徳丸パラダイス食堂のブログ

現在はスパイスカレーライモンディ。九十九里と板橋区の二重生活カレー店♪キッチンカーからお陰様で20周年!

旅の小話ex⑰…人間国宝様。その5

2020-07-29 18:10:00 | アジアの旅日記
おいちゃんは
宿に犯罪者が来ても、
その事では眉一つ動かない

そいつがこの世で何者かなんて関係無い。
ただそいつが好きか嫌いか。

ホントそんな人柄が
おいちゃんの魅力

宿の居間のふすまには一時期
「葉っぱ禁止!」
なんて書いてあった、あははは♪
北海道には自生しているので、
色んな人が来るライダーハウスでは無関係ではいられない事象だ。

色んな訳のわからんヤツが来て
そんなモノ持ち込まれるのは
嫌なのだ、が

もしそれが彼の認める友人だとしたら……

彼は
いいんだ〜〜
干せ〜吸え〜〜と言うのです。

その上他の客がいる二階ではなく、
客用じゃない自分の寝ている一階の奥の部屋に泊めてあげたりする。
「あれじゃカビちゃうぞ〜」
なんて変な心配までしたりして…

しかしその人が何日も居間に顔を出さず、時間を共にしなかったりすると、
居間にいる一般客の前で、
「な〜んだ〜〜どこさ行ってた〜、
今日もチョキチョキか〜〜、
こ〜のぉ〜〜」
なんて平気で言う。わははは!

しかしまた一杯一緒に呑めば
機嫌もなおって、
呑め〜食え〜♪になる

なんと最高な人なんだーー!♪

そういうの嫌いって人もいるだろう

でもワタシは大好きで
サイコーに素敵な人だと思った

ワタシの人間国宝様。


もう何年も前になるが、
彼の大好きな黒ラベルを土産に
ライダーハウスに顔を出した。

するともうおいちゃんは
痛風になってしまいビールは呑めなくなっていて、
認知症もけっこうな感じ。
もう弱々しく縮んだおいちゃんがそこにいた。

そのまた数年前。
虫の知らせか、
ワタシはおいちゃんに初めて
一緒に写真撮ってよ〜、と言った

しかしおいちゃんは、
「またこ〜〜ぃ」とだけ返した

それがまた写真以上に
凄く深い思い出として胸に残ってる

僅かだが、
ワタシだと分かったのか分からなかったのか知れない会話をして、
凄く悲しい気持ちで
ライダーハウスを出ようと
そいじゃまたね〜おいちゃん〜
と言うと、
おいちゃんはその時も
「またこ〜〜ぃ」と言った。

それがもうたしか6年?7年?も前。
おいちゃんはもう死んじゃったかな

また顔出して線香くらいあげたい。
ワタシの家族にも
心の中の大事な大事な思い出、
ライダーハウス、おいちゃんのいた所を見せてあげたいな。

あなたはワタシの永遠の
人間国宝様。だよ
ありがとう


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旅の小話ex⑯…人間国宝様。その4

2020-07-14 14:22:16 | アジアの旅日記
沢山の友達を誘って
毎年北海道へ行ったのだが、
ある年、ギャンブルで大借金をしていた友達と一緒に行った。

彼はそんな自分に悩み、
一息つきに、気分転換に、
色んな思いで北海道へ来た様子だった

いつもの様にライダーハウスに着き、一息ついた頃トイレへ行って驚いたのなんの

日めくりの格言カレンダーがトイレにあったのだが、
なんと!ワタシ達が着いた日の格言が。。。

「欲しい欲しいの心に焼かれる」

彼も見た様で、
すげーなぁ、
俺達来る様になってたんだな〜、
そうなるんだなぁ〜〜と
二人で笑った。

この言葉は今も二人にとって忘れられない楽しい思い出だ


かなり濃い〜ぃ、ライダーハウスとおいちゃんに刺激をうけた友人は、
ある日居間に行き
おいちゃんともっと過ごしてみたいと思ったみたいだった

ワタシが疲れたと断ると
一人しぶしぶ居間へ行った

帰って来た彼の話を聞いてみると、
テレビを見ながら彼が、
多分彼の精一杯の自己主張で、
世の中こんなんでどしたもんですかねーみたいな事を言ったら、
あのおいちゃんの甲高い声で、

「オマーエがこーんなとこで、
そーんな事言ったって、
ナァーーーんも変わんねぇーっ♪」

と一蹴されてしまったと話してくれた

ホント素敵だなおいちゃんは。

そんな悩み深き友達にも、
このおいちゃんの言葉や、
ただ広く大きく素晴らしい
北海道の自然が、
何かを感じさせたみたいだった

サイコーだなぁ〜北海道、
ライダーハウス、おいちゃん!


