自転車 乗るぞ

読破した本、自転車、携帯で撮ったなにげない風景について

「失敗学」事件簿 畑村洋太郎

2006年09月09日 | 最近読んだ本
最近、教育TVで講座がやってました。
企業の管理職・人材育成担当者におすすめです。

心に残ったフレーズはたくさんありますが、特にというものを以下に掲載。

☆重大事故は30年周期
成功を重なるうちに技術者が傲慢になり一方で注意深さを失う
産業の盛衰と同じ
 失敗や経験を重ねて発展し成熟
  →経験を効率化に生かすためマニュアル化
  →組織や人が硬直化
  →マニュアルの範囲しかわからない、
   背後の失敗や経験の真の意味が理解出来ない
  →対処能力が低下
  →大失敗

☆絶対安全は決してない、絶対安全を前提とするとケシカランになる、
 そしてケシカランから隠す

他に
・失敗学なき組織は滅びる
・ハインリッヒの法則
 1件の重大災害(失敗)、29件の軽災害(クレーム)、300件のヒヤリ
・失敗は放置すると成長する
・人間は必ずミスをする が失敗学の前提
・うちは違うではなく、うちでも起こりうると考える
・いつも警告が出るのでは警告の意味がない
・失敗には許される失敗(チャレンジした、未知への遭遇)と
 許されない失敗(同じ愚)がある
・設計に当たってはなぜそうしたのかの理由を残すことが必要、
 次の設計が出来ない
・一度は通らねばならない「許される失敗」
・失敗原因究明には第三者参画が必要、
 うまくいかそうと働いている人にまずくなる道筋が見えるか
・失敗という授業料を払ったのだから学べる限りを学び取ることが大事
・なぜ失敗しなかったかを考えず成功方法を踏襲すれば間違いないと考えから
 慎重さ、注意深さが薄れていく
・確立したマニュアルに頼って自分で考えて行動しなくなり、
 少しでもマニュアルから外れると対処不能になる、
 さらにマニュアル文化の中で育った人たちは
 失敗や試行を通じて得られる科学的な理解に達しない
・4ナイ:見ない、考えない、歩かない、暇がない
・隠さない、嘘をつかない、辻褄合わせしない、
 どれだけ知っているかではなくどれだけかんがえられるかを重視する教育
・失敗情報は変わりたがる、単純化しやすい、隠れたがる
・原因究明と責任追求とを分離しよう
・技能は自分で工夫して身につけるもの

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