第1章空中線と電波伝搬
(8)導波管
今回は、導波管のお話です。いきなり聞いた事もない名
前の物が出てきたとお思いでしょうが、これから高い周
波数が盛んに使用される様になりますので大電力のマイ
クロ波を伝送する場合に重要になります。勿論、航空無
線でも レーダー等に使用されています。
図-1をご覧下さい。送信機からアンアテン又は、アンテ
ナから受信機へ高周波を運ぶ為の物を給電線と言います。
図-1の一番上の同軸ケーブルは、その代表的な物です。
同軸ケーブルの下の二つが今回お話をします導波管(wave-
guide)です。
[構造]
これには、図―1 の様に 2種類あり、1 つは、方形導波
管。
もう1つは、円形導波管です。
導波管の構造は 図-1でお分かりの通り中空の金属のチュ
ーブです。
給電線と言うには、線が有りませんが、導波管は、 マイ
クロ波を伝送する事が出来ます。
マイクロ波とは、周波数が3 [GHz] ~ 3 0 [GHz] ( ギガ
・ヘルツと読みます。)の電波で波長は1 [cm] ~10[cm
] です。身近な所では、電子レンジや 携帯電話に使
用されています。
ちなみに電子レンジは 2.45 [GHz] の周波数を使用して
います。
携帯電話もこれに近い周波数の電波を送信しますので 携
帯電話を耳に当てる事は、 電子レンジに頭を入れている
様なものです。よって、 出来るだけヘッドセットの使用
をお勧めします。
マイクロ波以下の周波数では 同軸ケーブルを使用します
が、同軸ケーブルの場合、内部導体と 外部導体の抵抗分
や、外部導体と内部導体の間の ポリエチレン等の誘電物
質による誘電損失が生じたりしますの でマイクロ波では
、使用出来なくなります。
その為、誘電物質をなくした導波管を使用します。
同軸ケーブルは、内部導体と 外部導体を電流が流れます
ので直流から高周波までを伝送できます。
同軸ケーブルは、高周波電流を 流して伝送すると言う見
方も出来ますが、 内部導体に流れる電流により生じる磁
界の向きと大きさが変化しています。 磁界の向きと方向
が変化していますので、 それに伴い、電界もその向きと
大きさが変化しています。
つまり、同軸ケーブルの内部導体と外部導体の間を 電波
が進んでいる事が分かります。
[動作原理]
同軸ケーブルは 内部導体と外部導体の間を電波が進むと
言うお話をしましたが、実は 導波管も同じく、導波管の
内部を電波が進んでいます。
続きは、9月の「法規」と「工学」のページでお読み下さ
い。
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