
先週だったのですが、とにかく世の中騒然としています。停電や余震で落ち着きません。
とくに遠方からの身内には、とてものことにきてくださいなどとはいえない状態で…。
逆に茨城の親戚には、なかなか電話が通じなくて、無事を確かめるのに半日かかりました。
仏さまのことは、早めに済ませることはあっても、遅くなることはありません。
それでもこんなですから、さすがに「ばーちゃんだってわかってくれるよ」と、一応延期…としたのですが…。
父は、母のこととなると、どうしても…と考えていたようで、一人で行ってくる、と突然電話をかけてきました。
通常「百か日」は、菩提寺でやるわけですが、我が家は百一日目のお寺として有名な、
大山の「茶湯寺(ちゃとうじ)」に行きます。手抜きといえば手抜きなのですが…。
大山といえば「阿夫利神社」ですが、そのためのケーブルカーの駅があります。
茶湯寺は、それより少し手前です。
元々「百か日」は、故人が四十九日がおわってあちらの世界にゆき、
百日を以って「先祖」の仲間入りをする…茶湯寺は、家族が故人の成仏を感謝して
百一日目にお参りするお寺…というわけです。
故人は、それを知っていて、参道で待っている…といわれてまして、
故人によく似た人に会う、とか、蝶やトンボがふっと現れてまとわりついて消える…といわれています。
四十九日や百か日のように、前もっての予約などはしなくても大丈夫です。
とまぁ、知ったようなことを書いていますが、実は、私は祖父母の時、二回ともいかれませんでした。
それでハナシにきいているだけなのですが、大山信仰の参道ですから、階段と坂道で、
日ごろ運動不足の人にはちときついそうです。あたしだ…。
終わったあとは「お茶の葉」と「干菓子」をいただけます。
参道ですからおみやげものやさんや茶店などが並び、名物料理はいわずと知れた「大山豆腐」。
豆腐懐石がいいそうです。
さて、そんなわけで、父が一人で行くと申しましたが、おりしも「計画停電」、電車の本数なども減っていますし…。
すると父は、朝早く出る、別に帰りが夜になったっていいんだから…と申します。
とめて聞くような人ではアリマセンから、ではお願いしますといいました。
9時前にでたようなので、帰りは夕方かな…と思っておりましたら、お昼過ぎにはただいまー。
えぇーっはゃっ!
大山は伊勢原ですから小田急線です。地元の私鉄で途中までいって乗り換えです。そこからバス。
それが駅に着くと電車が来る、乗換駅でもすぐ電車がきて、駅降りたらバスがいて、乗ったらすぐ出発…
おまけにそんなときですから、ほかにお参りする一団もなく、で、すぐ始まってすぐ終わり…。
11時ちょっとすぎには「豆腐のお店」にはいっていたそうな。
ばーちゃんに似た人にあった?と聞いたら「おまえ、こんな日に誰も歩いてないよ」…それもそーだ。
蝶やトンボには早かったしね。それでもハイキングスタイルの人は何人かみかけたそうです。
本当は、仏前にお供えしてからだけど、お前いかれなかったから…というので、
ばーちゃんお先に…と、いただいてきたお茶の葉でお茶を入れ、干菓子をいただきました。
どっちもほんとにおいしかったです。「ほっとした」と父はさっぱりした顔をしていました。
ほんとに早いもので、三ヶ月をすぎたわけです。
元々余命を限られていましたから、なんとか生き延びても、すでに今頃は…だと思います。
恐ろしい地震も知らず、原発も知らずにすんで、今はかえってよかったです。
お位牌は安定が悪いので、今も地震が来るとすぐに仏壇から転げ落ちるので、
しばらく下の小さな台のせておくという…まぁほんとに変則的ですが、仕方ないですね。
夕べも大きな余震がありましたから。
北の国では、たった一日で、たくさんの人が仏さまになりました。
四十九日までは、それぞれの家にとどまる、といいますが、その家さえもなくなって、
きっと家族のそばで心配そうに付き添っているのでしょう。
それを思うとほんとに切ないです。一日も早く、全部の仏さまがご供養されますように。
安心してご先祖さまの仲間に入れますように。
今夜はスーパー・フル・ムーンでした。夕方見たときは、ちょっと薄曇りで、
朧月夜みたいだったのですが、深夜に見たら、煌々と輝いていました。なるほどいつもより大きい…きがする…。
なんでも、地球に一番近づく日だそうで、いつもより14パーセント増し…といわれてもわかりにくいですが、
大きさ比較の写真のページを教えてくださった方がいました。
思わず手を合わせました。なぜだかわかりませんが、死者にも正者にも優しいなと、そんな気がして。
「生きられた人」が、一日も早く、落ち着いて、また前を向いて歩き始められるように、
日本中で応援していきたいですね。
写真はまたたくさん咲き始めた雲間草、色が濃い感じがします。
ここだけは「春」…。
お父様のお心、拝読していてじんときました。
きっと、天のお母様が、大変にならないようにと采配されたのではないでしょうか?
状況は大変でも愛する故人を悼む・・・
そういう気持ちを、忘れない人間でありたいものだと思いました。
お母様も安心してご先祖様のお仲間入りをされたでしょうね。
聞きました。こういう大惨事のあと、
出掛けても帰りの電車が動くかどうかの
心配もあったでしょうが、きっとお母様が
待っておられたからスムーズに行き来
できたのでしょうね。
お母様の百か日を済まされた
とのこと、大山の阿夫利神社
は下からその上の見晴らし台
まで歩いたことがありました。
百一日のお話ははじめて知り
ました。
早いものですね、とんぼさんの
ブログにたびたび見え隠れする
お母様への優しさに、ほろりと
することも多かったのですが、
この頃はあまりにも大きな
出来事に心を奪われていました。
お父様もきっと気持ちが少し
落ち着かれ、また違った寂しさを
感じていらっしゃるのではと
拝察しております。
私も昨日はお墓まいりでした。
高速はガラガラで、
ガソリンスタンド渋滞にびっくり
してきました。
もう少しで本格的な暖かさが
やってくることでしょう、
東北地方の早い復興を応援しながら
の毎日ですが、今日は非情の雨です。
私も、母が采配してくれたんだなーと思いました。
父はきっと母に似た人に会うか、蝶でもなんでも
なにかしら見たかったのだと思います。
祖父のときは蝶がきたそうです。
「101日目」でなきゃならないわけですから、
どうしてもいきたかったんでしょうね。
とりあえずほっとした…といってました。
母もきっとご先祖さまのニューフェースで、
今頃すでにうるさがられてるかも?
名前からしておもしろいお寺ですよね。
きっと母がちゃんとみちびいてくれたのだろうと、
父も言ってました。
無事すんでよかったです。
ほんとに早いものです。
おかげさまで、なんとか父だけでもお参りできてよかったです。
まさかこんな大災害がおこるなんて…。
いえ、昔から「忘れたころに…」といいますから、
日ごろの気の緩みを締められたきがします。
お彼岸ももうすぐ開けます。
春になるのでしょうね。
今年の桜はのんびり花見…とは行きませんが、
それでも前に進まなきゃと思います。
北国に、早く暖かい日ざしがふりそそぎますように。