ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

松飾り

2017-12-31 11:29:59 | つれづれ

 

大晦日になってしまいましたー。

今年はおせちもほぼナシ…毎年何かしらお煮しめとか手羽煮込みとか作るのですが、

来年は三が日に誰も来ないのがわかっているし、なんもしない年末…もまたいいかなと。

とりあえず、紅白かまぼこだけ、あ、あとお雑煮の用意はあります。

こちらは玄関の狭い棚に飾った「ハボタン」、去年のものがひょろりんとなったまま育ってくれました。

ミニサイズでちょうどよかったです。一緒に入っているのは南天の葉っぱです。

 

         

 

昨日は早朝に松飾を飾って、あとはもう神棚と仏壇あれやらこれやら、そしてお花。

千両と松がはいっただけで、生協さんのお花も「らしく」なっています。

ところで、ふと気が付けば…松飾をする家が、めっきり減りました。

大きな門松は、やはり家構えも大きいおうちに限られてましたが、

我が家程度の家でも、松飾だけはずっとしてきました。

以前お話しましたが、船橋では虚礼廃止とかなんとかで、

毎年縦長封筒くらいの「門松の絵」を印刷したものが、各家庭に配られてました。

マンションでしたから、それはそれでよかったのですが、普通のお宅でも門にあれが貼ってあると、

なんだかなぁ…と思っていました。今も配られてるのかなぁ。

 

松飾、大きなものは門松、は、歳神様がおいでになる目印、と言われています。

門松、という割に、大きなものはやたら真ん中の「竹」が目立ちますが、昔々はほんとに松だけだったそうです。

平安の昔に「小松引き」というならわしがあり、それが大元…とも言われています。

「松竹梅」という組み合わせがおめでたい、というのも中国から入った風習ですが、

門松は、真ん中に竹、その下に松を配し、合間に梅をさす…というのが、オーソドックスな組み合わせ。

下はコモで巻いて縄を巻き、締めて仕上げるわけですが、地方によってコモでないところもあります。

いずれにしても、例によって「一つ一つに意味がある」わけですが、

最近はそういう意味合いも風化して、まずは見た目のきれいさや豪華さが目立つものも多いですね。

私は外に出る機会が少ないので、友人の話やら写真、画像でしか確かめられませんが、

ハボタンや蘭など、豪華な花で飾られているものもあるようです。

ハボタンもお正月の花だし、蘭も四君子に入っていますし、それはそれでいいのかもしれません。

でも、門松は生け花のように美しさを飾って楽しむものではありません。

「神様をお迎えする支度」です。あんまりオブジェみたいになりすぎているのは、どうなのかなーと思ってしまいます。

 

門松の竹は3本が基本、まっすぐなままのものを「寸胴」、斜めにカットされたもの(これのほうが眼になじんでますね)は

「そぎ」といいます。家康が始めたという説があります。

「そぎ」のほうも、節をよけてきるものと、節にかけてきるものがあります。

節にかけてきると、切り口が笑い顔のように見えるので、「笑門来福」に通じるからでしょう。

よそ様のところからお借りした画像です。ほんと、笑ってるぅ。

 

            

 

竹は3本で長さを違えます。松で竹の下の方を包み込み、コモをかけて縄を巻きますが、

決まりは下から「7巻き」「5巻き」「3巻き」。

結び目は「男結び」、これ言葉で説明しづらいのですが、普通に結ぶよりしっかり締まる締め方。

で…竹の短いものと縄の3巻きは「女性」を表し、竹の長いものと縄の7巻きは「男性」、

真ん中の長さの竹と、縄の5巻きは「仲人」つまり縁結びの神様と言われています。

 

クリスマスのモミの木もそうですが、古来より人は、植物というものにいろいな意味を感じたり、

なぞらえたりしてきました。咲き誇っていた花は落ちるけれどやがて実を成したり、

ほかのものが枯れて葉を落としても、一年中緑の葉を付けて寒さに耐えたり…。

そういうことに「長寿」や「健康」「子孫繁栄」の思いを託したのでしょう。

都会の街中では、門松というより「生け花」の感覚で飾られているものも多くありますが、

それはそれでまた別の意味で愛でたり、あやかったりでいいのかもしれません。

でも「門松」として、昔ながらのものを立てるということは、なくなってほしくないですね。

我が家の玄関は、イマドキ住宅のため、昔ながらのお飾りを飾ることができません。

それでやむなく「リース型」のものをドアにフックをつけて飾っていますが、

最近はそれだけでお正月の飾りとしているお宅も見かけます。

我が家の、ちいさめのこんなのです。

 

       

 

中華風でも洋風でも、おせちはなくならないし、信心は別としても「お正月は初詣」もあるし、

お餅はやっぱりお正月によく食べるし…なくなってほしくないものとして、松飾も入れてほしいなぁと思っています。

 

最後までグチみたいですみません。

今年もいろいろとありがとうございました。

突然の未亡人生活突入からまぁあれやらこれやらで、すっかりおさぼりブログになってしまってすみません。

それでもご訪問くださる皆様、ありがとうございました。

12年もやってきたため、過去記事での訪問からご質問いただいたりもできて、

ずっとやってきてよかった…とも思っています。

まだまだ、元のペースにはもどれそうにありませんが、相変わらず「あきらめの悪さ」は健在です。

いつかなにかしらの変化を迎えて、進むスビードや方向性も、もう少しはっきりしてくるのではと、

まるで他人事のような言い方ですが、そう思っています。

今年もいろいろお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

皆様佳いお年をお迎えください。


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8 コメント

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Unknown (サザエ)
2017-12-31 14:52:38
あっという間に大晦日という感じで、
今年一年色々ありがとうございました。
トンボさんの記事、本当に知恵の宝庫というか知識の泉というか。。
過去記事も時々私の検索対象になったりしてます^^

