ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

ストロー

2023-04-25 20:29:47 | 昔の道具・暮らし

 

珍しいもの、探しまして買ったのですが…ん~~こんなだったかなぁ、です。

麦わらのストロー。元々麦わらのことを「ストロー」というのですから、麦わらストローは「麦わら麦わら」ですが、

とにかく、私が子供のころはストローと言えば「麦わら」だったのですよ。

 

自分がそれほど年を取っている感覚がないのにも関らず、たまに「えっ昭和はそんなにも遠くなったの?」と、

びっくりがっかりのことがあります。今回もそれで、昭和・ストローで検索したら、すでにプラが出てくる…。

いやいやそーではなくてさ…と、改めて麦わらのストローをあれこれ調べても、そうそうこれよ…がないのです。

ストローを使っている画像でも、昔のものはありませんでした。

更に40代50代60代までの友人に尋ねましたが、60代の友人が「聞いたことある」というだけ。

私が麦わらを覚えているのですから、たぶん昭和35年くらいのことだと思うのですが。

昭和は遠く…地平線の彼方にまでいってしもたんやろか…えぇーっ?と変に驚いています。

 

エコだのサステナブルだのと言われて久しく、まずはレジ袋が、そしてストローが話題に上りました。

紙だとどうのステンレスだとどうの、やれマイストローだの、有名コーヒーショップがプラをやめる方針を決めたの…。

そのたびに「だから昔の麦わらに戻ればいいじゃないの」と思いつつ、

あ、現在はそれだけの麦わらを国内で手に入れるのが難しいのかな、とか、

イマドキはとにかく「衛生上」がどうので結局製品化する際のコストや使用法かな、とか、

いろいろ考えましたが、どうにもよくわかりません。

それで製品を探したら、まぁ時節柄、でしょう「昔ながらのエコ素材」と銘打って、いろいろありました。

でもなんだかバラバラ…大きさも価格も、昔のものを知っている身としては、こうじゃないでしょ…ばっかり。

それでもとりあえずなんとかこんな感じかな、を買ってみたのが写真のものです。

 

       

       

 

100本入りで469円、つまり1本5円足らず…ではありますが。

ちなみにプラだと、たとえば白い紙に入った何の変哲もないプラストローは、100本でも100円切ります。

他を見てもとにかく価格的には安いです。だからこそ、麦わらを押しのけて広まったのでしょうけれど、

今になったら敵視されて…お気の毒と言えばお気の毒。

ずーっと前にも言いましたが、人間は「早い」とか「安い」とか「手間がかからない」とか「丈夫」とか、

いろんな点で「こっちがいい」と、今の生活になりました。今になってプラゴミが問題になって、

かといって、その解決はなかなか進まない…自分で自分の首を、真綿で締めてきたようなものです。

そろそろ「なんか息苦しい気がする」となって、少しずつ広げてほどこうしても簡単には解けません。

それでも、少しずつでもやっていかないと、地球が壊れますよ…と言われてる気がしています。

 

麦わらのストロー、私の記憶ではもっとツヤがありましたし、もっと華奢、つまり薄かったように思います。

麦わらは抑えてしまうと縦につぶれます。

そうすると吸って飲もうとしても、ストローが勝手に真ん中でくっついて、

ジュースなどがあがってこなくなります。しかたなく手で膨らむように抑えたりしてました。

それと子供ゆえいたずらに口の部分を噛みかみしてしまうと、割れてしまう。こんな感じ。

 

     

 

 

そうなると割れた部分をカットしなければなりません。

元々、ストローなんて、自宅では使わない「おしゃれ」なものでしたから、

母などはストローを使う時はまず「噛まんときや、噛んだらあかんで」といいましたっけ。

あのストローを使っていたのはいったいいくつまでだったのか…記憶がありません。

もう少し太かったような気もするし、当時は当時で価格によって太さや品質が分かれていたのだと思います。

 

