第35期夏休み特別企画
~ 独学が難しい理由その2~
皆様、今日は。当塾を主宰していますTOITAです。
前回、独学が難しい理由の 3 番目迄お話を致しまし
たので今回は、4 番目からのお話となります。
その前にもう一度、難しい理由の 1 番目から列挙し
た後にお話を続ける事と致します。
(1)「無線工学」 や 「電波法規」の学習の経験が
ない
(2) 疑問に答えてくれる人がいない
(3) 参考書は、試験範囲を 全て網羅していない
(4) 出題範囲の予想がつかない
(5) 受験資格の難易度が分からない
(6) 現在の実力を判定出来ない
(7) 学習のペースを保てない
(4) 出題範囲の予想がつかない
これは、予備校の講師の方でも難しい問題です。
また、1陸の受験指導をしています私にとっても
出題される問題を 予想することは、 難しいので
すが1 度だけ予想問題が100%出題された事があ
りましたが平均は、60 %程度です。しかし、60
%の問題に正解出来れば、合格ですので、私の予
想する出題範囲を少し広げて学習されれば、合格
出来ると言う事です。
大学で受験指導しています 第1級陸上無線技術士
の無線工学基礎では、今年の1月期の試験で全員
が合格しました 。
私は、長年受験指導をしていますので 60 %の予
想が出来ますが受験経験の無い皆様とって予想問
題は、大変重要な情報になるはずです。
(5) 受験資格の難易度が分からない
一般的に予備知識の無い事への挑戦を根拠も無く
簡単に考えてしまう方が多い様です 。
人間は、常に緊張状態に身を置く事が出来ないた
め、未経験の事を簡単に考えて自身を安心させる
のだそうです。最近では、コロナについての正し
い情報を持たない為に甘くみて人生そのものにつ
まづいてしまう方が激増していますがそう言う情
報に接しないため、世の中は、危機的な状況とな
っています。
正しい情報や根拠がないがゆえに、受験勉強の中
頃の時期に勉強をしなくなると言う方が出てくる
のも毎回 の事です。
受験する試験の難易度を知るためには、過去問を
解いてみる事です。
現時点での知識で1割~ 2割程度解ければ 勉強し
だいで合格が見えてきます。(但し 当講座では
予備知識なしの”0”からスタートが出来ます。)
(6) 現在の実力を判定出来ない
独学ですと学校での定期試験や模擬試験の様な機
会がありませんので、実際に受験をして合否を確
認するまで、実力が分かりません。
更に言いますと、解けた問題、解けなかった問題
それぞれの理解度も良くわかりません。
つまり、正解した問題も分かって解けたか、意味
もわからずに正解の選択肢を選んだのか分からな
いと言う事です。
運良く合格出来れば良いのですが、不合格となっ
た時、次の試験で合格する為に”どこが ” 、”どの
程度” 理解出来ていないかを知ることが非常に重
要なのですが、その点が明らかになりませんので
、次回の試験の対策が取れません 。
良く、学生が授業の終わりに「先生、こう言う理
解で良いですか?」と聞きに来ることがあります
。
正しい理解が出来ませんと、何回受けても同じ結
果となります。
試験回数が多くなれば何時か合格すると言う事は
、残念ながら有りません。
むしろ、合格からだんだん遠ざかりいつしか、受
験さえしなくなります。
無線従事者試験の最高峰である 第1級陸上無線技
術士の会場で良く耳にする事なのですが「何度も
受験しているので今回は、なんとかしたい。」と
言う様な会話です。
その様な方は、弱点を見いだせないために 毎回、
同じ結果となり、いつしか受験を止めてしまうの
です。
けっして、人ごとでは、ありません。
皆様の場合は、航空業界での仕事を諦める事にな
ります。
(7) 学習のペースを保てない
良く分からない事を 毎日、一定の時間勉強する事
は、苦痛です。 よって、「その内、何とかなるさ
。」と 受験勉強から離れ 受験日近くになり慌て
ますが 気がついた時には、もう。どうにもなりま
せん。
この講座にも 受験の数か月前になって親御様から
家の子は、勉強が進んでいないのですが、 何とか
なりませんか?と助を求めてこられます。
以上、独学が難しい理由を述べてきましたが 今回の試
験で、失敗したかもと思われた方は、 思いあたる点が
有るのでは、ないでしょうか?
合格の為には 2つの重要な事があると最初にお話を致
しました。
1つ目は、皆様のやる気です。
2つ目は、プロのコーチの存在です。
2つは 両輪ですのでどちから一方だけが回転したので
は前に進むことが出来ずに、 その場でグルグル廻って
しまうだけです。
オリンピックを見ていても分かりますが、 良い選手は
、不断の努力と共に良いコーチがついています。
コーチが代わって”成績が良くなった”とか”悪くなった
”と言う事は、良く耳にします。
2つの重要な事をお話しましたが、更に もう1つ加えさ
せて頂きます。先ほど、 少しお話しをしましたがそれ
は、「正常性バイアス」です。
自分にとって都合の悪いことを 過小評価してしまう事
です。人間は、 危険に常にさらされていますと、気の
休まる時がありませんので、 都合の悪い情報は、問題
なしと判断してしまいます。
近年の夏の豪雨では、「正常性バイアス」 が働き、多
くの方が犠牲になられました。
新型コロナウィルスについても 「正常性バイアス」を
働かせている方を良く見かけます。
それらの方の理由づけにも驚かされます。
しかし、1 度被災された方々は、 素早く避難をされま
すが、新型コロナの場合は、 後の祭りになってしまう
方が大半です。(発表がされなくなりましたが、これか
の夏休み明けにり患者の数が増える様です。)
航空通の試験でも、同じです。 経験の無い未知の試験
であるのでこの「正常性バイアス」が働き、 簡単な試
験であると自分自身に言い聞かせます。
勿論、何の根拠もありません。
その結果は、火を見るより明らかです。
合格される方は、 難易度を理解して対策をとられたか
「正常性バイアス」より、 心配な気持ちの方が勝り、
それなりの努力をされる方です。IQの高い方の特徴の
1 つに「意味のある心配性(スマートな心配性」と 言
う事があります。
心配する根拠に基づき、 最悪の状態を常に考え、対策
を事前に取る事で 最悪の状態を回避すると言う賢明な
方法です。
考えてみますと、私が受験指導をして来た中で 何事も
無かったかの様な平然とした顔で 合格している学生は
、皆、不合格を回避したスマートな心配性です。
皆様にとって、大事な事だけでも、 スマートな 心配性
になりましょう。(スマートの意味は、賢いと言う事で
す。)
皆様にとって、 ”航空無線通信士の免許” が本当に必要
なものか?その点から考えて観て下さい。
必要と感じられましたら 50年前の受験方法は、止めま
しょう。。
それでは 次回からは、具体的な解決法を考えてみす。