ある日、家に招かれたとする
門扉を開ければ、そこは汚庭(おにわ)
家に入れば、汚部屋(おへや)に通され
どうぞと汚座布団を出される
とうとう居心地の悪さに、急な用事のひとつも思い出したくなる
前回の「兜神社の御祭神」のお嘆きはこんな感じなのかと思う
なぜケガレを神様は嫌うのか、わかりやすい解説がある
山蔭神道家第79代故山蔭基央氏の著書「神道の神秘 古神道の思想と行法」春秋社p45~
心より哀悼の意を表し、敬意を持って引用させていただく
こちらの書籍は絶版になる前にご購入をおすすめする
ご神体は、しばしば幾重にも覆い包まれ、清浄な箱に納められ、ご本殿の「内陣」という「神床(かみどこ)」に鎮められている。さらにその「内陣」は、「外陣(げじん)」と称される外囲い、つまりご本殿の内壁の板壁で覆われ、さらにそのご本殿は外囲いで覆われ、さらに端垣、内玉垣、外玉垣といった垣で囲われ、その内部は「禁足地」といって人の立ち入りを禁止している。
そのように、清潔さを幾重にも守り保っているのは、なぜだろうか。
それは、ご神体や降臨の場は、それ自体、あくまで物であって、物は容易に汚れてしまうものだからこそ、清潔さを保つことに苦心するのである。
もし汚れてしまうと、神霊の霊波は浸透しないようになる。汚れた鏡がものを映さないように、霊光は断絶してしまうのである。神霊は自らその汚れを浄めることはなさらない。ただ、霊波・霊光の源のスイッチを切ってしまうのみである。
また、神社には、ご本体の神が鎮座されるのではなく、その形代(かたしろ)である神核を守る守護の聖霊が住みつき給うのだと前に述べたが、この守護の聖霊も、汚い場所や不敬な人間からは遠ざかってしまうのである。
鎮魂法のわかる参考図書
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