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居酒屋黙示録 新章 暖簾を繋ぐ刻

旧き善き銭湯を訪れ、立ち飲みを巡り、居酒屋で思う。

年明けからの風呂と酒と麺と

2018-01-23 23:36:50 | 日記
岡山の仕事も落ち着きを見せ、しばらく経った所で最近の話を書いておこうか。

まずは風呂の話。
冬至に福島温泉に柚子湯に入りに行ってきた。
折しも寒波が襲来し気温はかなり低い。
寮から福島温泉まではバイクで30分弱掛かるのでしっかり防寒してバイクに乗る。
帰宅ラッシュの時間帯故に車は多く、小一時間掛かって漸く福島温泉にたどり着く。
駐車場の隅にバイクを止めて、暖簾を潜る。
福島温泉の内装の描写は以前も書いたので割愛。
早速服を脱いで浴室へ。

ふわりと薫る柚子の匂いを楽しみつつ、先ずは身体を流す。
同じ時間に入って来たお爺さんはかなり足が悪いらしく、自分用の高い椅子を持参している。
転んだりしないかと冷々しながら、身体を流し終え柚子湯へ浸かる。
ふぁー、これで後は南瓜でも食えば完璧か。

常連さんたちと他愛ない会話を交わしながら、柚子湯を堪能していると引戸ががらがらと開き一人のデブが入ってきた。
先に断って置くが、俺は体型だけで人を評価しない。
なのに敢えて蔑称を使用する理由はこのデブのここからの行動にある。
先ずシャンプーや石鹸の類いは持参せず、持ち物はタオル一本。
他のお客さんに「シャンプーとか置いて無いんですか?」と聞いているが、番台で買うとかそう言う積もりは一切無いようだ。
この時点で既に蔑称が頭に浮かんでいるが敢えて黙す。
デブは取り敢えず湯で身体を流すつもりなのか、カランに向かうも何と足の悪いお爺さんが置いていた椅子を勝手に使いだす始末。
銭湯でのマナーを論じ始めると、大概結論は「郷に入っては…」で終えるしかないというのが俺的な結論だが、カランの場所取りも云うに及ばず。
混んでいる銭湯ならば、なるべく置きっ放しにしないで隅などに置くが、空いているなら敢えてカラン前に残して上がり湯をそこで使うこともある。
しかし人が置いてあると分かるものを勝手に触るのは、明らかにしてはならない事と思う。
この時点でデブ認定して、注意したお爺さんに切れようものなら俺が前に出る所だが、デブは身体を流すのもそこそこに湯船に浸かり、タオルを湯船に浸けるなどやらかした挙げ句、さっさと出て行った。
ったく、マナーも知らねんだったら二度と町の銭湯来んな。
少しやさぐれた気分を柚子湯でゆっくり散らしてから上がり、寮に帰るまではどうせ飲めないのでフルーツ牛乳を堪能。
しっかり身体を乾かし、代わって番台に座っていたおかみさんに挨拶して暇した。

さてさて気を取り直して2軒目の銭湯は少し離れて尾道市因島最後の銭湯となってしまった寿湯。
因島は極稀に仕事で訪れる事があるのだが、宿泊する所が遠かったので今迄殆ど街に出たことがない。
しかし今や銭湯マニアとなった俺に少々の距離など障害にならぬ。
寒波の中、30分歩こうが我は行く。
グーグル先生のお陰で全く迷うことなく寿湯に到着。
便利な世の中になったものですな。

細い路地の入り組んだ商店街と住宅街が混ざったような土生の町に寿湯はある。
通り沿いの建物脇には薪が高く積まれていて、銭湯であることをアピールしているかのようである。
引戸の様なスイングドアの入口を開けて入店。
靴を脱いで下足棚に突っ込み、脱衣場の椅子に座っていたおかみさんにお金を渡す。
外壁側に木製ロッカーが並んでいるが、2、3個開けてみたが常連さんの荷物が入れっ放しのようで、しかも鍵が使えそうな所もないので脱衣場真ん中に並んで置いてある脱衣籠を使うことにした。

