少年トッパ

<2023年6月9日・10日公開作> 『水は海に向かって流れる』『リトル・マーメイド』など

週末恒例、名古屋で公開される新作映画の注目作はコレ! すみません、さほど興味が湧かない作品に関しては説明ナシです。

『水は海に向かって流れる』 <シネマトゥデイ>
広瀬すず主演作! 笑顔を見せない女性を演じているそうです。監督は『ロストケア』『そして、バトンは渡された』などの前田哲。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ伏見ミリオン座イオンシネマ・ワンダー/中川コロナシネマワールドイオンシネマ大高イオンシネマ名古屋茶屋

『リトル・マーメイド』 <シネマトゥデイ>
ディズニーアニメの代表作の実写化。監督は『シカゴ』『NINE』などのロブ・マーシャル。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ109シネマズ名古屋/センチュリーシネマイオンシネマ・ワンダー/中川コロナシネマワールドイオンシネマ大高イオンシネマ名古屋茶屋

『逃げきれた夢』 <シネマトゥデイ>
光石研主演作。記憶が薄れていく男を演じているようです。監督は『お嬢ちゃん』などの二ノ宮隆太郎。
※上映館/伏見ミリオン座

『M3GAN/ミーガン』 <シネマトゥデイ>
AI人形の愛情が暴走するさまを描いたスリラーのようです。予告編の印象では、すごく面白そう。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマイオンシネマ・ワンダー/中川コロナシネマワールドイオンシネマ名古屋茶屋

『コロニアの子供たち』 <シネマトゥデイ>
1960年代にナチスの残党がチリに設立した施設が題材のドラマだそうです。
※上映館/イオンシネマ名古屋茶屋

『テノール! 人生はハーモニー』 <シネマトゥデイ>
ラップに夢中の青年にオペラ教師がオペラのレッスンを行う、というドラマのようです。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ

『この小さな手』 <シネマトゥデイ>
親であることの意味や責任に目覚める男のドラマのようです。
※上映館/シネマスコーレ

『異端の純愛』 <シネマトゥデイ>
井口昇の新作。ゆがんだ愛情に苦悩している男女の姿を描いたオムニバス3編だそうです。
井口監督の代表作『片腕マシンガール』も上映。
※上映館/シネマスコーレ

『もう一度生まれる』 <シネマトゥデイ>
スーパー銭湯を舞台にした短編ドラマだそうです。ドキュメンタリー『還る』を併映。
※上映館/伏見ミリオン座

『映画 めんたいぴりり~パンジーの花』 <シネマトゥデイ>
明太子メーカー創業者の実話を基にした『めんたいぴりり』シリーズの第2弾だそうです。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ

『永久少年 Eternal Boys NEXT STAGE』 <シネマトゥデイ>
※上映館/ミッドランドスクエアシネマイオンシネマ名古屋茶屋

『劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」《前編》』 <シネマトゥデイ>
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ109シネマズ名古屋イオンシネマ・ワンダーイオンシネマ大高

●ドキュメンタリー

『プーチンより愛を込めて』 <シネマトゥデイ>
プーチンが大統領代行に就任した1999年12月31日からの1年間を追ったドキュメンタリーだそうです。
※上映館/名古屋シネマテーク

『マゴーネ 土田康彦「運命の交差点」についての研究』 <シネマトゥデイ>
※上映館/センチュリーシネマ

●リバイバル&特集上映(一部のみ)

