関本徹生の楽園計画通信

阪神淡路大震災後、芸術で社会を元気にすると始めたアートプロジェクト「新世紀楽園計画」のあれこれ通信

濃~いイベントのお知らせ

2009-12-23 11:08:20 | アートプロジェクト
風邪の影響としゃべり過ぎ、どなり過ぎで、ここ2~3日声が出ない状態。
今日はちっとましかなぁ~。

少し長くなるが、展覧会、シンポジウムのお知らせ。
「モノ学・感覚価値研究会」というおもろいところに顔を突っ込んでいますが、
その研究会の集大成として開催されるイベントです。

■展覧会 『物からモノへ』
モノ学・感覚価値研究会メンバーと協力者による超領域的コラボレーション。
科学・宗教・芸術の交錯と相互浸透の発表。

※つまり、学者・研究者とアーティストとのコラボです。
ちなみに私はマネキン研究者とのコラボ作品(11点)と中世怪異研究者との
コラボ作品(3点)、そして88体のモノ喰うモノたちの作品を展示です。
他に宗教哲学×日本画、地球科学×ジュエリー、比較文学×絵画、
人類学×陶造形、認知科学×サウンドデザイン、職人のワザ×映像、
天文学×プロダクトデザイン、地質鉱物学×ガラス造形×絵画等々。

期間:2010年1月16日(土)~31日(日)
場所:京都大学総合博物館
開館時間:9:30~16:30(入場は16:00まで)
休館日:月曜・火曜休館(平日・祝日に関わらず)
入場料:一般400円、大高300円、中小200円

※他にも会期中、ワークショップ、イベント、セミナー、レクチャー、
研究会等、多数開催です。

■シンポジウム
◎芸術部会
日時:2010年1月16日(土)13時~18時
場所:京都大学稲盛財団記念館 3階大会議室(入場無料)

テーマ:「もの派とモノ学 ものからモノへ」
キーワード:素材(物質)、身体性、近代的モダニズム、気配、地球美術的価値

プログラム
○基調講演:建畠晢(国立国際美術館館長、美術批評)
○パネルディスカッション
関根伸夫(環境美術研究所所長、現代美術)
小清水漸(京都市立芸術大学教授、現代美術)
山本豊津(東京画廊代表、アートディレクション)
イーデン・コーキル(ジャパンタイムス編集局学芸部記者)
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授、宗教哲学)
近藤高弘(造形美術)
大西宏志(京都造形芸術大学准教授、映像)
モデレータ
稲賀繁美(国際日本文化研究センター・総合研究大学院大学教授、
     比較文学比較文化・文化交流史)
○総合討論
司会:鎌田東二

◎宗教部会
日時:2010年1月23日(土)13時~18時
場所:京都大学稲盛財団記念館 3階大会議室(入場無料)

テーマ:「モノと琴とシャーマニズム~モノ学の宗教的次元の一事例として~」
キーワード:琴、言葉、モノ、ワザ、神話、大本、シャーマニズム

プログラム
○基調報告1:「日本神話における琴と言霊とシャーマニズム」
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授、宗教哲学)
○基調報告2:「大本と八雲琴(やくもごと)について」
 チャールズ・ロウ(ロンドン大学PhD、民族音楽学)
○基調報告3:「大本教の宗教実践におけるシャーマニズムと芸術
        ――変革していく世直し思想」
 ジャン・ピエール・ベルトン(フランス国立科学研究センター研究員、
               社会人類学)
○基調報告4:「アイルランド神話における竪琴とシャーマニズム」
 辺見葉子(慶應義塾大学准教授、ケルト神話学)

○指定討論者1:「韓国における琴とシャーマニズム」
 金時徳(韓国国立博物館学芸員)
○指定討論者2:「ケルトの詩と日本の詩――シャーマニズムのなごり」
 スティーヴン・ギル(BBCラジオ放送作家・俳句・生け石)
○指定討論者3:「大本教とモノとシャーマニズム」
 島薗進(東京大学教授・宗教学)
○総合討論
司会:鎌田東二

◎科学部会
日時:2010年1月30日(土)13時~18時
場所:京都大学稲盛財団記念館 3階中会議室(入場無料)

テーマ:「多層的な感覚価値モデル」
キーワード:自己認識、社会性、コミュニケーション、情報と価値

プログラム
○開催趣旨説明:(10分)
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター 教授、宗教哲学)
○研究報告:「感覚価値研究に向けた一考察」(15分)
 渡邊淳司(日本学術振興会/NTTコミュニケーション科学基礎研究所、
      認知科学)
○基調講演1:「自己認識の進化と感覚価値」(50分)
 明和政子(京都大学大学院教育学研究科 准教授、比較認知発達科学)
○基調講演2:「コミュニケーションと感覚価値」(50分)
 岡田美智男(豊橋技術科学大学知識情報工学系 教授、社会的ロボティクス)

休憩 15時30分より再開

○基調講演3:「情報文化と感覚価値」(50分)
 吉岡洋(京都大学大学院文学研究科 教授、美学芸術学)
○パネルディスカッション(60分)
パネリスト
明和政子、岡田美智男、吉岡洋
モデレータ・司会
原田憲一(京都造形芸術大学芸術学部教授、地球科学)
指定討論者
吉川左紀子(京都大学こころの未来研究センター教授、認知心理学)

※シンポジウムの議論の素材として、感覚価値について、登壇者が
それぞれの分野から以下の形式で定義。

鎌田東二
人間の「モノを見立てる感覚」が価値を生み出す。
それは、「異質なモノを結びつける力」であるため
「モノとモノとの間に異常接近や超越などの変異を起こす」のである。

渡邊淳司
人間の「物語」を定位・所有する感覚」が価値を生み出す。
それは、「物語は質感とともに存在」するため
「物質の質感は知覚的想像力の根拠」となる。

明和政子
人間の「自己をメタ的に理解する感覚」が価値を生み出す。
それは、「自己の認識が他者の認識を生み出す」ため
「自己の内部状態を他者との関係において自己調整することが可能」となる。

岡田美智男
人間の「身体とモノとの切り結ぶ感覚」が価値を生み出す。
それは「私たちの身体は不定さを伴う」ため
いつも「環境との間に新たな意味や価値を求める」のである。

吉岡洋
人間の、「情報を圧縮する感覚」が価値を生み出す。
それは、「身体的文脈を利用して行われる」ため
「直感的(aesthetic)」である。


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