またその数年後、
同じ友人とおいちゃんとこへ行った

友人は素敵な景色を見ながら、
いい音楽を聴いてドライブする間に
泣いていた

見てやりたかったが、
横を向くのはやめておいた

彼はただのデトックスが出たんだと言った

おいちゃん、ライダーハウス、
北海道、阿寒湖畔!

サイコーなのです♪
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旅の小話ex…⑮人間国宝様。その3

2020-07-06 17:08:51 | アジアの旅日記
北海道の中でも内陸で
海抜420mの森の中にある阿寒湖畔は通年涼しい

それもあってか、
おいちゃんのとこには
新聞紙で軽く巻いただけのシャケなんかがよくそのままの状態で
数日の間置いてあったりした

またそれが、最高にウマくなる。
捕れたて新鮮なのとは全く別の旨さがある。

大のシャケ好きなワタシだが、
圧倒的においちゃんとこのシャケが今までで一番美味かった


おいちゃんと、
このライダーハウスを語るのに
決して欠かす事の出来ない存在なのが、犬のシロだ。

たしかワタシは一度も彼が吠えたのを聞いた事は無い。
それは彼が賢いから。

そして大人しくて、
何だか頼もしい。
ラブラドール?!なのかなぁ?
真っ黒ででっかーい、
ふつーのラブラドールの2倍位ある、どーーん!と構えた最高な犬

お気づきの方もいると思いますが、
おいちゃんは、
真ーっ黒な犬にシロと名付けているんですね……
わははは〜♪サイコー!

シロ、シ〜ロ〜と
真っ黒な犬を呼ぶおいちゃん♪

忘れた頃に一度だけ
何故シロなの?と聞いてみたが
答えははぐらかされてしまった

ワタシが最高に惚れた犬は
ここのシロと、富士山のタロー。

このニ犬にはなんだか、
私の方が
まだまだ分かっていない存在なんだと感じさせられた。

晩年のシロ。
ワタシの行かなかった2年位の間に死んでしまっていた。
黙って横に座り、
よく居間で過ごした。
一緒に散歩したのが忘れられないな。

ワンとも言わないし、
喋る訳でも無いのに
何故か彼とは全てコミュニケーションがとれる。

こんな最高な犬が相棒だなんて、
さすがおいちゃんってすげーなぁと思う。
その黒い犬シロとの
最高のコンビがいたのが
阿寒湖畔ライダーハウスなのです
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旅の小話ex…⑭人間国宝様。その2

2020-07-04 00:23:00 | アジアの旅日記
行き始めの2,3年はただの客で、
たいして仲良くもしてもらえなかった。

それどころか、どちらかと言うと好かれていなかったハズだ。

話しかけても心ここにあらずといった態度のままテキトーに、
ああそーか、って感じ。

なんだよーっと思っていたが
ある年からこっちもなんだかバカらしくなって…
俊さんと呼び、敬語で話していたのを止めて、おいちゃーんと呼ぶようにして、タメ口をきいた

すると何だかその年くらいから
ワタシもおいちゃんの中の
沢山いるであろう仲の良い客の一員に入れてもらえた

それからはもう居間にいると、
ほら〜ビール〜冷蔵庫入ってるぞ〜飲め〜、ほら飲め〜。
どれ、ツマァミなんかいるべ〜
と言って出してくれた

いくらでも飲ませてくれたし、
朝起きると、奥の部屋に置いてあるものを勝手に食え〜あるもの食え〜
と言ってくれた

もちろんどんだけ好きに
冷蔵庫開けて酒飲んでも、
台所のものを勝手に食っても
500円のまま

しかしイマイチ彼の気に入らないタイプの人間が勝手に食ったりすると、
凄い高ーい声出して、
子供がプンプン怒ってるかの様に、
まぁーーーったくー、
もーーぉーっ!
かーってに、このぉーっ!
と良く怒っていた。

