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ドクダーさとうの自然情報

ドクダーが見つけた身近な自然情報

ヤブヤンマ産卵

2010-08-06 22:36:51 | 自然
ヤンマ科。大型のヤンマで成虫は体長80~90mm。
 長大な腹部が特徴。成虫は5月下旬頃から羽化し、9月中旬頃まで見られる。
 黄昏活動性が強いヤンマで日中はほとんど活動することなく、薄暗い林中で木の枝などにぶら下がり静止していることが多い。成熟するにつれ頭部の色が変化する。
 夕方、高所を飛びながら摂食活動を行う。
 産卵は午後から夕方にかけて行われることが多く、周囲を木立に囲まれた小規模な水域で、雌が単独で行う。水際からは少し離れた場所で、湿土や苔に産卵する。羽化した前幼虫は跳ねて水中に入る。写真は落ち葉のある土に産卵中である。

キシノウエトタテグモ巣穴

2010-07-19 20:19:20 | 自然
トタテグモ科のクモの巣穴。キシノウエトタテグモは市絶滅危惧ⅠA。
 地中に穴を掘り、その入り口に扉を付けることが特徴である。
 クモタケの出ていた近くの崖の斜面でキシノウエトタテグモの巣穴を見つけました。
 このクモは本州中部以南に分布し、人家周辺にも普通に生息する。コケの生えたようなところが好きである。地面に真っすぐに穴を掘るか、斜面に対してやや下向きに穴を掘る。穴は深さが約10cm程度、内側は糸で裏打ちされる。
 巣穴の入り口にはちょうどそれを隠すだけの楕円形の蓋がある。蓋は上側で巣穴の裏打ちとつながっている。つながっている部分は狭く、折れ曲がるようになっていて、ちょうど蝶番のようになる。蓋は、巣穴と同じく糸でできている。そのため、裏側は真っ白だが、表側には周囲と同じような泥や苔が張り付けられているため、蓋を閉めていると、回りとの見分けがとても難しい。

クモタケ

2010-07-18 21:01:40 | 自然
ボタンタケ目バッカクキン科の菌類の一種。
 主としてトタテグモ科のクモに寄生する、いわゆる冬虫夏草の一つである。
 子実体は主に春~夏、庭園や民家近くなどの地上に巣を作ったクモから発生する。形状は棍棒状で長さ約3~8cmとなり、薄紫色の分生子に覆われる。
 宿主はキシノウエトタテグモを中心とするトタテグモ類であることが多い。この類のクモは地中に縦穴を掘って生息しており、子実体は巣の底で死んだクモから伸びて巣穴の入り口からその先端を出す。このきのこは分生子を形成する不完全菌である。
 また、不思議なものがあることをクモ観察会で知った。もちろんキシノウエトタデグモと巣穴も見ることができた。

ヌマガエル変態中

2010-07-11 16:26:07 | 自然
アカガエル科
 褐色の小型のカエルで、南方系のカエルである。
 オタマジャクシからの飼育で変態途中である。幼生(オタマジャクシ)は尾がまだら模様になっているのが特徴である。ニホンアマガエルの幼生にくらべると両目が寄っていて、背中側のひれが胴体の上ではなく、尾から始まる。
 また、ヌマガエルの幼生は高温に強く、水温が40℃を超えるような夏の水田でも生き残り、成長することができる。しかも変態期間が短い。
 ツチガエルとよく似ているが、ヌマガエルは腹が白いこと、背中のいぼ状突起は小さくて手触りがスベスベしていること、あまり臭いがないことなどで区別できる。また、鳴き声も異なる。


