ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

オトボケ柄?

2011-05-18 12:21:01 | 着物・古布

 

私は「リアル」な絵が好きなんですが、こういう漫画っぽいのも好きです。

「俳画」に入ると思いますが、ものすごーくデフォルメされていて(されすぎの感もあるくらい)

ほんとにさささっと描いた感じが楽しいです。

実は見つけたとき迷いました。絵はすきだけど「字」が読めん…。

読めたら、絵の中の意味ももっとわかるとおもうんですが、とにかく達筆すぎて手に負えません。

それでも手元におけばナントカ読む機会もあるかもしれん、いや読めなきゃただの漫画なんか…

とまよったあげくに「ええぃ可能性に賭けるっ」…なんの可能性やねん。

とりあえず届いてみたら「やっぱり読めない」…。でも絵は楽しいです。

たぶん、読めたら有名な俳句とか川柳とか、そんなものだと思うのですが…。

ここまで簡素に描いても、それどんな場面か想像ができるのは、おもしろいですねぇ。

こちらは吉原へお通いの、大店の旦那さんですかね。

ちょっとメタボな「ぼでぇ」、縞の着物にぞろりっぺぇとした羽織、羽裏は浮世絵だったりするんでしょう。

小さい女性が手にしているのは火鉢…じゃなくて紋入りの提灯ですよぉ。

 

    

 

こちらは二本差しですから当然「お武家さん」、手ぬぐいかぶっているみたいですが、

吉原通いに「被りもの」は必須アイテム、顔隠してまで行きたいか…ですが、

お互い見たり見られたりを避けるためもあったんですね。言い訳も気まずさも考えなくていいように。

 

    

 

こちらは「娘道成寺」、よく見るとほんとに「いいかげん」な絵なんですが、

それでもちゃんと「烏帽子姿の白拍子」も「恐れおののく修行僧たち」もわかりますよね。

問題は右の「字」、ありがたくも私にも読めるカタカナなんですが、

なにやら「記号」の説明のように「ボン」の「ボタ?イ」の「シンモク」「マチ」…こりゃなんじゃ。

囃子とか踊りのギョーカイ用語、、いえ符丁でしょうか。ご存知のかた、教えてください。

 

    

 

こちらは短冊仕立て、花魁と、たぶん振袖新造(花魁予備軍)でしょうね。

 

            

 

そして私がもっとも気に入ったのがこちら。着物着て横になってるって仇っぽいですよね。

今いっしょうけんめい「解読」しているんですが…。

 

    

 

これはちっとシミ汚れがあります。それでも状態は悪くありませんから、こざっぱりと洗って、

女物にして着たらいいですね。男性に着せたいけれど、今着物着る男性は少ないですから、

女が着ちゃえぇぇぇ、と楽しみたいと…。

 

それにしても…ハイ、皆さんでご唱和「何で今はこういうのがないかなー」。

 


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8 コメント

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楽しいですねぇ。 (りら)
2011-05-18 14:30:28
もう、見ているだけで嬉しくなりますわ!
これは、特に洒落ていて、すごいと思います。
こういうのを昔の人はみんな意味がわかったんでしょうねぇ。
カッコいいです。

では・・・・
「何で今はこういうの無いのかなーーー」
Unknown (陽花)
2011-05-18 17:43:28
本当に達筆で、さ~っぱり分かりません。
釣鐘と白拍子が描かれている所だけは
娘道成寺だと私にも分かりました。
これを描けばそれに見えるって考えて
描くのってすごいなぁと思います。
道成寺 (うまこ)
2011-05-18 23:30:26
長唄“京鹿の子娘道成寺”の中の歌詞だと思います。
煩悩菩提の橦木町より
(ぼんのう ぼだいの しゅもく まちより)
ですね、おそらく。
絵文字でしょうか?
四角は盆、手のひらを捧げて菩提
T字型は撞木 次のT字型がなぜまちかはわかりませんが、
字の読めない人にも読めるようにと言うアレ
ではないかと・・・・
Unknown (とんぼ)
2011-05-19 19:09:00
りら様

ご唱和、ありがとうございますっ。

ほんっとに粋で洒落てますよね。
「洒落」という言葉がぴったりです。
あぁあの新内か、とか川柳かとか…。
そういうとこもオシャレですよね。

Unknown (とんぼ)
2011-05-19 19:10:26
陽花様

ほんっとにところどころ「な」かなとか、その程度しかわかりません。
昔の人ってみんな字もきれいですよね。

さらさらっと描いているのに、特徴がちゃんと出ていて、
すごい絵ですよね。
Unknown (とんぼ)
2011-05-19 19:12:25
うまこ様

なるほど!道成寺の長唄の文句なんですね。
読めない人の…わかります。
こうした方がわかりやすいですよね。

ひとつだけでもわかってすっきりしました。
ありがとうございました。
男物襦袢ですね。 (ぼん吉)
2011-05-21 17:50:49
えっと、マイノリティです(笑)。
いやホント、着物着る男は絶滅危惧種ですよね。
なんとか生き永らえたいと思います。

こうしてみると、長唄といい男の着物といい、
捨ててしまった文化と言えるものですね。
着物は着るんでその物の有難みはわかるのですが、
残念ながら、その模様やそこに書かれているものについて
サッパリわからないのがぼん吉の現実です。
ボクも、「捨ててきてしまった者」の一人なんです。

捨てたものを取り戻せるかどうかは、その人の
『好奇心のアンテナと受信機』の性能にかかっているように思います。
いつまでも、高性能で有りたいと思う今日この頃です。
Unknown (とんぼ)
2011-05-21 20:20:40
ぼん吉様

私もある種「捨ててきてしまった者」でもあります。
私自身は着物も着ますし、母に教えてもらいましたが、
「伝えること」をしてきませんでしたから。
おっしゃるとおり好奇心のアンテナが一番です。
そういうアンテナを伸ばしていらっしゃる皆さんに、
遅ればせながらいろいろ発信しているつもりなんです。

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