プリプリ怒ってはいるが
本当に子供の様で、凄んだりとか、相手を怒ろうとしてのモノではない。ただプンプン怒ってるのだ♪
わははは

素敵だよなぁ〜
だってなんかそれって
ワタシには正しい怒る。
だと思うんです。
何だか人って怒ると正論言ったり、何なのそれはと凄くケチつけたり、
相手を咎めたり、直させようとしたりするでしょう、ほぼ100%で。

そんなのないんですよ。
ただイヤだったから、プリプリ怒っている♪
サイコーじゃないですか

これはモチロン彼の性格であるけれど、アイヌの人達は皆、感情を素直に出すところがある、とワタシは思っている。

喜怒哀楽をまるで子供の様に素直に出して生きている。
ワタシにはとても素敵に見えた。

好きなモノは好きで、
キライなものは嫌い。

好きなモノには素直ににこやか。
キライだと肌で感じたら、
別にそれはただ嫌いなモノなのだ。

正しいとか正しくないとか、
そんなジャッジメントして、
小難しい事なんかを人に向けて
人間国宝様は言わないのだ〜

まぁ、一応ビシッとしたおいちゃんも。
この状態のおいちゃんとはほぼ関わり無いのだが、彼は毎晩アイヌコタンで踊りを踊っていたのです。
一回くらい見に行けば良かったかなぁ〜
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旅の小話ex…⑬人間国宝様。その1

2020-06-29 08:02:41 | アジアの旅日記
北海道が大好きだったワタシは
毎年毎年遊びに行ったものだった

必ず向かうのは
シーズンバイトで行った阿寒湖畔、
そしてそこにあるライダーハウスだった

1日たった500円で泊まれる。
干してない布団は少しカビ臭いし、
建物もギシギシいうオンボロだし、
風呂は無いので他で入るしかない。

だけど、だけどね、
サイコーーー!なんですよ。

そこにいるのは、
ただのおいちゃん。

ワタシはこの阿寒湖畔のライダーハウスのおいちゃんを、
ずっとずっと今も
オレの人間国宝と言ってはばからない

何が素敵かって、
どこまでも、誰よりも、
私にとって
「人」
であったからだと思う

あんまり素敵だから、
どう書いていいか慎重になるというか、ちゃんと伝えられるか自信が無くて、ずっと後回しにしてきたほどのワタシの心の宝なのだ。
人間国宝!おいちゃん

居間。ここのストーブで火の炊き方を覚えたなぁ。寒い朝に最初に起きて来た者が火をつける。その時間が好きでなるべく早起きした。白樺の皮が着火剤になるのもここで教えてもらった、思い出の居間。

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旅の小話EX…⑫山小屋あれこれ

2020-04-22 21:05:00 | アジアの旅日記
山の斜面側にある別棟のトイレには、強風の日なんかはロープをつかんでトイレまで行きます

(右がトイレ棟)
便器はあるが、それは斜面へ落ちるただの穴
なのでトイレの下の斜面は他の場所より草が茂っている♪
(今は世界遺産となり、トイレも充実したと聞いてます)

(こんな感じ♪)
本当に強風の日には全ての窓等に木の板をはめていき、しっかり打ち付けて閉じ籠って過ごす。

台風の時なんか、もう九州あたりで風は大分強くなり、接近すると屋根の音が凄まじい。一億個の小石が瞬間的に降り注ぐ感じ。

そうなると
ソーラーパワーだったウチの山小屋は、ろうそくの灯りのみで三日も皆んなと薄暗い中過ごしたりした。

ただ籠もって将棋さしてるだけで、
日給はもらえるからサイコー!

そんな台風等の強風の中、外に出てトイレへ行くんだからロープにつかまって行くのも冗談では無い。
まあまあ必死な笑えるコントの様

そんな天気の日が過ぎた後
布団を干したりする

百枚も二百枚もの布団を
そこいらの岩の上に広げて盛大に干すんだけど、
そんな場所で青空のもと、
干された暖かい布団に寝そべって
ウトウトと日向ぼっこしてると…

親方が缶ビールをくれた♪

そりゃあサイコーに美味いですよ!
(クルミとモモ)

仙人イヤ、仙犬タローの、下界を見おろす悟りを開いたお顔。
当時もう15歳くらいの老犬だったが、若い頃はフラッと出て行って遭難者を見つけ、山小屋まで連れて来る事もあったそう。
そんな逸話も何一つ不思議に聞こえない。この犬なら当然それくらいの事しただろう、としか思わない。
風格とは如何にして備わるものなのか、タローに聞いてみたいが、それこそ愚問と仙犬タローに諭されそう