話はちとそれますが、麦わらのストローは誰も知らないけれど、

ストローハット、麦わら帽子は今でも使われていますよね。

あれはつぶした麦わらをどんどん繋げてミシンで抑えたもの。ひょっとしてあの麦わらは原材料輸入なのかなぁ。

オシャレで品質のいいものから、夏の海岸などで使う廉価なものまで。

あれは安いものだとかぶったときにあちこちチクチクしたものでした。

母は買ってきた麦わら帽子のつばの上についている安っぽい赤やピンクのリボンを外し、

服を縫った残り布でリボンを作り替え、つけなおてくれたりしましたっけ。

 

というわけで…話はストローに戻ります。

私、ストローの素材もですが、それを使う場面…を思います。

子どものころ、特にたぶん10歳くらいまでだったと思いますが、とりあえず外食なんてものは

ほとんどしない時代、夏になってかき氷屋さんが店開きすると、ついでにラムネやサイダーも売られました。

みんなストローなんてものは使わず、瓶に直接口を付けてのいわゆる「ラッパ飲み」。

何かオシャレなストローがついてくるところなんて、ほとんどなかったし、ついてきても麦わら。

それでもちょっと贅沢な気分になりましたっけ。

いつのころからかストローが当たり前になり、そういえばロウびきしたような紙のストローもありましたわ。

口触りがあまりよくなくて、好きじゃありませんでした。これ、今もあります。

ちょっと高めなのかな、30本入りで660円。

結局プラと比べるとコストが…になるのでしょうね。

 

そもそも、ストロー使わなくちゃ飲めないわけでもない場合って、あるんじゃないかと思うんです。

オシャレな店だと、飲み物の入った紙コップに半球形の透明なプラカバーがかっちりはまっていて、

真ん中に穴があって、そこからストローを突っ込んで飲む…なんで?テイクアウトもできるから…。

歩きながら飲むため…だからなんで歩きながら飲まなきゃならないの?と、

昭和のおばーちゃんはつい言いたくなるのです。立って食べたり飲んだりするもんじゃない…と、

叱られて育ってますからねぇははは。

若い人や観光客があふれるような街並みでは、歩きながら何かを食べ、何かを飲み…それがかっこいいとか、

旅のだいご味だとか、そういう話も耳にしますが、合わせて出てくるリポートが、ゴミ問題ですよね。

売ったお店とは全く離れたお店のゴミ箱にそれを捨てていく。

捨ててくれればまだしも、店頭の端っこに置かれていたり、路地を入ったところに飲み残し食べ残しのまま

放置されていたり…旅の恥はかき捨て?言葉の意味を間違えています。

旅先なんだからなにやってもわからない、のではなく、土地の人間ではないので、

この辺りのことがよくわかりません、間違っていたらごめんなさい…と、恥を忍んで聞くことをいいます。

そしてこれだけエコが、サスティナブルが、といわれ、プラ問題が大きく騒がれているのですから、

あんな蓋なんぞいりません、紙コップに飲み物入れて、じかにコップに口付けて飲む。

歩きたきゃこぼさないように気を付けて歩けばよろしい。ゴミは当然ゴミ箱へ。

なんなら家まで持ち帰れば?などと思ってしまいます。

明日からでは遅い、今から始める…と考えたら、見栄えや便利さや、カッコよさなんてのは

どんどん優先順位を下げていく、そういう意識を持つようにしないと…と思います。

久しぶりに長く書けば、おばーちゃんのグチになりました。

さて、このストロー…どうしたものか…ま、捨てても土に還るものですが、とりあえず麦藁細工でも考えますかね。

幸いにもストローで飲み物出さないかんようなウチではありませんし。

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2 コメント

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懐かしい (陽花)
2023-04-26 07:01:00
麦わらストロー懐かしいですね。
飲み物はコップから直に飲んでいましたが
子供の頃シャボン玉をするのにこの麦わら
ストローを使っていました。
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Unknown (とんぼ)
2023-04-26 23:05:33
陽花様

直飲みが普通でしたよね。
そうそうシャボン玉、母にねだってストローもらってましたっけ。
最近のシャボン玉なんて、ただの筒なんてありませんね。
なんかいろいろ形になっていて、たくさん出るのとか。
ほんと、世の中変わりましたわ。
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