『三橋貴明の「新」経世済民新聞』
2021年7月15日より転載します。ゴシックはとびら。
テレビ局でコロナを煽ろうと局の人たちが言っていたと告発しています。
ただ木村先生はワクチン肯定派なのが同意できません。
藤井先生は下記を見るとワクチン慎重派ですね。
【木村もりよ医師の告発】
ＴＶ局は楽屋裏で
「この（新コロの）話題は長引きますよ、ガンガン煽りましょう！」と嘯きつつ、
国民を煽り続けた。
From 藤井聡
＠京都大学大学院教授
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※配信解除は、最下部でできます。
この度、感染症学が専門の医師、木村もりよ先生との共著
『ゼロコロナという病』
https://www.amazon.co.jp/dp/4819114026/
を出版しました。木村先生とは、関西のTV番組「正義のミカタ」にて7年来のお付き合いで、その頃から鳥インフルエンザやらサーズ、マーズやらのお話しを解説して頂いておりました。当方は「国土強靱化」の議論のなかで、地震や台風のみならず、パンデミックに対して強靱な国家をつくらねばならないと、十年以上、主張してきたこともあり、TV以外の研究会などの場でもご一緒させていただきつつ、議論を重ねて参りました。
そして、今回の「コロナ騒動」においても、適切な対策を考えなければならないということを、昨年の春から様々に議論を重ね、
https://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0584.html
といった政策提案論文（高齢者とそれ以外で、対策を抜本的に変えるべき、という提案）を共著で公表して参りました。
そんな木村先生との議論の中で、我々が最も問題と考えたのが、政府の対策の基本思想が、
「ゼロコロナ」を目指すものとなっている、という点。
もちろん、政府はゼロコロナを目指すとは明確には口にしていませんが、彼等がやっていることを普通に眺めてみれば、結局は「コロナが完全になくなるまで、対策をやめない」という基本思想を拭いがたく持っている姿が見えてきます。
その典型例が今回の緊急事態宣言。
既に高齢者のワクチン摂取率は5割を超え、新規感染者数がどれだけ増えても「重症者数」はさして増えないと見込まれる状況であり、したがって「緊急事態」と呼ばれる状況の中心にある「医療崩壊」のリスクは大きく減少しているのが現状。
それにもかかわらず、コロナの「感染者数」の動向だけを見据え、未だに病床使用率が3割台であるにもかかわらず、菅総理は緊急事態宣言を発出したのでした。
これは要するに、なんだかんだ言いながら、現政府は結局は「ゼロコロナ」を目指していると解釈せざるを得ないわけです。
今や、日本よりも感染者数も死者数も圧倒的に多いアメリカの野球スタジアムは、マスクすらしない大量の観客で埋め尽くされている一方で、日本の五輪は無観客。メダル授与でも、接触を避けるためにという名目で、表彰台ではマスク着用の上、メダルは自分でかけることにする予定とのこと。
外国人選手は入国時にワクチンをしているかＰＣＲ陰性であることが確認されており、したがって、感染リスクは極めて低いにもかかわらず、「ゼロ」ではないという理由で、日本でだけ、こうした対応となっているわけです。
しかも、レスリングや柔道など、密着競技もあるわけですから、誠に著しく不合理な対応と言わざるを得ません。
こうした滑稽な姿もまた、我が国を被う「ゼロコロナ」の風潮故なわけですが、度重なる緊急事態宣言で疲弊する日本経済もまた、ゼロコロナ思想の弊害と言いうるでしょう。今回の4度目の緊急事態宣言は、さらに大きな経済被害を首都圏にもたらすことは必至です。
せめて緊縮という病がなければ、多少の補償が出され、ゼロコロナ被害も幾分緩和できる筈なのですが、緊縮病に覆い尽くされた菅内閣は十分な補償を行っていないのが現状であり、その結果、ゼロコロナ被害は拡大に拡大を重ね、多くの倒産、失業、そして、自殺を生み出し続けているのです。