サワガニ

2010-06-14 20:36:30 | 自然
サワガニ科。甲幅20-30mm、脚を含めた幅は50-70mmほど。
 日本固有種で、一生を淡水域で過ごす純淡水性のカニである。稚ガニとして孵化することから長距離の移動能力に欠ける為、地域集団毎に遺伝子レベルでの分化が認められる。
 体色は甲が黒褐色・脚が朱色のものが多いが、青白いもの、紫がかったものなども見られ、よく見られる体色は地域個体群によって異なる。
 甲羅には毛や突起などはなく、滑らかである。オスは右の鋏脚が左よりも大きくなるが、左のほうが大きい個体もいる。
 川の上流域から中流域にかけて生息する。和名どおり水がきれいな渓流(沢)・小川に多いので、水質階級I(きれいな水)の指標生物ともなっている。
 日中は石の下などにひそみ、夜になると動きだすが、雨の日などは日中でも行動する。また、雨の日には川から離れて出歩き、川近くの森林や路上にいることもある。
 活動期は春から秋までで、冬は川の近くの岩陰などで冬眠する。
 食性は雑食性。

初雪

2009-12-19 23:51:46 | 自然
 今シーズンの冬、初めての雪です。
 午前中も少し雪が降っていましたが、太陽が出てきて、直ぐに融け始め、午後にはすっかりなくなりました。
 ちょうど、マンリョウの葉に雪が積もった様子です。実の赤、葉の緑、雪の白が目立ちます。

ジャガイモタケ

2009-11-01 22:43:27 | 自然
ジャガイモタケ科。
 不思議な形で球状あるいは塊状でこぶ状の突起があり、径は4cm前後である。
 切断すると中心部から青紫色に変わり、最後には黒変する。割って中を見ると驚いてしまう。
 しかし表面から2mm程度は白いままである。表皮は手で触っても青変や黒変しない。土に似た色でジャガイモを連想させる。
 基部のこぶ状突起の間から短く枝分かれした菌糸束を出す。
 発生時期は10月下旬~11月ころ半分位を地上に出す。

ハリガネムシとハラビロカマキリ

2009-10-25 21:04:47 | 自然
類線形動物門ハリガネムシ綱(線形虫綱)ハリガネムシ目に属する生物の総称。
 のたうち回るような特徴的な動き方をする。体は左右対称で、種類によっては体長数cmから1mに達し直径は1~3ミリと細長い。内部には袋状の体腔がある。表面はクチクラで覆われていて体節はない。
 カマキリ(主にハラビロカマキリに寄生)やバッタ、ゴキブリ等といった昆虫類の寄生虫として知られている。水生生物であるが、生活史の一部を昆虫類に寄生して過ごす。
 水中に産卵された卵は孵化し、その幼虫は水と一緒に飲み込まれ水生昆虫に寄生する。その宿主である水生昆虫がカマキリなどの陸上生物に捕食されると、その体内で寄生生活をおくり成虫になる。また、寄生された昆虫は生殖機能を失う。
 成虫になると何らかの方法で宿主から出て、池や沼、流れの緩やかな川などの水中で自由生活し、交尾・産卵を行なう。陸上生物に寄生した場合は水中に脱出する機会に恵まれず陸上でそのまま乾燥してしまうケースも少なくない。乾燥すると外見が錆びた鉄の針金のようになり硬くなるが、水を浴びたりすると元に戻る。
 写真は、ハラビロカマキリの腹部を水につけたため、ハリガネムシが腹部から出てきているところ。


テナガエビ

2009-09-30 23:09:55 | 自然
テナガエビ科
 テナガエビ属 Macrobrachium に分類されるエビの総称。
 熱帯・温帯の淡水域や汽水域に生息する大型のエビで、和名通り第2歩脚が長く発達する分類群である。
 体長は5cmほどのものから20cmほどのものまで種類によって差がある。成体は全身が緑褐色-灰褐色だが、若い個体は半透明の体に黒いしま模様があり、スジエビ類に似る。若いテナガエビとスジエビは目の後ろにある肝上棘(かんじょうきょく)の有無で区別でき、スジエビには肝上棘がない。
 温暖な地方の淡水域や汽水域に生息する。夜行性で、昼間は石の下や水草の茂みに隠れている。縄張り意識が強く、他の個体と遭遇すると排除する。藻類などを食べることもあるが、食性はほぼ肉食性で、小魚や水生昆虫を捕食し、動物の死骸も食べる。えさが少ないと共食いもする。
 ため池で捕獲されたが、テナガエビが生息するということは川・海とつながっていることを示す。