奥の売店も建てたし、手前の軒も。石垣だって自分達で組む。

7,8月のシーズンだけ山に上がって、混雑した山にいたって山の事なんか何も分からないから。
なんて言ってくれる素敵な親方で、5月末から10月まで山の生活を楽しませてくれる。
他の小屋のオーナーにとっては無駄なオフシーズンのお給料もバイトに払い、山小屋生活を教えてくれた。
本当に良い山小屋。

親方。関さん

凄く温厚なのに、登山道をはずれてふざけていたりすると、烈火の様に怒る。落石が危ないからだ。
ワタシはそんな事も知らずにこの山小屋へ行ったのでした……

そして夜間の弾丸登山。
富士の山なんか一度も見ない、ただ御来光を見に来る、山なんか何とも思ってないナメた人達がどういったものか教えてくれた。
ここに行かなければ、どちらかというとそういう事をやりかねないワタシは、すっかり変わった。

高山病の症状の人には風船を膨らまさせていた。
高山病なのに風船を膨らますのはかなりキツイ。
しかし、吐いた分だけ自然と吸うから。というのが親方流。
モチロン酸素ボンベなんか一時の誤魔化しだからと一蹴する。
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旅の小話EX…⑪3000mでダッシュする犬とオジサン

2020-04-15 23:44:00 | アジアの旅日記

山小屋に到着して一週間くらい
軽〜い高山病の症状なのか頭の奥がキーンとして痛かった

高地なのを忘れて、
トイレトイレー、なんて5mほど小走りしただけで最初は呼吸が乱れる

しかし…
一ヶ月、二ヶ月…三ヶ月経つと!
もう完全に順応コンプリート♪

ウチの山小屋には犬が三匹いて、
散歩も日課だった
それは大切な時間。

ウチの小屋はシーズン前から山に上げてくれる山小屋で、一か月以上も限られた7,8人のメンバーで、閉ざされた場所で、一つ屋根の下24時間一緒に生活していた

あまりに密接過ぎる関係での生活は
犬との散歩がとても素敵で安らげる大事な時間なのです

最初は犬に引っ張られ、
ハァハァ言っていたのに、
三ヶ月経つとーーっ!!

ヨロヨロ登って行く登山者の横を、
ダァーーッシュして登って行く♪

ヨレヨレの普段着、黒いあの長靴、エプロン着けて、
犬を連れて8合目までダッシュ!

少し得意気な気持ちも有り、
オモロイだろうという気持ちと、
自分でも楽しくて走ってみたくなる

3000mでも自由に動き回れるようになって、
周りに誰もいない所から犬と一緒に
下界を眺める時間はとても素敵だった

もしアナタが富士山に登って
薄い空気の中、ダッシュする人を見かけたなら、それは酸欠と疲労で見た幻覚ではありません♪
ワタシのようなアホーな山小屋の住人でーす

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旅の小話EX…⑩3000mの風呂は極楽浄土

2020-04-14 11:00:00 | アジアの旅日記

3000mの高地になると気圧の違いが色々と影響してくる

まずスナック菓子は今にも袋が破裂しそうな程パンパンになる。

インスタントコーヒーの中蓋も膨れ上がり、
皆んなで、うわぁーーーとか言って眺めている間に、
ポンッ!と破裂して中身が少し飛び散った

(山小屋の厨房。他の富士の山小屋はインスタントで温めるだけがほとんど。しかしウチの親方は変わってる素敵な人なので、厨房でちゃんと料理できる!)

最初は異常にお腹が空いて、皆んなバクバク食べる。
そして多少皆んな太る。
こうして高地に順応していく

(3000mの囲炉裏は最高素敵♪)

