![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/8d/216309ffb9f34038d1664bf2964e62e7.jpg)
これは羽織です。いつも「羽裏」ばかりですが、これは「本体」。
壁ちりめんの若いお嬢さん向きの羽織。状態よし、です。
梅と桜は、古来より着物の柄として、たいへんよく使われる花です。
お雛様の「桃」は、意外にありません、というよりも
「これが桃」という描きかたがないというか・・・。
梅というのは素人が描いても、例えば大きな○を三つ書いて、
その下に小さなちょっとつぶれた○を二つ描くと、
もう「あっ梅だ」とわかりますね。同じ大きさの○を五つ並べても
「梅鉢」の形で、いわずもがなの「梅」・・。
桜も桜で、花びらの先をV字にかけば、一枚でも「桜」の花びら。
描きやすいですねぇ。ところが「桃」っていうのは・・描けますか?
「実」の方の「桃」なら描けるんですけど、花の桃というと、
梅や桜のようにササッと描けない。これは、元々着物やそのほか
さまざまなものに「梅」「桜」は描かれていて、私たちの眼にも触れていた、
ということではないかと思います。でも、桃というのは、そうはないんですね。
中国では桃は美人の象徴・福の象徴なんですが、やはり「実」の方だけ。
「桃の花」って梅や桜に似ているし、同じように春に咲く花なのに、
ずいぶん扱いが違うものですね。それとも「桃」として描かれていても
私が「梅だ」と勝手に解釈してしまっているのかな?
たまにブログや呉服屋さんの「桃柄の着物」という言葉に、あけてみると
「橘柄」だったりします。橘の柄は以前「たくさんのみかんが描かれています」と
オークションにでたこともありました。ま、いわれてみれば?
「着物の柄」の定番・・ということをもう知らない人も多くなっているのです。
こちらが同じ羽織の中の「橘」、まぁ桃といえば桃・・みかんといえばみかん・・
に見えないこともありませんが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/1b/01246ad2b0c4705f6977d4409f3d9cf2.jpg)
ついでのことに、桜柄も・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/b5/4e4ed548787b661a19f78849db310ba7.jpg)
実は、これは錦紗の桜柄、紫に白・・と色も鮮やかでいい着物だったのです。
人にたのんで洗ってもらったら、洗濯機で・・。
地の紫が流れてしまい、白い桜が染まってしまいました。
「薄墨ざくら」ならぬ「薄紫ざくら」・・。これでは商品にならず、
そのまんまお蔵入りです。もったいなー。なんとかしようと思っていますが・・。
それにしても、これだけ桜のみの柄だと、着られる時期は限られますね。
着物は「四季」を大切にするものですが、夏場意外は着られるように、
梅・桜・紅葉・松・竹などが一緒に描かれているという工夫もまた、
季節ということをある意味大切にしているのだと思います。
お次は「菊」、これもまたとにかくよく見る花柄ですね。
一重も八重もいろいろですが、古来より「絵師」にも好かれて、
「光琳菊」など、独特の描き方で今でも使われる柄もあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/a4/d2f290aa6a3abc1ae0efed4170ff4127.jpg)
これだけあって全部「菊」。菊もわかりやすい柄です。
菊は日本では、かなり古い時代に中国から渡来し、例の「易学」でいうところの
「重陽の節句」、九月九日ですが、中国では「菊は不老長寿の妙薬」とされ、
この日に菊酒(どんなお酒なんでしょ)を飲むという習慣があり、
これが日本に伝わり、杯に菊の花びらを浮かべて飲む、という行事になりました。
また、前日の夜から「着せ綿」といって、菊の花のひとつひとつに
綿をかぶせて香りを移し、さらに当日の朝、朝露を含んだ綿をとりはずして
これで身を拭うと長生きできる、ということから宮中では行事にしておりました。
皇室のご紋になったのも、昔からそういうことで、めでたいものと
されていたからかもしれませんね。
江戸時代には「鉢物」作りがはやり、菊もよく作られ「菊人形」なども
うまれました。たいへん好まれたんですね。
最近は「仏様の花」なんて、とんでもないことをいわれてしまっていますが、
「竹・梅・菊・蘭」は「四君子柄」とよばれ、高貴な柄とされています。
このほかにも、着物の柄には「芍薬・牡丹・椿・蘭」などがよく見られます。
これに「紅葉・松・竹(笹)」などが合わされて、豪華な柄になるのですね。
一度自分の着物や帯の柄を「これは何の花だろう」と眺めてみるのも
いいかもしれません。あっ たまには「想像上の花」なんてのもあります!
私はこのところずっと「ボケの花」・・・。おぉ木瓜さんゴメンナサイ!
素敵な柄ですね。
何でもよくご存知のとんぼ様にお願いがあります。
私は生地の事はほとんどといっていいほど判りません
ので5cm角位~のでも生地見本てありませんか。
あれば是非教えて下さい。
私の場合は「古本」で探してみつけました。
手持ちのものは、実は「着物着付け教室」のテキストです。陽花様ならそちらの方のつながりで手にいれられるのではないでしょうか。思うに「和裁教室」「着付け教室」の講師の方が授業用に使われたのではないかと思うのですが・・・。私の手持ちのものは「和服地標本集」というもので、昭和48年という古いもの、本というよりは「布張りの箱」に羽二重とかお召しとか、生地が10x6センチくらいの大きさにきって一枚ずつの台紙に貼り付けたものが入っています。それに「生地の説明」のテキストと「着付け教室」のテキストがついています。「日本和装教育協会」の名称で、監修は「長沼静」女史です。
たとえばどういった種別の見本がご入用なのでしょうか。スタンダードな「一越、羽二重、平絹」といったようなものですか?それとも「○○紬」というような細かく詳しいものがご入用ですか?
ご返答ありがとうございます。
着付け教室で生地については習ったんですが
一度さわってみただけで、恥ずかしい事ですが
ほとんど記憶に残っていません。
綸子、紬、縮緬という大雑把なことが解る位で
金紗、壁ちりめん、鬼しぼなんて聞くことは
ありますが生地を見て言えると云う事は皆無に
近い事です。なので絹織物の生地ならどれも
手元に置いてさわってみたいのですが・・・
もし私の手持ちのハギレでよろしければ、カンタンな見本くらいは作れると思います。とりあえず「ブックマーク」の「とんぼへのおたより」のところから、空メールをお送り下さい。こちらから「こんな感じで・・」とメールさせていただきます。
ご親切に有難う御座います。
お言葉に甘えて今空メール送らせて頂きました。
どうぞ宜しくお願いします。
メール届きました。お返事書きましたので・・。
ありがとうございます。
お返事届くのを楽しみにしています。