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TOITAの「航空無線通信士受験塾」第35期無線工学第1章空中線と電波伝播 (6)アンテナと給電線の整合その3

2024年09月18日 | 「工学」見本記事

             第1章空中線と電波伝搬
       (6)アンテナと給電線の
              整合その3

今回は、前回お話をしましたバランの原理とアンテナと
給電線のマッチング(整合)の取り方についてのお話を
致します。
それでは、バランの構造と原理についてお話を致します

[バラン]
バランには 色々の種類がありますが 図-4 は、同軸ケー
ブルを使用して作っ た物です。


図では、同軸ケーブルの外側の導体と内側の導線のみを
描いていますので 一番外側の絶縁物と 内部導体と 外部
導体の間の絶縁物は、省略しています。
図の下の U 字形の部分バランです。
バランの長さは、λ/2 になっています。
それでは、原理について説明致します。
図の左上の同軸ケーブルの内部導体を流れて来た電流:
I は、a点で、平衡形ケーブ ル(平衡形ケーブルは、4Zo
と書いてある右側に有ると考えて下さい。)とバランへ
I/2づつ流れます。
V と書いてある下の 小さな赤い矢印は、GND  ( 外側の
導体 )から見た内部の導体の電圧の極性を示します。
a 点 では、矢印が 上を向いていますので、 内側の導体
の電圧は、”+”です。(赤の矢印が見にくいので良く観
て下さい。)
そして、 バランに入ったばかりのa点での電圧も同じで
”+”。そして、電流も、同じく”+”です。

バランの出口の b 点 では、 バランの長さが λ/2 です
ので、b 点での位相a 点に対して逆転します。
その為、V の極性を示す矢印が下を向いています。
内部導体の電圧の極性は、”-”になります。
よって平衡形ケーブルの下側では b点へ電流が流れ込み
ます。
不平衡ケーブルの外部導体は、常に”0「V]”ですので 内
部導体の電圧は、 +/-と変化しますが バランを出た後
の二本の導体の電圧の極性は、互いに逆ですので、平衡
に変換された事が分かります。
ちなみにバランの後のインピーダンスは、バランに入る
前の4倍になっています。
何故、4倍なのか考えてみましょう。
同軸ケーブルの内部導体に Vと言う電圧が掛かりその結
果として電流:I  が流れたとします。その時のインピー
ダンスを Zu とすますと

    Zu = V/I

です。


続きは、9 月の「法規」と「工学」のページで お読み下
さい。

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