浴室は三間×三間半位の広さで仕切り壁真ん中辺りに縁の厚い浴槽。
仕切り壁側に洗面器が積める程の段になっているのが珍しいか。
お湯は循環ではないようで入浴剤の緑色。
カランで身体を流そうとしたが中々お湯が出て来なかったので、汲み湯で一通り身体を流し、髭を剃ろうとカランに向かい暫くすると漸くお湯が出始めたがこれが熱い。
お湯少しに殆ど水を足して漸く使える温度だ。
さてさて浴槽に浸かるとしよう。
汲み湯で大分お湯が減っていたのだが、常連さんが大カランを開けてお湯を足してくれている、成る程。

この上級者向けのレトロ銭湯をもう少しじっくり楽しみたい所ではあったのだが、今日はもう一つやっておきたい事があるので程々にして切り上げる。
服を着て髪が粗方乾いた所でおかみさんに礼を言って暇する。
さてもう一つの行きたい所が角打ちであるが、グーグル先生が教えてくれたある人のブログで4軒程当たりを付けてある。
北から国貞酒店、柏原酒店、新谷酒舗、木村酒舗の4軒である。
寿湯に向かう道すがら、新谷酒舗が開いてるのは確認しているが誰も中にいなかったので取り敢えず他の店を見るかと北に向かっていく。
程なく柏原酒店前に着くがシャッターが閉まっており、そのまま国貞酒店へ向かう。

すぐに角にある小さな店を見つけ、通りすぎつつ中を確認。
何人か飲んでいるようで一安心、引戸を開けて中に入る。
リーチインからビールを取り出してお金を払いつつ「飲んで行って良いですか?」と聞く。
まあ、他の人が飲んでいるのに「いや帰って下さい」とは言い辛いだろうが、そこ座って飲んでと椅子を勧めてくれた。
チーカマを追加で買い、さっくりと暇する。
締めて350円の一軒目。

一旦、海沿いの県道に出てローソンで焼鳥とゲンコツメンチ、発泡酒を一本買っておく。
これは後の角打ちが空振りに終わった時の保険を兼ねる晩飯の様なものである。

来た道のりを戻るも、新谷酒舗は相変わらず開いている様だが無人で、残る木村酒舗に期待を寄せて南下すると結構大きな酒屋が見えてきた。
店に入って行くと年配の男性3人と女性が一人飲んでいて一安心。
おかみさんらしい人が「飲んでくかい?」と声を掛けてくれる。
これですよ、これ。
こういう懐の広さが角打ちの良い所なんですよ。
一見さんお断りとか、そんな狭量な角打ちなんざ勝手にやってろってなもんですよ。
嫌も応もない、早速発泡酒を一本買って仲間に入れて貰う。
いやあ、楽しかった。
60円のミックスナッツ一袋をつまみに、華鳩の濁り酒2杯を注いで貰いおかみさんにそんなに飲んで大丈夫かと聞かれる始末。
結局閉店の7時半まで楽しく飲ませて頂きました。
今後、因島に行った時の行動がほぼ決定しました。
ここで聞いた所に依ると柏原酒店さんは閉店されたとのことでした。

さてさて少し呑み関係に逸れましたがもう一軒風呂の話。
日々風呂関係のブログを見たり、グーグル先生で検索したり、グーグルマップで探して見たり、銭湯関係のアプリをインストールしてみたりと風呂情報のアプデに余念がない所だが、直島に銭湯があると知ったのは最近の事である。
今まで直島という島の情報として知っているのは、三菱マテリアルの工場かなんかあって、玉野市の沖にあって、瀬戸内芸術祭かなんかでアートの島で売ってる位のもので、風呂があるなどと思いもしなかった。
なんかアートな銭湯があるらしく、グーグルマップでの評判は然程悪くないので、岡山で土日暇してる時に行って見るかと思い立った訳である。

直島への足は玉野市の宇野港から出てるフェリーで20分位で着くらしく午後から行っても楽勝で帰って来れる。
ということでバイクでフェリー乗り場に向かい、往復の乗船券を買い、さて次のフェリーは何分後かなと時刻表を見ると、ものの見事に1時間15分後。
一番間の長い所をピンポイントで突くのが、何とも行き当たりばったりの旅らしくもあるがここらは時間潰す様な所もねえんだよ。
結局フェリー乗り場で携帯で漫画読んで時間潰しましたよ。

