「弓カン」と呼ばれる部品です。
ケースとメタルバンドの間に入り隙間を埋め、ケースとバンドの一体感を生み出します
今回のご依頼品は弓カンがピッタリとハマらずに、また締め付けも甘いためグラつきもあります。
このままの状態では使用時に衣服を引っかけてしまったり、使用者を傷つけてしまうおそれあります。
サイズ調整は手作業になります。基本ヤスリ掛けを行います。削り作業とケース合わせを繰り返し行い、少しずつ良い状態に持っていきます。結構根気のいる作業ですね
左側が調整中の弓カンです。角度も調整も必要になります。ケース形状に準拠する形になります
折角なので、小傷も取りました。
深いモノは残ってしまいましたが、筋目も付けること出来ました。
両端の角部は更に角度を付け押し下げます。浮き上がり防止します。
時間はかなり掛かりましたが、目立った隙間も無く上手く作業出来たと思います。
バンド・ケースなど拭き上げ、お渡しを待ちます
昨日発売された『ブラックチャンネル⑥』です。
親戚のきさいちさとし先生の作品です。
①を購入したのは2021年2月1年半で⑥に到達。
凄い量の原稿を書いているでしょうね。
昨晩イオン東久留米内書店で購入しましたが、
発売されたばかりってこともあってか、すごく良い場所で展開しています。
探しにいってもすぐ解りました。
今回の⑥では１話読み切りではなく物語が収録されています、長編物語のため、スケールも大きく楽しめました。
日頃会うこともありませんが、いつもすごく忙しい様子、体調には気を付けて、待っている読者さん（私を含む）の為に、楽しい作画をしてほしいと思います。
エルメスのお品物です。分解掃除のご依頼です。
2針、全体にスッキリした印象を受けます
中央から放射状に出ている線と線の間にカーブ模様がそれぞれ配置、各線の向かって右側に数字を配しています。その数字は独立していますが「11.12.1」「2.3.4」「5.6.7」「8.9.10」の4組が直線に並んでいます。
文字にすると複雑な感じしますが、見た目はスッキリでなんら違和感ありません、デザイン性の高さなのでしょうか？
リューズには「H」マーク入り
ムーブメントは901.001です これから修理します
当店では腕時計購入のお客様には、「文字彫り」のサービス行っています。
アルファベットのみ彫ることが出来るので、イニシャルなど彫ることが多いです。
この機械は、父が吉祥寺のお店で修行し、独立する際に貰いうけたもので当店で40数年、吉祥寺で30年以上は使っている機械、見た目からも十分アンティーク？を通り越して傷みまくっている感じが判ると思います。
そもそもは指輪に文字を彫る機械だったものを改造して現在の仕様になっているそうです
残念ながら仕組み等は良く分かりません･･･
この機械が、最近あらゆる箇所の動きが鈍くなる現象が起きていて、具合が良くありません
作業にも支障が出始めましたので、上手くいくかどうか難しい所ですが、洗浄を行いました。
主たる汚れはホコリ溜まりと動作箇所に注している油分の経年劣化と判断し、ベンジン溶剤を吹き付け洗浄することにしました。
手前のペットボトルにベンジン溶剤を入れて、ダイソーで購入した「加圧式霧吹き」で勢い良く吹き付けます。
洗浄効果は手や道具の届かない箇所へも効果ありそうです。
これから乾燥させますが、動きも軽くなったようです。
本体自体のイタミが気になります。いつまで使用出来るか不安ありますが、大切にしていこうと思います。
ショーメのお品物です
２針、各ポイントに石 リューズの形も特徴的です
比較的反射の少ない文字板塗と思います。石やツヤのある針を際立たせようとしている意図が感じられます。
【ショーメのはじまり】ショーメの歴史は、1780年に『マリ＝エティエンヌ・ニト』という女性がパリのサントノレ通りに宝石店を開いたことから始まります。マリはもともと宝石商であり、フランス王妃『マリー・アントワネット』をはじめ、多くの貴族たちから人気を集めていました。1802年には皇帝『ナポレオン1世』専属の宝石商に就任しました。
ムーブメントはETA976.001です。これから修理します。
本日お休み頂いております
午前中に映画鑑賞に行きました。
「待ってました」の『ガリレオ 沈黙のパレード』です
ドラマシリーズから欠かさず楽しく見ていました
新作映画ですので「早めに」と思っていましたが、初週は混雑が予想され、義母へのお届けモノもありましたので、２週目での鑑賞です
感染症は沈静化しつつある状況下ですが、混雑は避けて行動したいと思っています。
映画鑑賞自体も遠慮していた部分もありましたが2022/8/14の映画鑑賞時に安心して見ることが出来る環境であると思いました。
