新・まちづくらーの地域づくり日記

日々取り組んでいるまちづくりやむらづくりの様子をご紹介していきます。

豊岡日高羽尻の“超”大判字限図

2013年05月03日 08時56分42秒 | NPO活動
4連休の初日。今日は朝から西宮の方に参っています。

さて、先週末、豊岡市日高町羽尻区の大判字限図を広げるということで、但馬国府・国分寺館へ参っていました。

ただ、広げるといっても、ばかデカイ図面なので、とてもそこらの会議室では無理。
ということで、豊岡市役所日高支所の隣にある農村環境改善センターの多目的ホールを借りきってのお披露目です。
ずいぶん昔に一度、広げたことがあったそうですが、当時のことをご存じの方も少なく、羽尻区のむらづくり委員会のメンバーは、そのほとんどが初めて見る!というような状況。

字限図の方は、折り畳んだ状態で2分冊。もう一つ、実測平面図が巨大巻物で5本。
まずは、実測平面図の1本を広げてみました。こんな感じが5本です。
これは昭和2年とか3年とか表記があるので、昭和の初期に作成されたもののようです。ただ、学芸員さん曰く、明治の地租改正時などでは多くの集落で作成されたようですが、昭和初期に作成した例はご存じないということで、なぜ、その時期に作成されたのかは不明。

次に字限図です。もちろん私も全てを広げて見るのは初めて。どんな状態なのか?どんな代物なのか??
広げていくと、徐々に全貌が明らかに・・・
これが1冊目。
さて次に2冊目。
確かにばかデカイ・・・
いよいよつなげてみると・・・

縦横およそ10mの、まさに巨大土地利用図。
学芸員さんも、ここまでデカイ字限図を見たことがないとのこと。

そして、この土地利用図と照らし合わせるために実測平面図の方も全てご開帳。


こんな状態です。
字限図を見ると、「但馬國気多郡(けたぐん)羽尻村」の表記。この気多郡というのは明治29年に城崎郡と合併して廃止されているので、この字限図は明治中期以前に作成されたもののようです。
ただ、これもなぜ、このようなばかデカイ代物として作成されたのか、事情がよく分からないそうです。
相当、精巧に作られています。

そして、実測図の方は、どうやら山の部分を中心に作成されており、集落(村)全体ではない様子。

この実測図も精巧です。

そして、両方の図面とも、言葉悪いですが、ずさんに保管されていた割には虫食いも少なく、痛手となるようなカビの侵食などもなく、色合いもキレイで、これ幸いといったところ。
今後の保存方法については、基本的にはそのままの状態で、但馬国府・国分寺館の収蔵庫に保管していただく方向で検討中です。

図面の状態は確認できたので、次はアーカイブ化に向けた作業となります。
予定では、真上からカメラで撮影し、合成する方法が最有力。
この作業は、ボチボチ進めていくことになりそうです。
ただ、字限図は折り畳んでいた関係で、ヨレヨレの部分があったり、へんな折り目が入っていたりするので、これをどう処理するかも要検討です。
最終的には、データ化もさることながら、これをクリアファイルにでも印刷して、集落のみなさんに配布したいと思っています。
秋頃になるかな・・・
今後の作業進捗をお楽しみに。

ということで、羽尻区の大判図面の詳報でした。
それでは、みなさんよい連休を。