さてちょっとした船旅をして、直島宮之浦港に着く。
フェリー乗り場から歩いて行くと、同じフェリーに乗ってたオヤジが背負っていたゴルフクラブの入っている袋を何も考えずに担ぎ直して下さりやがって、適当に袋に突っ込んであったクラブのグリップが俺の目の近くに当たるというアクシデント発生。
物凄く殺意が沸いたが、一応謝っては来たのでスルー。
あそこで要らん一言でも言われていたら今ここでブログなぞ書いてはいられなかっただろう。

フェリー乗り場から直島銭湯I♥湯迄は歩いても2分程。
そのネーミングセンスは如何なものかと思うが、まあ、アートだからね。
外観の写真を二枚程撮って早速中に入る。
入浴料金は510円、自販機で券を買ってフロントに渡すと今貸し切りだよと言われる。
元々銭湯があったんですか?と聞くとやはりアートでこの島を売り出す時に作ったらしい。

掃除が行き届いた脱衣場にもあちこちにアートらしさが感じられ、センターに置かれた床机にも液晶画面が埋まってて、何か海女さんが漁にでる動画が流れてるけど、あれ中学生が見たら風呂入れなくなるよ。
ロッカーは外壁側に整然と並んでいるが、何故かロッカーの番号は整然と並んでいなくて所々入れ替わったりしている。
・・・まあ、アートだからね。

浴室は幅三間、奥行き三間半の中々立派なもので浴槽は奥壁から一間×二間半の堂々たる浴槽だ。
基本白いタイルを基調としており、掃除も行き届いているようだ。
外壁と仕切り壁にシャワー付きカランが5個づつ。
カランの押ボタンの所もアクリルの飾りが付いている。
仕切り壁の上には象が乗り奥壁上側には蛸と海女のタイル絵。
奥壁下側はガラスになって坪庭が見える。
湯気抜き天井はアバンギャルドに色とりどりのペンキで彩色された半透明の素材で浴室はその構造からかなり明るい。
入口側の壁には蓮のモザイクタイル、浴槽底には春画と写真のコラージュが1メートル×3メートル位の大きさで飾られていてその周りを小石タイルが取り巻いている。

完全貸し切り状態なので悠然と身体を流し、髭を剃り、角質落としまでのんびりとしてから浴槽に浸かる。
しかし浴槽の底にとはいえ、風呂場に春画を飾るのはどうかねえ、中学生とか浴槽から出れなくなるんじゃね?
・・・・・・まあ、アートだからね。

客が全然来ないので少し経営的に心配になるが、風呂を堪能した挙げ句、汗が引く迄脱衣場でゆっくりしてフロント前に出る。
コーヒー牛乳を飲んで暇。
グッズ等に一切興味が湧かないので、清々しいまでの切り上げの良さ。
他のアート等にも一切目もくれず一路港へ戻りフェリーの時刻表を見ると50分後。
ええ、ええ、フェリー乗り場で携帯で漫画読みました。

岡山仕事が続く間もう一つの楽しみが麺行脚である。
取り敢えず今の時点で行ったのが備中高松のおおもり、児島のいしはるうどん、福山の一丁とKAZU、そして尾道市のあるラーメン屋である。
一軒名前が出ていないことに、何かあったなと思う人は中々私の事を分かっていらっしゃる。

広島から岡山に向かう途中に寄った一軒。
尾道のラーメン屋は飯時ということもあり、どこも結構並んでいる。
その中で選んだ一軒、グーグルマップの写真を見ても結構旨そうで、然程当てにはしないが評価も低くない。
15分程並んで店に入る事ができ、チャーシュー麺大盛の食券を買って待つ。
丁度厨房からラーメンや料理が出て来るのが見える位置にいたので何とは無しに見ていると、カウンターにいた先客の女の子が蓮華を取り替えてくれと言っている。
どうやら新しいはずの蓮華に葱がくっついていたらしい。
まだこの時点では、そう云う事もあるかレベルである。
そしてその後にあったのが、定食のご飯が厨房から出て来たときに、その盛ったご飯に食券が張り付いていた。
最初は間違いで付いてるのかと思ったが、お運びの女の子は当たり前のように食券を引っ剥がしポケットに突っ込んでご飯を運んで行った。
敢えて間違った用法を用いる、こいつら確信犯だ。
どんなにラーメンが旨くても評価するに値しない。
性根が飲食店を営んで良いレベルに無い。
届いたチャーシュー麺は確かに旨かったが、同時に最低の味がした。
低評価付けてやろうかと思ったが、おそらくは最初から言葉が通じないだろうから止めた。

