雪吊

雪吊の男でつかい空仰ぐ

（ゆきつりの　おとこでっかい　そらあおぐ）

　　　　　　　　　　　　兼六園の前を通りかかると、男たちがたくさん集まって
　　　　　　　　　　　　雪吊の作業です
　　　　　　　　　　　　この松の木が最後の雪吊なんでしょうか
　　　　　　　　　　　　もうすっかり冬支度が出来、後は雪を待つばかりです

小春日和

男川小春日和を流れゆく

（おとこがわこはるびよりをながれゆく）

　　　　　　　金沢を流れる犀川は流れの速さと激しさで男川と呼ばれています
　　　　　　　冬の暖かい日は犀川の流れも穏やかです
　　　　　　　あれ、鴨ではなく鴉が水遊びしています

秋の薔薇

庭に咲く薔薇にやさしき秋夕焼け

（にわにさく　ばらにやさしき　あきゆうやけ）

　　　　　　　　　薔薇が咲きました
　　　　　　　　　夕日に包まれて輝いて見えます
　　　　　　　　　冬を迎える前の小さな憩いです

紫式部の実

老いらくの歩む道あり式部の実

（おいらくの　あゆむみちあり　しきぶのみ）

　　　　　　　　　私の前に一本の道が続いています
　　　　　　　　　その道は
　　　　　　　　　緩やかな下り坂の道
　　　　　　　　　紫式部を一枝持ちながら
　　　　　　　　　私は歩きます

猫じゃらし

仔犬来てゑのころ草に紛れ込む

（こいぬきて　えのころぐさに　まぎれこむ）

　　　　　　　　　　　すっかり秋らしくなりました
　　　　　　　　　　　爽やかな秋空に誘われて、人も犬も散歩です