Weddingドレス Grey's journal☆***

50'sのシネマヒロイン、オードリーをテーマにしたウェディングドレスのお店、Grey'sの日々を綴った日記☆

MODE 1900☆*

2007-09-25 | Weblog
 


パリに入ったのは、丁度7月13日、「パリ祭」の前日でした。

現地在住の方が、フランス人はパリ祭迄パリに居て、それからほとんどの人が

バカンスに出かけるのだと、少し浮きあしだった嬉しそうな様子で話をしてくれました。


 そうか、そんな記念すべき時に偶然パリに来る事ができたんだと思い、

どうせなら、近くで参加したいと思ったのですが、

「やめた方がいい!帰ることなんてできなくなるよ。パリ祭を楽しむのであれば、それを

目的として近くのHotelを1年前から予約しないとムリだよ。

鎌倉花火大会の比じゃないんだから。」というオーナーの言葉で、

しぶしぶながらあきらめて、テレビで少し見たのですが、

おっしゃる通り、エッフェル塔から凱旋門迄、人、人、人で埋め尽くされて、

「パリ祭」がフランス人にとって、とても大切な日である事をあらためて知りました。


 今回の「ニース・パリの旅」でもう1つどうしても外せないのが、ユーロの高さです。

今、少し落ち着いてきたところをみると、どうやら私たちが行った7月頃というのが、

最もユーロが高くなっていた時期だったのだと思うのですが、

ある程度は覚悟していたものの、それにしても、

マクドナルドはポテトドリンクセットでなんと、約1000円!!!!

日本食レストランでは、きつねうどんにおにぎり一個つけて、2400円!!!!という

とんでもない値段に文句を言いつつも、だんだんと慣れていかざる得ない自分たちが

怖かったです。

そんな中でも、エビアンとか飲み物はコンビ二でまとめ買いをしてと、

少しは工夫をしていたのですが、

ある日、オーナーが、堀内誠一さん(絵本のイラストレーター、

ananの創刊時のアートディレクターとして著名な方です。)

の書かれた「パリからの旅」を読んでいて、その本の中で

滞在費を切り詰めるために、食事代を削る事になった著者が、

「ホテルで朝食をしてると、目の前にパンや、バターや、マーマレードが

いくらでも置いてある。もったいない!これで、昼のべんとうを作って、

一食浮かそうと考えた。ビクトール・フランサンみたいな威厳のあるギャルソンの

目をかすめて、サンドイッチを作って、さて、これで一安心。

今日、廻るところをソウル・ド・パリ(今はパリスコープ)

で決めて、メトロの駅に向かった。

すると、『ムッシュ!ムッシュ!』と呼ぶ声がする。

『モア?』といってふりむいた位、ヨユウがあったが、

件のギャルソン氏がなんと僕の忘れてきた弁当をすべてを理解して、

通りを渡って届けに来てくれたのだった!

あのギャルソン氏にお礼を言います。

貴方がいなかったらこの本もできませんでした。(後略)」



と書かれていて、早速、それに感心していました。

こんな素敵なエピソードが似合うのがパリなんですね。

そういえば、ニースのHotelでも、朝食を終えて、立ち去ろうとする私達に

ギャルソン達は果物かごを差し出して配っていましたから、

そんな所が実にフランスらしいおおらかな所なんです。

 「日本のホテルじゃムリだけど、フランスならありえるよね。この手でいこう!」

と早速、翌日から私達はまず、昼食用のサンドイッチを作って、各自のハンカチに

しっかと包み、それから、その日の朝食をおもむろに食べ始めるという

荒技に挑みはじめました。

デザートには、日替わりでリンゴ、プラム、キウイととりどりの果物も添えて、

"パレロワイヤル"の庭の木陰で、おいしい昼食を楽しむ事ができました。

堀内さんではないけれど、ただただ感謝です。


 今回はなにしろ、ユーロ高なので、ほんとうに必要だと思うもの以外は買わないと

当初決めていたのですが、今考えれば、気になったものは全て買ってくればよかったと

思います。

 今、グレイズのショップにはその時に仕入れて来たアクセサリーや小物、

そして、アンティークのドレス達が少し誇らしげに並んでいます。

アンティークのドレスは約100年前位の昔のもの。

ほとんどのものが、"ハンドメイドレース"で、驚くべき時間と技術で

その昔作られたもの。

ボビンレース、繊細なかぎ針編みのもの、タッチングレース、コードレース、

カットワーク等、見れば見る程、すごいっ!という一言に尽きます。

アンティークには不思議な、時代を越えた存在感があって、

人を惹きつけるのでしょうか。

実はまだ販売するつもりではなくて、次回の撮影にグレイズで作ったスカートとあわせて...

等等と考えるために、Bodyに着せている間にそのブラウスを気に入ってくださった方が

来店され、(ほんとうにそれがまた、とてもその方に似合っておられるのです。)

一着、また一着と、お客様が購入される事になり、早くもお嫁入りしたドレスもいます。

 それにしても、約100年も前に作られたものが、

今もって着用することができるなんて、やはりフランスという国はすごい!!


このシリーズは"MODE 1900"と名付けて、ただ古いものというだけではなく、

きちんとホロウしてあげて、新しいものと古いものとをうまく融合させた形で、

丁寧に販売していけたらと思っています☆


 ぜひ、お楽しみに...☆



                            つづく



                       Grey's☆なでしこ

☆. 。*☆Grey'sのホームページ☆*。.☆


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