第1章空中線と電波伝搬
(4)半波長ダイポール・アンテナ
その3
今回は、半波長ダイポール・アンテナの指向性について
のお話です。
[半波長ダイポール・アンテナの指向性]
人ごみの中である特定の人の声や特定の物からの音だけ
を聴きく時に、耳に手を当てます。
あるいは、遠くの人に自分の声を届けたい時、口の前に
両手でメガフォンを作ります。
メガフォンを作らなければ、声は、四方に広がり、目的
の人の方へは、声が届きにくくなります。
これらの違いは、声のエネルギーを特定の方向だけに出
したかどうかと言う事です。
あるいは、聴く場合は、特定の方向からだけの音を集め
るかいなかと言う事です。
この様に特定の方向へ エネルギーを放出したり、 特定
の方向からだけのエネルギーを捉える性質を”指向性”と
言います。
理論上のアンテナにアイソトロピック・アンテナと言う
ものがあります。
このアンテナは、どの方向へも同じ強さでエネルギーを
輻射します。まるで、太陽が全ての方向へ光を放つ様に
です。
しかし、実在するアンテナは、少なからず指向性を持ち
ますので全ての方向へ同じ電力密度で電波を輻射する事
は、ありません。
また、パラボラ・アンテナでは、強い指向性をもちます
。(レーザー光線程、鋭くは、ありませんが)
それでは、半波長ダイポール・アンテナの指向性は、ど
の程度の指向性か 観てみましょう。
図-10
図-10は 半波長ダイポール・アンテナを地面に対し水平
に設置し、真上から眺めたものです。
z軸上に半波長ダイポール・アンテナがあり、x - x' 軸
との交点が アンテナの中心だとしますと アンテナの中
心が一番電流の変化が大きいのでx - x' 軸方向に一番電
波を強く輻射する事が分かります。(y軸は、x軸と z軸
に対し直角ですので紙面に対し垂直となります。)
x - x' 軸からの角度:θを大きくしますと、z 軸へ近づ
くにつれて電波の輻射が弱くなります。z軸方向への電
波の輻射は、ありません。受信の場合は、この方向から
の電波を 捉える事が出来ない事を意味します。( 実際に
は、送信した場所からの電波は、色々な所で反射して来
ますので z 軸方向から輻射された電波も z軸以外の方向
から輻射される電波として多少捉える事があります。)
東京に無線局を設けて日本国内との通信に半波長ダイポ
ール・アンテナを使用する場合、 おおむね、x-x’軸を
南西と北東に合う様に設置します。日本列島がこの方向
に連なっていますので、概ね、日本全国と通信できます
。
半波長ダイポール・アンテンの指向性を立体的に描いて
みますと下の図-11の様になります。
図-11
丁度、ドーナツの穴を小さくした様な形になります。
(水平面の指向性)
半波長ダイポール・アンテナを 地面に水平に設置します
と電界の変化が地面と平行になりますので、”水平偏波”
と言います。
続きは、9月の「法規」と「工学」のページで お読み下
さい。
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