としの写真と俳句

写真と俳句

沈丁花

2009-03-27 15:23:56 | 日記
  沈丁や暗闇叩く雨の音
         (じんちょうやくらやみたたくあめのおと)

   庭の沈丁花が満開です
   沈丁花は沈香と丁字の香りを併せ持つ花というところから
   名付けられた花です
   とっても強い香りを放ちます
   雨の夜、その香りは庭一面に漂います  

春うらら

2009-03-23 11:34:06 | 日記
  饂飩屋に狸在りける町うらら
         (うどんやにたぬきありけるまちうらら)

   町内の食堂の店先に狸の置物
   可愛くてちょっと触れてみたくなります
   今日は春の日差しをいっぱい浴びて、誇らしげに立っています
   雨の日も風の日もご苦労様


    饂飩屋に狸在りける町うらら    とし
        徳利ぶらさげ腹鼓     鎌ちゃん

梅林

2009-03-17 11:55:23 | 日記
 雨上がり梅はしづかに匂ひ立つ
       (あめあがりうめはしづかににおいたつ)
 
 兼六園の中に梅林があります
 雨の上がった後の梅は、しっとりとして、気品さえ感じられます
 馥郁とした香りが辺り一帯に漂って来ます

金縷梅の花(まんさく)

2009-03-11 15:10:08 | 日記
まんさくのマンの字消えし名札あり
      (まんさくのマンの字きえしなふだあり)

 あちこちにまんさくの花盛り
 花はちょっと面白い形をしている
 縮れたもじゃもじゃとした黄色い花である
 枝に「◯◯サク」と書かれた名札が掛けられている
 あれ!消えてる
 「何て花でしょうね」隣の人が聞く
 「まんさくです」

春の川

2009-03-07 21:22:03 | 日記
 春の川泡となりて海に落つ
       (はるのかわあぶくとなりてうみにおつ)

  室生犀星は犀川をこよなく愛しました
  四季折々に川は姿を変えて流れて行きます、海に向かって
  雪融け水に溢れる春の川には、逞しさを感じます
  芽吹き始めた草や木々、囀っている鳥たち
  春の川は新しい命を運んできます