少年トッパ

『ノン子36歳(家事手伝い)』の感想

 日本映画では今月一番の期待作だったわけだが、残念ながらハズレ。さっぱり面白くない。主演の坂井真紀が良い女優であることに疑いの余地はないけど、いくら上質の素材を使っても調理人の腕がダメなら上手い料理は作れない、という典型例になってしまっている。どうして、これが「映画芸術」で年間ベストワンだったんだろ。

 ちなみに、評判になっている濡れ場は、確かになかなかのものです。えーっと、ビーチクって言うんでしたっけ。それも拝めます。もちろん、坂井真紀の。色も形状も可愛らしゅうございました。

※お気に入り度→★★☆☆☆
※公式サイト→http://nonko36.jp/
 主人公のノン子は売れないアイドルだったが、今は引退して親元で暮らしている、という設定。鬱屈した想いで毎日を過ごす姿には共感できるし、自転車で走りながらゴミ箱や看板を蹴っていく気持ちも、すっかり負け犬人生を送ってる僕にはイヤと言うほど理解できる。ただし、共感はできても魅力は感じられない。どんどん暗澹たる気分になっていくだけだ。肝心の「元アイドル」という設定も、上手く活かされているとは思えない。
 ノン子のもとに転がり込む青年は、縁日でヒヨコを売るために地元の顔役(演じるのは津田寛治!)に頭を下げ、許可を得ようと必死になる。しかし、どうしてそこまで必死になるのか、観客には不明確なままだ。結局、「なんとかなる」と思ってヒヨコを仕入れた青年は、許可を得ていないまま縁日に乗り込む。しかし顔役に頑として拒まれ、頭に血が昇った青年はチェーンソーを振り回して大暴れ。それまでは温厚な性格に見えていただけに、こっちは「なんで?」と思うばかりだ。若者はキレやすい、ってことを描きたかったのか? いやまあ、諸々の鬱積が溜まった末の爆発だということは分かるけどね。

 もしかしたら自分に読解力が足りないのかもしれないけど、とにかく面白くなかった。映画館の中の空気が妙に淀んでいたこともあって、睡魔と戦いながら観ておりました。

コメント一覧

トッパ
おっ、ご覧になってましたか。面白くなかったですよねぇ。

新田恵理には特に思い入れもないので、失望もなかったです(笑)。そういえば、少し前に『40歳問題』というドキュメンタリー映画にも出てましたよ。

ゲバラのTシャツを着ている人を街で見かけることはよくありましたが、あのデザインは初めて見ました。
青空とダイヤモンド
確かに期待はずれでしたね。SLの風景だけかな。
新田恵理もふけてがっかり。
ゲバラのTシャツは人気あるのね。
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