松飾、広島市は配ってくれるのですが、
相変わらず貼れてない。。
年神様も来てくれないですね(;^_^A
門松・松飾もそうですけれど、
最近お正月のお花のアレンジメントも洋花等もあったりして素敵だな~とは思うのですが、
(アレンジメントというくらいですからね^^)
いざ自分で買う時は、普通に?松と南天と葉ボタンと菊の組み合わせだったりします。
なんとなく、お正月のお花はこれが一番しっくりくると思うのでねw
で、お正月以外には花はなかなか飾らないw
その唯一飾るお正月のお花も、
大晦日の夕方以降は安くなるので、一夜飾りはいけないと言われてますが、
まさに毎年一夜飾りの我が家。。
ちなみに元旦になるとほんと、昨日までの値段は何だったの?というくらい値が下がりますしww
日本には有難いことに、『残り物には福がある』ということわざもありますので、
残り物の福の神様のお迎えをする我が家(;^_^A

こんな私ですが、来年もよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
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Unknown (陽花)
2017-12-31 15:46:32
この辺りで門松はほとんど見ません。
しめ縄も掛けるお家が減っているようです。
昔は竈やお風呂、井戸、トイレ、裏口にも
掛けたり車にも掛けてましたけどね~
時代の流れでしょうか・・・
ご多分にもれず、うちもしめ縄だけです。

それにしてもお正月料金の高いこと、何日も
帰省客さんのいるお宅はさぞかし・・・と
二人暮らしの我が家でこれだけいるんですから
と貧乏性の私の考える事です。

今年も一年ありがとうございました。
来年も宜しくお願い致します。
返信する
Unknown (じじ)
2017-12-31 20:50:07
こちらも、町内会から松飾の紙が配布されますのでいつも貼っています。
以前は車にも飾りつけたりしてたし、よく見かけましたね。
でも、今は殆ど居ないかなあ。
ご近所みても、しめ縄とか余り居ません。
ブログ拝見して慌てて100円ショップへ。
小物買ってきて、つくりましたよ。お飾り。玄関に飾り付けました。
楽しかった~、ありがとう♪
昨年なにもしなかったせいか、サボることになれ・・・・。
出来合いの御節セット。
用意するのはお雑煮と刺身かな。
雑煮が変わってるの。多分。
干し海老使うんです。
車海老だと10匹1万円。
とても買えない。で、いつも小さな干し海老使ってます。
それに豆モヤシ。
知り合いとかも昔みたいにお正月料理とかしなくなってます。
お財布とにらめっこしながらのお買い物。
宝くじ買うの忘れちゃったわ。

今年も楽しく拝見させて頂きました。
来年も宜しく。
色々教えてくださいね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2017-12-31 21:53:36
サザエ様

御サボリブログになってしまっていますが、
何かしら楽しんでいただけたり、お役にたっていたりするならば、
ほんとにありがたいことだと思っています。

やはり「日本のお正月」という雰囲気がいいもんですよね。
花も母と主人の遺影には欠かさないようにと気を付けていますが、
お正月はやっぱり松とか南天とか…ですよね。
日が暮れる前に外に出ましたが、やはり松飾はほぼナシ。
なんかさみしいなぁと思っています。

こんなポツリポツリブログですが、来年もよろしくお願いいたします。
佳いお年をお迎えください。

返信する
Unknown (とんぼ)
2017-12-31 21:58:36
陽花様

私も少し前までは、車のお飾りも欠かしませんでしたが、
生協でも扱わなくなってしまいました。
一つずつ減っていくのでしょうか。
子供のころには国旗も立てていましたから、家を一歩出ると、
下町には下町なりの「お正月らしさ」が、見られたものでした。
昔のことばかり言うのも、遅れているのでしょうかねぇ。

お正月料金には、ほんと注意しなければ…です。
カタログで見ていても、つい眼で見てほしくなって、
注文しようとして「わっ高いっ」って。
人がたくさん集まるお宅はほんとに大変ですね。

こちらこそ、いろいろありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
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Unknown (とんぼ)
2017-12-31 22:01:39
じじ様

実家にいたころは、あれこれまじめにやっていたこと、
毎年だんだん減っていったりしています。ははは。

お雑煮も地方地域でいろいろありますが、海老ですか。
おいしそうですね。我が家は母が関西でしたが、
お雑煮だけは関東風が好きです。
餅はお吸い物でしょーと思っています。

つたないブログですが、おつきあいくださりありがとうございます。
来年もよろしくお願いいたします。
返信する
Unknown (古布遊び)
2017-12-31 23:08:35
アッという間に今年も終わりですね~
とんぼさんのブログを読ませていただくようになって本当にいろいろなことを教えて頂きました。ほそ~く、なが~くお願い致します(笑)。

お正月のお飾りも飾らない家が増えましたね。
なんだからしさがどんどんなくなっていくようでさみしいです。
我が家もかなり手抜きになってお節もお取り寄せです。それでもアチコチし忘れていることがあって片目をつむっています。
来年もどうぞよろしくお願い致します。
返信する
Unknown (とんぼ)
2017-12-31 23:23:44
古布遊び様

間に合いましたー。
何もしない寝な松もいいもんだ…などと言いつつ
いつも通りのあれこれやってます。

ほんとに1年が早いです。
お飾りなどは、なくなってほしくないものですよね。
年越しそばも、ちゃんといただきました。
やりたくても体がついていかない、なんてことも
感じるようになりました。
ゆっくりボチボチが当たり前になってきています。

ブログもボチボチ続きですが、こちらこそ、
細く長くのおつきあい、よろしくお願いいたします。
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