不確かな記憶

甥っ子がおたふく風邪になった。
とりあえず、我家に近づくべからず、と禁止令を発布する。
身近で流行り病がでると、急に子どもの予防接種のことが気になり始める。
はて。
うちの息子は、何と何を受けさせていたのだろうか？
どうも記憶が曖昧である。
自分の歩んできた人生のシーンは、色々と鮮明に思い出せるのに、こと息子の（たった一人しかいないこどもであるのに）ことに関してはかなり記憶が不鮮明である。
母子手帳にも記録されているものもあれば、ないものもある。
息子が１歳ちょっとで引越しをして、管轄の行政が変わったことも関係している（と、思う）。
１歳未満の間に受けた予防接種は、当初住んでいた市の接種手帳みたいなものに記録されており、引越ししてからは総て母子手帳に記載されている、はずだ。
当時三種混合ワクチンが危険だと言うので、受けさせずにいたことだけは覚えている。
また、卵アレルギーだったこどもなので、卵から作ったワクチンは排除していたことも覚えている。
しかし。
肝心のそれが何のワクチンなのか、受けたのはどれなのかさっぱり思いだせない。

くだらないことに関しての記憶力にはまぁまぁの自信があるが、肝心かなめのことはちっとも覚えていない情けないあたまである。
夫はそんな私のことを
「まぁ、アンタはそんなもんやで。自分の興味がないことは全然覚えてないんや。俺のことや、ぶぅ（息子）のことはどうでもええからそんなもんなんやで。」となじる。
「そんなわけないやん！大事な一人息子やのに～。」と、一応の抵抗は見せてみるものの、正直言って痛いところを突いてきたわ、とギクリとなった。
結局のところ、自分のことじゃないので記憶の中から要らないもの、と排除してしまったのかもしれない。

男の子だし、精子がなくなると困るので、おたふく風邪の予防接種は確か受けさせたよね、と思い起こすがよくわからない。
はてさて、唯一の手がかりである母子手帳を、膨大な荷物の中から見つけ出すのは至難の業かも。
お医者さんで抗体があるかどうか調べてもらったほうが早いよね、絶対。