いずれにせよ、そもそもコロナの特質上「ゼロ」を目指すことが著しく困難であるわけですが、それにもかかわらず「封じ込み」を目指せば無理に無理を重ねねばならず、その結果、経済も社会も何もかもが深刻な被害を受けることになるのは必至なわけです。
ではなぜ、「ゼロコロナ病」が我が国に蔓延しているのかと言えば……その最大の戦犯は、言うまでも無く「ＴＶマスコミ」です。
今回の木村もりよ先生との共著で当方が一番驚いたのが、木村先生の次のお話しでした（『ゼロコロナという病』p.31より以下、抜粋）。
「もはやテレビのこういう路線（筆者注：コロナは兎に角怖いものだ、と煽り続ける路線）は修正が効かないのではないかと思います。
実は2020年初め頃に私にも「モーニングショー」から出演依頼がありましたが、その時既に番組関係者は「この話題は長引きますよ。この新型コロナ、ガンガン煽って、がんがん行きましょう」という事を言っていました。
……要は長引くから、連日取り上げれば関心が高まり視聴率が上がります、つまり儲かりますよ、ということなのだと私は理解しました」
私はこのお話しを耳にしたとき、我が耳を疑いました。
彼等はホンネで、コロナを「視聴率稼ぎのネタ」にして視聴率稼ぎをしようとしているであろうことは当然想像してはいましたが、楽屋裏でまさか本当にそんな下品な話をあからさまに専門家の先生に提案していたなんて、俄に信じ難く感じたからです。
ですが、その後の彼等のＴＶの作り方を見れば、まさに「この話題は長引きますよ。この新型コロナ、ガンガン煽って、がんがん行きましょう」という路線にしたがって番組がつくられていることは明白。例えば、木村先生が断った後に、この番組に出演している「専門家」先生である岡田晴恵氏がかの番組でどう振る舞ったかを見れば、それは一目瞭然でしょう
もしも彼等が、「ガンガン煽る」様な内容でなく、コロナリスクを客観的、かつ、冷静に解説する報道に徹していたとすれば、例えば、旧来型のコロナウイルスや肺炎、インフルエンザ等の他のリスクと比較したり、その重症化リスクの年齢による巨大な相違、さらには、「自粛」に伴う様々な経済被害、公衆衛生被害などについて適切に報道していたとすれば、人々がゼロコロナを目指す傾向は大きく低減していたことでしょう。
そして、その必然的な帰結としてバランスあるコロナ対策が行われ、コロナ禍の被害水準はさらに大きく低減されていたこともまた明白でしょう。
実際、大谷翔平が活躍したオールスターゲームや欧州サッカーの会場では、日本よりも遙かに多い感染者数と死者数を日々出しながら、それでもなお、そのコロナリスクをゼロにするために自粛したり三密回避したりすることなく、選手達のプレイを楽しむ大量の人々の姿があります。
彼等、そして彼等の国は明確に「ゼロコロナ」を目指しているのではなく、コロナを多様なリスクの「一つ」に過ぎぬものと位置づけ、「コロナと付きあう」道を歩み始めているのです。
我が国がこの世界史の中で生き残る為には、（緊縮という病のみならず）この「ゼロコロナという病」こそ治癒しなければならないのです。
その為にも是非、木村もりよ先生との共著
『ゼロコロナという病』
https://www.amazon.co.jp/dp/4819114026/
をご一読頂きたいと思います。
追伸1：小池知事はまさに国民に蔓延したこの「ゼロコロナ病」を「活用」して、総理の席を虎視眈々と狙い続けています。そんな最悪の悪夢を避けるためにも是非、下記ご一読下さい：『緊急事態宣言が導く「悪夢の菅政権」の“崩壊”と「小池政権という悪夢」の“予兆”』。
https://foomii.com/00178/2021071108501982341
追伸2：「緊縮」という病を治癒するためにも是非、表現者クライテリオンの最新刊『孫子のための財政論』をご一読ください。
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