ドクダーさとうの自然情報

ドクダーが見つけた身近な自然情報

カヤネズミ

2007-10-29 22:22:30 | 自然
ネズミ科。
 頭胴長 54~79mm、尾長 47~91mm、体重 7~14gの日本では一番小さなネズミ。
 背中はオレンジ色、腹部は真っ白といった色をしている。
 主に休耕田や河川敷などの、背丈の高い草原に暮らしている。ススキやオギ、チガヤなどイネ科の葉を利用し、地表から約1mの高さに直径10cmほどの小さな球形の巣を作る。この巣において出産や育児、休憩を取っている。
 主にオヒシバやエノコログサなどイネ科植物の種子や、バッタやイナゴなどの昆虫を食べて暮らしている。ただ、食物が不足すると自分の子どもを食べてしまう事もある。おとなしい生物で、イネを食い荒らしたりすることはしない。
 写真は、稲刈り中に見つかった巣の中の子ども。


アキアカネ♀

2007-10-22 22:48:16 | 昆虫
トンボ科。体長は約40mm程度。日本特産種。
 俗に赤とんぼと呼ばれ、狭義にはこの種だけを赤とんぼと呼ぶことがある。しかし、赤くなるのは雄で、多くの雌は赤くならない。
 雄の写真は、2006年10月23日掲載。
 成熟して山から下りてきたアキアカネは、産卵に適した浅い水たまりを見つけると近くの草むらなどで交尾をし、連結したまま水たまりの水面や水際にメスの腹部を打ちつける打水産卵あるいは打泥産卵を行う。
 秋に産卵された卵は、卵のまま越冬し、翌春、孵化して幼虫となる。

キタキチョウ交尾

2007-10-22 00:11:21 | 昆虫
シロチョウ科。
 秋のチョウで、暑い夏の間は個体数が少ない。秋になると、夏にたくさんいたモンキチョウが減って、キチョウが急に増えてくる。成虫で越冬する。
 最近、日本にキチョウが2種いることを突き止められた。従来のキチョウ(Eurema hecabe)は南西諸島中心に生息し、本土のキチョウはキタキチョウ(Eurema sp.)と名付けられた。南西諸島ではキチョウとキタキチョウは混棲している。
 2005年11月15日にキチョウ(キタキチョウ)投稿あり。

ツマグロキチョウ

2007-10-11 22:57:43 | 昆虫
シロチョウ科。本州以南に分布。市絶滅危惧ⅠB類。県国Ⅱ類。
 食草はマメ科のカワラケツメイ。キチョウがマメ科植物をおおかた偏食なく食うのに対し、本種はカワラケツメイのみ。越冬態は成虫。
 キチョウと同じく夏型は翅の外縁が黒くなるが、前翅の先端がとがる点でキチョウと異なる。また、後翅裏に薄い灰色の斜めラインが入る点で見分けが付く。
 河川改修や開発などによって帰化植物が増え、カワラケツメイが生息場所を失うのに比例してこのチョウも絶滅に追い立てられている。今年初めて見る。
 

ツチイナゴ脱皮

2007-10-10 00:35:09 | 昆虫
イナゴ科。成虫の体長はオスが5cm、メスが6cmほど。
 独特の模様がある褐色のバッタである。
 体型や大きさはトノサマバッタやクルマバッタに似ているが、全身が褐色で、細かい毛が生えている。背中には黄白色の線が頭部から尾部まで走っていて、複眼の下に黒い線、胸部の側面にも黒い縦しまがある。
 ツチイナゴは成虫で越冬する。成虫は10月ごろから現れはじめ、冬になるとそのまま草原の枯れ草の下などで越冬する。春になると再び活動し、6月頃まで成虫がみられる。他のバッタ類が成虫として活動する夏頃には、ツチイナゴはまだ幼虫である。今の季節は、成虫になる頃である。写真は、脱皮したばかりのツチイナゴで、抜け殻が側にある。