『天・地・水・命』 ~自然の恵み~

 「 天を仰ぎつ 地に伏しつ 水に語りて 命覚ゆる 」 仙人

呼吸

2011-11-29 | 生物(etc)

 干潟に生息するカニは、干潟が出現する干潮時の数時間、陸上に出てエサを捕食します。

 “エラ呼吸”なのに、どうして長時間陸上でも大丈夫なのでしょうか?

 その理由については依然書きましたが、いずれは体内の水も循環させているうちに減って来てしまいます。
 そんな時のために...
 上画像の『シオマネキ』の脚を見て頂くと、脚の間や眼窩(眼柄を収める窪み)に水がたまっています。



 この画像でさらにお分かりいただけるかと思います。



 『シオマネキ』の脚には短い毛が生えており、その毛が水を流さないように脚に保持する役目を果たしています。

 絶えず予備の水を抱えながら生活している訳です。



 小さな個体についても同様です。
 すごい適応です。

  干潟


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4 コメント

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お洒落 (花追い人)
2011-11-29 20:30:30
可愛いカニの話題になるとじ~っと見つめております。
その一つは、小さいカニだと思うのに、表情豊か、というかドラマを見てる見たいです。
その二は、ここに登場するカニはどうして泥がまとわりつかなく洗ったように綺麗なんでしょう??
甲羅も輝いてますよね。
不思議に思いながら、観せて頂いております。
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風呂 (仙人)
2011-11-30 00:02:31
花追い人さん

画像を撮る前に捕まえて甲羅を綺麗にしてあげます!
すみません、冗談です。

ホントに不思議ですよね。
ハクセンシオマネキは、砂の成分の多いところに棲んでいるので、それほど汚れてはいませんが、シオマネキは泥分の多い場所に棲んでいるので、絶えず汚れていてよさそうなのですが...

見かけによらず綺麗好きで、ハサミなどは絶えず綺麗にしている光景を見ます。
でも背中には手(ハサミ)が届きません...
???

実は、巣穴はかなり奥が深く、底の方には水が溜まっています。
というのは、潮が引いて干潟が出現して巣穴の口が見えてきますが、巣穴の中の水位は、川の水面と同じ高さにあり、川の水位の低下にしたがって巣穴の中の水位も低下していきますが、それが涸れる事がないほど深い穴なのです。
つまり、穴の外に出る前にちゃんとお風呂に入ってきているのです。
巣穴の外のタイドプール(潮溜まり)などに遠征していると、鳥の他外的に襲われる可能性があるので、風呂は“内湯”で済ませます。
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Unknown (fossil1129)
2011-12-01 19:51:39
鰓呼吸なのに、陸上で活動するためには
いろんなシステムを備えなくてはいけませんね。

私などは、水中では1分も生活できないので
シオマネキを
尊敬してしまいます。
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適応 (仙人)
2011-12-02 18:25:04
fossilさん
 
本当に生物の進化・適応というものはスゴイと思います。

この生態(テクニック)を身につけるまで気の遠くなるような時を費やしたのでしょう...

ただ、仮に人間がこれから水中生活に適応しようとした場合...
その過程や体の構造の変化などを創造しようとしても...
出来ません。

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