他の店は良かったですよ。
備中高松のおおもりは肉うどん、普通盛りでも一玉600グラムのうどんはすり鉢に入って出てくるが、美味しいのであっさりと食べれてしまった。
いしはるうどんの肉天ぷらうどんは天ぷらをつゆに沈めるとじゅっと音がするほどの揚げ立てが出てくる。
福山の一丁は今迄食べた尾道系ではかなり上位に入るし、KAZUは黒豚骨は俺的には今一つだがチャーハンが旨かった。

とまあ岡山生活を堪能している有り様でごさいます。
例年の恒例だった新春の所感は特にありません。
敢えて言うなれば色んなしがらみから解放されるのが夢で、解放されたら無理に長生きもしなくて良い位の所まで来れてます。
まあ解放されそうにはないので、今年も無為に生きるのでしょう。







それすらも日々のはて

2017-10-15 14:34:33 | 日記
世間は何かと騒がしいが、俺の周りは至って平常運転、なのか?
まあ始まる前から終わったような選挙だの、いつまでたっても口喧嘩から発展しそうにない争いとか、最早乾いた笑いしか出て来ない。

そんなでも、季節は晩夏から初秋へと滞りなく進み、気が付けば今年も後3カ月を切ったと云うことになる。
誠に歳をとると、日は長く年は短し。
平常運転でも小さなイベントを積み重ね、ネタが貯まってきたのでカテゴリー毎に纏めておくとしよう。

先ずは風呂に関して。
広島では相変わらず、最寄りの銭湯位しか顔を出していないが、先日とある温泉施設の建替えが決まったとの話を耳にした。
元々、近くにあった国民宿舎が無くなったと聞いて、温泉施設も既に無いのだろうと思っていたのだが温泉の方はまだ営業していたらしい。
ちと遠いし、レトロ銭湯と云う訳ではないが、消え行く風呂ならば行ける内に行っておくべきだろう。
とまあ久々にプチ家出だな。
関東での散財からまだ立ち直っていないので、昼過ぎまで図書館等で時間を潰す。
さて、どっかで飯でもと外に出ると大粒の雨。
バイクのタイヤはかなりキテる有り様なのでこれはヤバいなと、携帯で雨雲レーダーを確認。
激しい雨域は30分ほどで抜けそうだと信じ、少し図書館で粘ると何とか雨着なしでバイクに乗れそうな振りになった。
プチ贅沢に近くの焼肉屋の昼定食を堪能して外に出るとまたもや雨は強くなりつつある。
スーパーの駐輪場で再度雨雲レーダー確認。
30分ほどでまた小雨。
漸く温泉施設に向け走り出せば、10分ほどでまた雨足が強くなりコンビニで10分雨宿り。
バイクのリアカーゴに入っているレインスーツを出せば事足りるのに、頑なに晴れ間を追及。
コンビニ以降は殆ど降らずに済んで、後数分という所まで来たところで急な土砂振り。
なんの嫌がらせだよ。

とにもかくにも着きましたよ、シーサイド温泉のうみ。
折しもカープ優勝記念価格で通常600円が400円に値引き中。
阪神ファンの俺だが、ここは黙って恩恵を受けておく。
エレベーターで2階に上がり、休憩スペース脇を通り脱衣場に。
設備的に桂浜温泉館に似てるがこっちの方が少し広いようだ。
浴室はかなり広い主浴槽とそれに付随した寝湯。
寝湯のジェットは設備老朽化のため停止中とのこと。
乾式サウナと水風呂、露天風呂もあり、露天風呂にあった打たせ湯も老朽化のため停止中。
カランは意外と少ないが、客も然程居ないので混んではいない。
さっと身体を流し、早速露天風呂に。
雨で気温は上がっていないが、寒いと云う程でもない。
江田島湾を渡って来る風は丁度良く涼しく、塩泉で火照った身体に心地好い。
雨雲が抜けるまで風呂を堪能し、滅多に入らないサウナに2度も入り、最後にもう一度身体を流して上がる。
中々汗が引かず、脱衣場の扇風機でゆっくり冷ます。
周りのおっちゃん達は常連の顔馴染みらしく、こちとら完全アウェー状態だが特に何もない。
服を着てまだ少し湿ったままの、チノの膝にドライヤーをあてついでに髪を乾かす。
短いから普段はドライヤーなぞ使いやしないのだが、まあどちらかと言えば今日は膝の方が乾いて欲しかった所だ。
休憩スペースで壁にもたれ、スマホで時間潰し。
雨が上がった所で長い道をのんびり帰りました。

