道すがら連れの友人が「毛越寺を観るには、イマジネーションが要るそうだ」と呟いた。なるほど我々の目前には、渺々たる水面とそれを囲む漠たる空間が広がるのみだ。藤原氏二代基衡の造営になるこの寺は、かつては四十を超える堂宇と五百余の禅房とで、中尊寺を凌ぐ規模と華麗さを誇ったというが、度重なる災禍ですべてが灰燼に帰した。いまこの寺を訪れる我々は、後世の発掘と復元になる数多の遺構をたどりながら、千年の昔に思いを巡らせ、往時の栄華を偲ぶほかはない。
境内には芭蕉直筆と伝えられる「夏草や兵どもが夢の跡」の句碑がある。境内の茶店で振舞われる餅膳は此地の郷土料理である。写真は本年6月、中尊寺拝観の翌日に撮影。-画像クリックで拡大します-
境内には芭蕉直筆と伝えられる「夏草や兵どもが夢の跡」の句碑がある。境内の茶店で振舞われる餅膳は此地の郷土料理である。写真は本年6月、中尊寺拝観の翌日に撮影。-画像クリックで拡大します-
本 堂 | 築山・経堂跡(対岸) | 南大門跡遠望 | 龍頭鷁首の舟 |
開山堂 | 大泉が池・中島 | 金堂円隆寺跡 | 鑓 水 |
常行堂 | 鐘楼跡 | 鐘楼跡遠望 | 州 浜 |
立石・出島石組 | 立石・出島望遠 | 芭蕉句碑 | 餅 膳 |