すいーと雑記帳

とっこの独り言

目取真俊さん、米軍に不当拘束される。

2016-04-02 20:50:16 | 新聞切り抜きなど

4月2日 SAT  24度

目取真俊さん逮捕 辺野古沖で抗議中 刑特法違反疑い」(沖縄タイムス 2016年4月2日第一面)

 

                             (沖縄タイムス 2016年4月2日)

 昨日、作家・目取真俊さんが、いつものように辺野古沖でカヌーによる海上行動を行っていたところ、突然、米軍キャンプシュワブの軍警(米軍に雇われている日本人ガードマン)に不当拘束されました。以後8時間以上も基地内で拘束されて弁護士との接見も認められず、夕方5時過ぎに海上保安部に身柄が移されて刑特法違反の疑いで逮捕されたとのこと。海上行動中の拘束・逮捕は初めてのケース。それにしてもあまりに異常な事態です。現在辺野古の海は、政府と沖縄県の「和解」によって昨年10月の翁長知事の埋立承認取消の効力が復活した状態にあって、臨時制限水域の指定も無意味なものになっています。チョイさんによれば、3月4日の「和解」以降は、フロートを超えても海上保安官の規制は全くなく、大浦湾ではほぼ自由に動けていたと言います。

 それが、昨日突然の目取真さんの拘束事件です。これはあきらかに辺野古新基地建設反対運動の委縮を狙った、米軍による「見せしめ」「嫌がらせ」「脅し」だと、私は思います。目取真さんのように連日、新基地建設阻止に現場で身体を張って闘っている人で、かつ県内外に発信力・影響力を持っている人を狙い撃ちにしたのでしょう。シュワブゲート前で山城博治さんを米軍の軍警が基地内に引きずり込んで、後ろ手錠をかけた姿でしばらく放置しておいたのと同じやり口です。

 でも、こういう汚いやり方を見るたびに、米軍も日本政府も馬鹿じゃないかと思います。仲間をこんな理不尽な拘束・逮捕で奪われる姿を見た沖縄県民がビビったり、怖いからもうやめとこう、になるとでも思ってるのかな? 全く逆ですよ。怒り心頭に発して米軍への抗議行動の熱情は十倍、百倍になって燃え盛ります。そのようにして70年間、米軍と日本政府の暴政圧政に抗して闘ってきたのが沖縄の人たちなんです。いい加減にわかったらどうだい?

奪われた仲間は絶対に奪還する! 今日もその熱い思いに駆られた人たちが、中城海上保安部前で抗議の大集会をやりました。(私は行けなくて、どんなに残念無念だったか!)       

      

                                   (今日の海上保安部前の集会 ©チョイさん)

 目取真さんが、今夜8時ごろ釈放されたとのこと、釈放は当然のことながら、元気に出てこられてよかったです。あったり前だ、何が刑特法違反容疑だ! あり得ない不当拘束逮捕だもの。

 作家にもいろんな人がいて、自分は筆で闘うから現場には行かないと言う人が大多数です。もちろんそういう闘い方もあると思います。でも例えば新基地反対闘争の現場で、人さえ多く集まれば絶対に止められるという事態も多いのです。その時に傍観者である自分を許さず、身体を張って現場で頑張る人を私は心から尊敬します。現場での闘いは体力的にも精神的にも消耗です。自分の本来の仕事、やりたいことが山ほどあってもそれができない、それほどにエネルギーを費やすことを余儀なくされます。私は、目取真さんのような稀有の才能のある人が現場闘争に力と時間の大半を注ぎ込まなければならないこと、これこそが米軍基地による様々な被害のうちの大きな一つではないか、という気すらします。目取真さんに限らず、多くの沖縄県民が「自分の貴重な時間を新基地建設反対闘争に注ぎ込まなければ、子供や孫に美しい海もヤンバルの自然も残せない」という焦燥の思いに駆り立てられて現場に座り込んでいます。本土の人たちにもこの悔しい強い思いをわかってほしいと思います。

 

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