風呂に関しての新しい話はこんなものか。
なおシーサイド温泉のうみは30年度に改装して宿泊施設付きの温浴施設になるそうです。
焦って行くこともなかったじゃん。

あぁ、前回のブログの矢部の湯で出会った同好の士の方から、写真を頂きました。
二十何年振りかに懐かしい姿を見ることができました。
親父の形見のルーペで隅から隅まで眺めては悦に入ってる。
お礼の手紙には広島、岡山のローカルな銭湯写真を同封させていただいた。
最初は何か名物でも送ろうかと思ったが、昔友達の見舞いに6千円のメロンと6千円のさくらんぼを持って行ったら内臓疾患で断食中で、後から友達に聞いたところ看護婦さんに非常に喜ばれたということがあり、それ以来人に食い物を贈るのは互いに人と為りを良く知ってからにしてるためこの度は見送った。
いつかまた相まみえることもあるだろうし、その時はまたゆっくり話をしたいものです。

さて話変わって本の事。
関東出張の折、有隣堂で横浜大戦争をさわりだけ立ち読み。
どうやら横浜の各区毎に神様がいて、横浜市の覇権を争う話のようである。
結構面白そうだが、ちょっと余裕なく見送る。
で、広島帰って来て図書館に本を返しに行った際に何気無く検索機で調べると何と既に入荷していた。
早速借りて読んだが、まあ懐かしいやら勉強になるやら、はたまた結構面白いであっという間に読了してしまった。
横浜育ちの4、50代には思わずにやりとする記述があちこちにちりばめられている。
横浜物としては以前横浜駅SFをネットで読んだが、あちらは東洋のサグラダ・ファミリア横浜駅が無限に増殖するところがテーマであって、終始横浜を舞台にしてる訳ではないので、どちらかと言えば横浜大戦争の方が俺の好みである。
その他借りたのが、原宏一の閉店屋五郎、珍しく歴史物の七人の吉右衛門、銭湯浪漫の三冊。
閉店屋五郎は小気味良いテンポで話が進み面白かった。
七人の吉右衛門は、映画「最後の忠臣蔵」をみて、原作である四十七人目の浪士を読んで、そしてここに至っている。
討ち入りの後、吉右衛門は何故仲間から離れたのか?
そして何故吉右衛門の墓が全国に七ヶ所も有るのか?といった謎に迫るドキュメンタリーで歴史物にはあまり強くないが面白く読めた、
銭湯浪漫は全国の銭湯で取材した経営者側の語るエピソードが多く、普段客側の書いた本を多く読んでいる者として新鮮な切り口の本だった。
在庫のある内に買っておくべきだろうか。
上記の四冊読了後、次に借りたのは原宏一の佳代のキッチンシリーズ最新作「踊れぬ天使」、樋口直哉の「スープの国のお姫様」椹野道流の「最後の晩ごはん」
と見事に食い物関係ばっかり。
もう最近なに読んでも面白いわって、自分の好きなジャンル選んでんだから当たり前だろって話。

飲み食いの方は特にないなあ。
前々から知ってたけど行く機会の無かった角打ちに、職場の送別会前に寄ってみた位か。
アウェーの洗礼などもなく至って普通に入れました。

年末にかけて結構忙しそうだが、何かネタを拾えるかねえ。
下手すると次の更新は新春の雑感になりかねない予感がしますが、まあ年末から久々の岡山仕事がありますので何とかなるでしょう。



プチ家出

2017-08-07 20:09:19 | 日記
夏本番。
暑い。

とは言え朝方は涼しく、エアコンも必要ないくらい。
携帯で掛けてある目覚ましのアラームより早く目が醒めるのは歳のせいだろうが、悪いことばかりでもない。
嫁と娘がまだ寝ている間に、ごみ捨てをして家を出ると全く渋滞に関わらず、しかも涼しい内に職場に着く。
まあ仕事始まるまで長いけどね。