『トップをねらえ2!』
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ

<オタール・イオセリアーニ映画祭 アンコール>
※上映館/名古屋シネマテーク

伏見ミリオン座では『ヘレディタリー 継承』が「大音響重低音」で上映されます。

名演小劇場大須シネマ三越映画劇場シアターカフェに関しては、各自でチェックしてくださいませ。

*     *     *

●観た映画

『怪物』※オススメ
何が善で何が悪であるかは、誰の視点から見るかで変わってくるものですよね。これは当たり前のことなんですが、普段の生活の中ではついつい忘れがちです。まあ、人間誰しも主観でしか物事を捉えられないわけですから仕方のないことですが。
<以下ネタバレ>この映画は三幕構成。一幕目は、息子が小学校で教師から暴行を受けたと知って憤慨するシングルマザー、二幕目はその教師、そして三幕目は息子とその同級生1名を軸に物語が進みます。当然、シングルマザーが見るもの、感じることと、完全に悪者扱いされる教師が見るもの、感じることは異なります。人にはそれぞれ事情がある、ってヤツですね。しかし学校という組織の中では個人の事情を表に出すわけにいかず、何かが起きたら誰か責任を負う者を決めなければならないわけです。こういう話、政治の世界ではまったく珍しくないように思えます。

『渇水』※オススメ
水道局員が主人公。水道代を滞納している家を訪問して「払わなきゃ水道を止める」と警告するのが主な仕事です。で、実際にその住人の目の前で水道の栓を締めちゃったりもします。
こういう仕事をやってると、自分が強大な権力を持っていると勘違いするか、良心の呵責に苦しむか、はたまた感情をコントロールするのが上手くなるのかのどれかでしょうが、この主人公の場合は三番目。
とはいえ、その住人が子どもだったりすると、さすがに心は乱されて同情的になり、栓は締めてしまうものの、その前に風呂桶や洗面器、鍋、バケツなどに水を溜めておくようにアドバイスし、それを手伝ったりもします。こういう気持ち、ものすごく理解できます。その場しのぎのやさしさ、ってヤツですが、そうせずにはいられないんですよね。
<以下ネタバレ>原作は未読なんですが、どうやらかなり悲惨な結末になっているそうです。でも映画の方は、ハッピーエンドとは言えないかもしれませんが、救いのある終わり方。子どもたちの将来への希望も感じさせます。この終わらせ方は大正解だったと思います。現実に貧困層が増える一方である今の世の中では特に。

『ウーマン・トーキング 私たちの選択』※オススメ
男による女への暴行・強姦が慣習化しているような村落が舞台。男どもの魔手から逃れるために、どんな行動を取るべきかを女たちが話し合う、という物語です。
<以下ネタバレ>雰囲気から察するに19世紀後半か20世紀前半かと思っていたら、途中で2010年だと分かってビックリ。つい最近じゃん。つまり、この村落が一般社会とは隔絶した状態にあるということなんですが、考えてみれば決して特異な状況ではなく、今の日本でも同じような境遇に苦しんでいる人たちはいると思います。
ほら、生まれ育った環境の中ではごく当たり前のことだと思っていたけど、社会に出てみたらアレは自分の家だけの習慣だった、通ってた学校だけの価値観だった、住んでた地域だけの常識だった、ってことは往々にしてあるじゃん。その多くは笑い話で済むことだけど、時に人権を踏みにじるような行為が普通のこととしてまかり通りっている場合もあるわけです。
この映画からは様々な教訓が得られます。中でも重要なのは、教育の大切さ。この村落に住む女性たちは、おそらくは宗教上の理由からだと思われますが、ものすごく理知的な意見を口にする人でさえも読み書きができなかったりします。つまり、教育の機会を与えられていなかったわけです。
しっかりとした教育を受け、社会について学んでいれば、長らく理不尽な仕打ちに苦しむこともなかったわけです。いや、最近の入管法をめぐる騒動を見ていると、教育を受けようが受けまいが弱者は理不尽な仕打ちを受けてしまうのか……すみません、話が映画の感想から逸れてしまいました。

以上3本、どれも素晴らしく見応えありました。現代社会の問題点を鋭く突いている点も共通しています。ワイスピみたいなザ娯楽映画もいいけど、こういうのを観て現代社会に根強く残る不寛容さに思いを馳せるのも良いかと思います。すんません、偉そうなことを書きました。

●読んだ本

『安倍晋三 回顧録』安倍晋三
『青春夜明け前』重松清

●お気に入りor気になるMUSIC

703号室『BREAK』

ずっと真夜中でいいのに。『沈香学』

*     *     *

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