日:07月25日 著者:ポール・アダム


民王 シベリアの陰謀民王 シベリアの陰謀感想
「民王」の続編と思って手にしたのだが、Copid-19の禍の現実を巧みに作品に投影させており感心した。また、ロシアのウクライナ侵攻をも題材にしたのかと思ったが、こちらは偶然(とはいえ怪しげではあった)ロシアのキーワードが中ってしまったという感じのようだ。本書の出だしは前作を引き継ぐようで笑い転げるようだったが、本作品では息子との入れ替わりはなかった。暴力的なデモがウイルス感染の影響とするあたりは面白かったが、現実と同じに「マスメディアの過剰なあおり」とはできなかったのだろうなと思った。
読了日:07月21日 著者:池井戸 潤


ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密 (創元推理文庫)ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密 (創元推理文庫)感想
シリーズ第二弾。本作品はヴィルトオーソ、ニコロ・パガニーニに纏わる話でお腹いっぱいになる。モーゼ幻想曲もyoutubeで聴いてみた。どこまでが真実なのか、どこからが創作なのか私には分からないが、「セレナータ・アパッショナータ」という楽曲は現実にはないようだ。もともとパガニーニは楽曲がコピーされるのを嫌って楽譜はあまり残していないようなのだ。パガニーニ23歳の描写。「この段階にはもうほぼ確実に梅毒にかかっていた。当時、そうでない人間がいただろうか?性交を行えるものは童貞かもしくは性病かだ。」・・・いやはや。
読了日:07月17日 著者:ポール・アダム


ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)感想
原題はThe RAINALDI Quartet。元スカラ座のオケピットでヴァイオリンを担当していたライナルディはヴァイオリン職人兼ヴァイオリン教師として生計を立てており、同業の主人公ジャンニ、神父のアリーギ、警察官のグァスタフェステと共に弦楽四重奏を楽しむ仲間だった。ある日ライナルディが殺されたことから物語が始まり、壮大なヴァイオリン制作の歴史に足を踏み入れるのだ。探し出した楽器のラベルには1743年グァルネリ作とあるのだが、最後に披露する楽器には1716年ストラディヴァリ作とある。どこかで読み違えたか?
読了日:07月13日 著者:ポール・アダム


【2021年・第19回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】元彼の遺言状 (『このミス』大賞シリーズ)【2021年・第19回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】元彼の遺言状 (『このミス』大賞シリーズ)感想
大変面白かった。女ハードボイルドの流れにポトラッチというわけのわからない観念を流し込み、ミステリーでは細部にわたって読者のはてなを解決している。一気読みして、再びページをめくるという、最近では珍しい行為をしてしまった。「potlatch」の意味も文中で説明されて、遺言書の意味付けを更に複雑にしていた。「大賞」受賞にふさわしい作品だ。
読了日:07月06日 著者:新川 帆立


人面島人面島感想
横溝正史作品を想起させる舞台設定で大変楽しく読んだ。長崎県平戸沖30Kmに位置する仁銘島。通称は人面島。目の位置に存在する2つの池。鴇川家を巡る三つ巴の有力者。嵐の夜。探偵役は人面瘡を肩に有する不動産鑑定士。まさに横溝正史の世界観が広がっておりました。
読了日:07月02日 著者:中山 七里

読書メーター

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ニコン 一眼レフカメラ 開発... | トップ | 9月の読書 読んだ本の数13、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事