万霊供養文(新文)
「己貴秘伝」は絶版、古本は高価となっており入手困難と思われる
故山蔭基央氏は戦後の日本を憂慮しておられた
僭越ながら一助となるべく
山蔭神道家第79代故山蔭基央氏の著書「己貴秘伝」霞ヶ関書房p503~
心より哀悼の意を表し、敬意を持って引用させていただく
万霊供養文(新文)
厥れ天地は寰宥創造太元霊の産霊によって成れるもの、眼を開いて観れば物象の世界と心象の世界と顕幽二界を成すものなり。
人霊、天の内に幽れるや何処の地にか隠れる。心象の別天地に至りて心象の世界に住す。然りと雖も、心象の世界は九天に別れ、一天の世界また万種の境界を営む。今、我れここに万霊を供養す。宜しく暗黒・薄暮の世界に住ふ万霊に語らむ。
汝等の生けること地上の営みと変わらず、山川草木、花鳥ありて従前の営と変わらざれば、我れ今、他界に移住せる者とは仲々に知り難し。生死の転移を知らざるは、夢中の出来事を夢中と知らざるごとく、迷いの中にあれば、我れ迷ひてありとは悟らざるべし。かかる迷ひを当然と思い、子孫と眼前に会えども、子孫は我れを見るあたわず。また呼べども答えず、打てども響かざれば、現住せる心象の世界と反応なき生前の世界に住ふ子孫とまた、別界の祖先らと共存してありとの真理を知らず。若し薄暮の世界と暗黒の世界に住む祖先ありとせば汝等は迷える霊なり。されば天眼一度、開けるや、暁明の世界を経て、明煌々の世界に移り住むを得む。速やかに至誠の祈りを守護の諸聖に捧げて祈れ、汝等の迷妄は開けて安養の浄土を賜り、花鳥舞唄う平安の聖地に安住することを得む。それ今、鎮魂浄化の大神呪を奉る。平安の霊性、本来の自霊を開きて安寧を得給えよ。
アジマリカム(一息十回三反繰り返す)
(それあめつちはかんうそうぞうだいげんれいのむすびによってなれるもの、まなこをひらいてみればぶっしょうのせかいとしんしょうのせかいとけんゆうにかいをなすものなり。
じんれい、てんのうちにかくれるやいづこのちにかかくれる。しんしょうのべってんちにいたりてしんしょうのせかいにじゅうす。しかりといえども、しんしょうのせかいはきゅうてんにわかれ、いってんのせかいまたばんしゅのきょうかいをいとなむ。いま、われここにばんれいをくようす。よろしくあんこく・はくぼのせかいにすまふばんれいにかたらむ。
なんじらのいけることちじょうのいとなみとかわらず、やまかわくさき、かちょうありてじゅうぜんのいとなみとかわらざれば、われいま、たかいにいじゅうせるものとはなかなかにしりがたし。せいしのてんいをしらざるは、むちゅうのできごとをむちゅうとしらざるごとく、まよいのなかにあれば、われまよいてありとはさとらざるべし。かかるまよいをとうぜんとおもひ、しそんとがんぜんにあえども、しそんはわれをみるあたわず。またよべどもこたえず、うてどもひびかざれば、げんじゅうせるしんしょうのせかいとはんのうなきせいぜんのせかいにすまふしそんとまた、べっかいのそせんらときょうぞんしてありとのしんりをしらず。わかしはくぼのせかいとあんこくのせかいにすむそせんありとせばなんじらはまよえるみたまなり。さればてんがんひとたび、あけるや、ぎょうめいのせかいをへて、めいこうこうのせかいにうつりすむをえむ。すみやかにちせいのいのりをしゅごのしょせいにささげていのれ、なんじらのめいもうはあけてあんようのじょうどをたまはり、かちょうまいうたうへいあんのせいちにあんじゅうすることをうむ。それいま、ちんこんじょうかのだいじんじゅをまつる。へいあんのれいしょう、ほんらいのじれいをひらきてあんねいをえためへよ。)
次回に続く
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