リスク軽減の為、混雑は避け当日初回9:00からの上映回で、鑑賞です
事前にネットで席を購入します。スクリーンから離れる後方の「間引きエリア」で鑑賞
映画の内容は割愛しますが、「実に面白い。」(笑)←こちらは冗談で
「とても良かったです」（抽象的でスイマセン）
「更に」「更に」と事件の真相が深層に向かっていくストーリーは引き込まれ２時間越えでしたがあっという間でした。
やっぱり映画鑑賞は楽しいひと時を過ごすことが出来ます。
電池交換のご依頼でしたが、電池取り出すと
液漏れが発生しています。あまり良い状態ではありません。
電池接点部への液体付着も見受けられます
このまま新しい電池を入れても、ついている液体が時計に悪い影響を及ぼすことは間違いないので、動作確認前に回路部の洗浄を行います。
ベンジン溶剤使用し優しく洗浄します。回路は、注油や動作のある部品ではないことから洗浄はしない部品です。洗浄後は接点部メッキも少し剥がれました。
裏側にも液体の跡があることから数年は停止していたお品物と思います。
表・裏側共にメッキが剥がれましたが、このまま液漏れした状態が継続すると、電池接点部の腐食に繋がります。今回の処置で多少は延命出来たのではないでしょうか？
洗浄後、自然乾燥させ、ムーブメントに戻し入れます。
電池交換した所、動作確認出来ました。今後の経過観察は必要ですが、一安心です。
当ブログも開始してから、2574日経過しました。 トータル閲覧数（PV）が80万を越えていました。
この数字が他者と比較して多い少ないでは無く、キリの良い数字に立ち会えたことと、自身では想像もつかないような数字だったので、ご報告と感謝をお伝えしたいと思います。「見てくれた全ての方に感謝します」
最近では「ブログ掲載品」「ブログ掲載作業」の修理依頼が増えてきています。
ブログ掲載することにより「あの時計屋は私と同じ〇〇の修理している」「修理実績がある」「ちょっと安心して依頼できるかも？」ってことでしょうか？
遠方からのご依頼も想像以上に増えてきています。知って頂いたキッカケがブログって方が大半です。
本来であればこのタイミングで襟を正して、「より良い情報を発信」「もっと時計を好きになってもらえるように」となることが多いと思いますが、現状の感じ（日々の修理・作業報告）が個人的には気に入っているので、このままのスタンスで行きたいと思います。
時計屋さんの作業は、なかなか目にする機会も無く「小さい機械を細かい道具でコチョコチョしている」感じがあると思っていますので、「コチョコチョ」の「コ」くらい伝わるように努力します（笑）
今後ものんびりとお付き合い頂けるとありがたく思います。
手首に着けて使用する腕時計は、何かモノにぶつけたりすることも多く、メタルバンドにその影響が出てしまうこともあります。
残念ながらメタルバンドにはキズついてしまいましたが、その分手首や、使用者に危害が加わらなかったと、理解してもらうしかなさそうです。
素材自体にダメージ受けるほどの深いキズや打痕は除去することは難しいですが、浅めのキズは周辺を含めて作業することにより、キズ自体を薄く目立たなくすることは可能です
作業前
作業後
リューター使用してキズ周辺に様々な角度から薄く削ります。
キズ部分だけ作業しても効果が見られません。
最終作業は、縦筋出すように意識して作業します。
上記画像においても、キズが完全には取り切れていませんが、これ以上しても効果薄いと判断した場合はそこで終了とします。
終了判断はいつも迷いますが、「お客様に分かってもらえる程度の良い変化」が感じられることを優先しています。
メタルバンド中留部の修理依頼です
入っていたピンが抜け落ちてしまい。ピン自体も紛失のようです
中留部のピンは他の箇所に比べて動かすことが多い事。やはり直接体に触れる部分であることもあり、汗などの影響を受けやすい印象があります。
紛失したピンの交換ですが、採寸して実際に出し入れをして一番フィットするものを採用します。
取り扱っているヘアピンも種類が多く･･･
長さは約４㎜から29㎜ １㎜刻み
更に直径が0.8㎜から1.2㎜と結構な種類存在しています。
何回か作業中に引っかけ落としたことでサイズ別に再収納はしていますが、間違いも度々あることから、「同一サイズ」と思っても異なることもあり、数度の試し入れが必要になります。
ぴったりと良い感じのピンが見つかりました
ヘアピンを叩き入れます
ピン上部の膨らみが穴に入り込み外側へ広がる力を利用して留まることになります
無事入りました
曲げ伸ばしの確認をして終了です
