《10/27読了 洋泉社MOOK 2008年刊 【社会 事件】》
20人あまりの論客によるアキバ事件を考える1冊。
でも、いろんな人の分析や意見をただ並べただけではなさそうです。
世代論や謀略説は言うまでもなく、恣意的な言説や、事件を斜に構えて見ずにはいられない2ちゃん的幼稚な論者の文章に対するモヤモヤを、ラストの3人(浅羽道明、平川克美、内田樹)がすくい上げスパッと(結果的に)批判してくれたという印象を受けました。
特に、しんがりに内田樹のこの文章を持って来るのが、今までのこの類の本とは違うところ。
こうした事件を読み解こうとすること自体が、被害者を「記号として扱うこと」抜きではできないことであり、
「この事件が意味するものは」という問いを立てることもそれに反応することも、事件を補完し加害者の目的達成に手を貸すことになってしまうという「病識」を鮮やかに指摘した内田氏によって、
それまでの玉石混交な諸説がかなり整理されるという面白い作りになってるんですね。
わたしはこれ、確信的になされた編集だと思うんですが、どうでしょうか。
20人あまりの論客によるアキバ事件を考える1冊。
でも、いろんな人の分析や意見をただ並べただけではなさそうです。
世代論や謀略説は言うまでもなく、恣意的な言説や、事件を斜に構えて見ずにはいられない2ちゃん的幼稚な論者の文章に対するモヤモヤを、ラストの3人(浅羽道明、平川克美、内田樹)がすくい上げスパッと(結果的に)批判してくれたという印象を受けました。
特に、しんがりに内田樹のこの文章を持って来るのが、今までのこの類の本とは違うところ。
こうした事件を読み解こうとすること自体が、被害者を「記号として扱うこと」抜きではできないことであり、
「この事件が意味するものは」という問いを立てることもそれに反応することも、事件を補完し加害者の目的達成に手を貸すことになってしまうという「病識」を鮮やかに指摘した内田氏によって、
それまでの玉石混交な諸説がかなり整理されるという面白い作りになってるんですね。
わたしはこれ、確信的になされた編集だと思うんですが、どうでしょうか。