オークの木の下で

成城7丁目の小さなお店「ティンラ成城」の日々を綴っております

時計草…。

2024年05月04日 16時26分00秒 | その他
我が家の記念日だらけの5月。5月って美しいよね…カズが自分の存在忘れないでね、とでも言っているかのように、彼が大切に愛でていた時計草が盛り盛り伸びて来た。たった1日の植物達の成長ぶりが見事…。

北陸のチューリップや足利の藤や茨城のネモフィラの群生、いつか観に行こうね、って約束していたのに仕事だけして人生終わっちゃった。

彼の同級生や祖父母を先生と呼ぶお客さまがご来店くださる。地元の昔話や彼の学生時代の話…。異邦人の私では役不足なんだな。彼が健在だったら嬉しそうに本当に嬉しそうに皆さんとお話ししているのが目に浮かぶ…。直接話してもらいたかったな、本当に何やってんだか。

地元で彼の事故を知らない人はいない。あれほどの事故、一般道でそうそう起こるもんじゃない。…それなのに何故その瞬間にその場所にいるの?私にはわからない。

そして世の中の不条理にもう疲れてしまった。事故に関わる何もかもに不信感を抱き、ドラマを見ていても何事も世の中の力を持っている人間に有利に事が動く…さもありなん、って感じ。

彼と過ごした時間は常にジェットコースターに乗り続けていたような日々で、1日1日を溢れる仕事をどうにかこうにかやり遂げ、自分たちでもビックリするような結果が次々と待っていた。やりたいと思うことをすぐに実行、上手く行けばすぐに結果が得られるという環境はサラリーマンでは絶対に得られない快感だと思う。

彼がいなくなって、前へ前へイケイケドンドンだった日々がどう頑張ったところで元には戻らずあれもこれも消滅するばかりで何の為に働いているのかもわからない。時間の流れ方が抑揚のない何の目的もないボンヤリした諦めの時間。アホらしい。

もう誰にも会えなくても良いからカズにだけ会いたい。
もうどんな補償も判決も命も要りませんから犯人消させる権利が欲しい。…そういう風に思う遺族っていないのかな?
何故彼だけ殺してくれたのだろう?一緒に殺してくれたら良かったのに。





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