囲炉裏を囲んでいると女の子達が
突然外に出て伸びをして、
すぐ戻って来たり

なんだろー?と思っていたが、
あれはオナラをしにいってたのだ。

お腹の中も気圧の変化で、
プッコラプッコラ屁が止まらない

酒は慣れるまで呑むなと言われ、
呑んでみると最初は下界の5倍くらい酔っ払った。
ご飯は圧力鍋じゃなきゃ火が通らないし、何故だが電池の減りも早い。

それと関係あるのか、人間のエネルギーもすぐ奪われる。

本当はイケないのだが、
ワタシの山小屋には保健所の目を盗み風呂が備え付けてあった

何故保健所が?禁止するの?!
と思っていたが、入浴してすぐに分かる

一ヶ月が山の上で過ぎ、
身体も慣れた頃、
ちょうど雨樋で溜めた雨水もタンクに十分溜まった。

その日にお祝いで
親方が風呂に入らせてくれたのだが…
長湯は絶対ダメと釘を刺され、
凄くヌルいお湯で、
心臓もお湯から出して入るように言われた。

あーーサイコー♪でもぬるいし、別に何ともないじゃーんと思っていたが…!

風呂を出ると、心臓がバクバクしているのに気がついた。

そして毛布にくるまるとーー!
あんなに気持ちいい毛布の暖かさを感じた事は一度も無い。
その毛布はどちらかと言うとペタッとしちゃった、潰れた古臭い毛布。
なのに、
フワフワで柔らかくあったかーい!
毛布にくるまった瞬間に、
全身の力が無くなっているのに気がついて、同時に最高に気持ちいい睡眠についた

ワタシだけでなく、
その日メンバー全員が同じ様に
あの最高に気持ちいい眠りにつき、あの脱力感や心地良さを味わった

本当に登ってすぐ、高地で熱い風呂に長く浸かったら……命は無いナ……

保健所のお達しが良く分かった。
しかし
それでも風呂をこっそり備え付けている親方がサイコーだな♪と思った

お世話になった山小屋。大陽館。
あれ?!太陽では?と思いますよね。親方が、色々と思う所あって、
もう点は取っちゃったらしい!
わははは〜

赤富士とタロー。

タロー。
よく下界を見下ろしていた。
この犬には敵わないとスグに分かった。本当に仙人の様だった。


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旅の小話EX…⑨真っ白な世界にピンク

2020-04-06 20:53:33 | アジアの旅日記
まだ山には雪の残る5月の末

富士の麓、親方の家に全国からアルバイトが集められた

ブルドーザー用の道、
通称ブル道を皆んなで雪を踏みしめ3000mまで登って行く

途中から少し頭の奥がキーーンとする
運動不足のワタシには、キツイ。

やっと登りきった山小屋での生活は異次元だ
気象観測所に一人いるとかいないとか聞かされてたけど、
もう
ワタシ達が日本の一番高い場所で生活しているという気分が
また尚更盛り上げて高揚させる

雪に埋もれ、風で傾いた小屋を皆んなで手入れしていく。

ある日
皆んなで囲炉裏を囲み
雲の中の真っ白な一日を過ごしていた

すると
まだ登山者のいない雪山。
3000mなはずの
窓の外を誰かが横切った

あれ?!と皆んなで見合わせ
外に出て上を向くと、

うっすくて真っ白な短パンを穿いた
オッチャンが
登山道をかけ上がっていた。
汗で濡れて、
ケツがスッケスケに見えている

上へ登って行ったまま彼は帰らなかった。
あの雪の中
他の登山道まで行き着き
下山したと思われる……

白いウェアで走る
彼の汗と湯気と、雪と雲、
全て真っ白な中、

スケスケの
彼のケツだけピンクだった。。。
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旅の小話EX…⑧着慣れた服

2020-04-06 17:13:28 | アジアの旅日記
富士山の山小屋
まだシーズン最盛期前頃、

まばらな登山者の中、なんと!
スーツ姿のヒトがぁぁっっ!

3000mからの
景色を眺めるスーツ姿の彼。
その姿を背後から見つめるワタシからの景色の哀愁よ……

大丈夫かな……

もちろん声をかけた!!

山小屋で働く者のパトロールみたいなモノ。

スーツで登ってきたんですか〜?
大変じゃなかったですかー?と、
やんわり声をかけた

すると彼は、

「いや〜、着慣れてますから〜。」

!!!
と苦笑い?!ハニカミ!?ながら
応えてくれた。
足元もやはり革靴

準備して無い。
突然勢いで来たのは間違い無い

何かあったんだろうなぁ〜と思いつつ、
死なないかと暫く彼に注意していたけど、無事下山して行った。
着慣れたスーツで。。。

なんか人間みんなガンバレ〜♪
と思った。
でも、

スーツに革靴。
どんなに着慣れてても、
登りづらいですよっっ!
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