丹田呼吸法を具体的に医学的に分析をしている記事がある
これを読むと山蔭神道の行法の細かい作法が医学的に理にかなっていることが理解出来る
鎮魂進歩の階梯を最も詳述したものが十種神宝である
それは奥津鏡(おきつかがみ)~種々物比礼(くさぐさもののひれ)までの十段階がある
最終段階の種々物比礼は「万能の通力」を得るという
一見すると信じがたいようだが、そうとも言えないというのがその記事の内容である
2012年7月発刊 雑誌 大法輪 第79巻 特集 心と身体をととのえる〈呼吸法〉入門
現代医学と呼吸法 東邦大学医学部 統合生理学教授 有田秀穂氏 より
敬意を持って引用させていただく
はじめに
医学・生理学的には、呼吸には二つの様式がある。「生きるための呼吸」と「心と脳を整える呼吸法」である。私たちは、丹田呼吸法が心身を整えるセロトニン神経を活性化し、脳波に特別なアルファ波を出現させて大脳皮質を変容させ、心理テストにおいてはネガティブな気分を改善させ、さらには、直感や共感に関係する前頭前野の血流を増やすことを証明してきた。その概要をここに紹介する。
二つの呼吸
私たち人間は、生まれてから死ぬまで、夜寝ているときも、休むことなく呼吸を行っている。この「生きるための呼吸」は、生命維持に不可欠なガス交換(酸素の摂取と炭酸ガスの排泄)を担っている。「生きるための呼吸」の特徴は、横隔膜(おうかくまく)収縮による吸気(きゅうき)が主体である。呼気(こき)は受動的で、腹筋収縮は通常伴わない。その調節は、脳幹にある呼吸中枢によって自立的に営まれる。
他方、「丹田呼吸法」は、腹筋収縮による呼気が主体で、そのコントロールは、大脳皮質からの随意的、意識的指令による。「生きるための呼吸」との違いは、安静時には活動しない腹筋が収縮することである。すなわち、随意的、意識的に腹筋のリズム運動を営むことが、「丹田呼吸法」の生理学的特徴である。
この丹田呼吸法を行うと、心身を整えるセロトニン神経が活性化させることを私たちは証明したが、その研究では、長年、丹田呼吸法を行ってきた経験者(お坊さんやヨガ・気功法のインストラクターなど)だけでなく、坐禅未経験者(医学部の学生や若い研究者)においても、脳波、心理テスト、前頭前野の血流に明確な変化を見いだした。その際、坐禅未経験者に対しては、「丹田呼吸法」を医学・生理学的にきちんと定義して、実施させる必要があった。
次回に続く
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