そんな日々の合間に得た久々の代用休日に運転免許の更新に併せて一日のんびりする事にした日の話。
免許の更新はご存知の通り、最寄りの警察署でも出来るが即日交付したいなら運転免許センターに行く必要がある。
広島には2箇所あるが西部に住む者は、広島市佐伯区にある運転免許センターを利用するのが一般的だ。
いつも家を出る時間に出発すれば途中で1時間程寄り道しても余裕で到着出来る計算で家を出る。
ちなみに嫁との会話は相変わらず無いに等しいので、当然嫁は俺の行動を知らない。
嫁の中では、普通に仕事に行っている事になっている筈である。

広島市内に入る頃には大分車も増えて来たが、気温はまだそれほど上がっておらず商工センター付近まで来ても7時にもなっていなかった。
流石に早く着き過ぎても仕方がないので、朝飯でも食うかと頭を巡らす。
広島以外の方のために捕足するが商工センター周辺というのは、広島の中央卸売市場やショッピングモールのアルパーク、最近オープンした同じくショッピングモールのレクト等があるが、朝から開いているモールなど有る訳もない。
しかし市場が有るなら朝から開いてる店もあろうと、携帯で探すと早速見つかった。
朝からラーメンの食える食堂が有るらしいので早速向かう。
中央卸売市場(西)の交差点を曲がると、すぐに市場への入口が見える。
道沿いにバイクを止めて門を通ると直ぐ右手に関連棟という大きな建物がありその中を暫く歩けば、御食事処だるまの暖簾が下がっている。

引戸を開けて入ると、10人程座れるカウンターとテーブル席が幾つかある。
カウンターに座って辺りを見回せば入口のすぐ脇にガラスケースがありおかずが並べられている。
麻婆豆腐やウインナーなど旨そうな物もあるが頭の中は既に中華そば一択である。
冷たいお茶を貰い、中華そばを注文。
価格は600円と安い方だがこの店ではカツ丼と並ぶ高級なメニューのようだ。
目覚めてから2時間ばかり経っているのでがっつり食える状態なのだが、今日は昼飯に焦点を当てているので単品で抑えておく。
届いた中華そばは豚骨醤油系の広島オーソドックス、具は焼豚、メンマ、もやしに青葱とシンプル。
見た目は結構濃い色に見えるが、意外とあっさりで旨い。
さくっと完食し、ご馳走さまを言って店を出る。
呉の卸売市場にもキッチン城という食堂があるが、朝から食うならこっちだな。
キッチン城のラーメンはここに比べると、油多め濃いめだし。

ではでは、草津沼田道路を北上して運転免許センターへ。
以前来たときより道路が整備されていたが、迷うことなく到着。
受付開始まで1時間近くあるが、平日とはいえ混雑が予想されるのでトイレ行ってからロビーで本でも読みながら待つ腹積もりである。

清掃中の札に暫く待たされた後、トイレも済ませ受付が見える所で本を取り出す。
今日持って来たのは南澤径の「怪ほどき屋」
嗜好の変遷の回に、俺の読む本は99パーセントが酒と食い物と風呂と書いているがもう1つ大きなカテゴリーが「妖怪」である。
まあオーソドックスに水木しげるから始まり、京極夏彦などを経て今に至るが、最近の図書館通いで新しめのやつを読んでいる訳である。
「怪ほどき屋」もその流れで借りた一冊だが中々面白い、検索してみるとコミカライズもされているらしい。
最近の小説は少し売れるとすぐコミカライズされるが、その風潮も如何なものかと思いますがね。

最近読んだ本の話をしておくと、一番面白いと思ったのが「絶対城先輩の妖怪学講座」
他には「ビブリア古書堂事件手帖」「珈琲店タレーランの事件簿」など名前は聞いたことがあるものの自分で買ってまで読もうとは思わなかった作品を借りて読んだ。
特に「絶対城先輩~」と「ビブリア古書堂~」は結構ドはまりして、新刊が待ち遠しい。

受付開始には30分以上あるが何人か並び始めたので、列に加わって更に本を読み進め切りの良いところで本を閉じれば、既に100人以上は並んでるようだ。
早く来ておいて良かった。
一番早い時間の優良講習を受け、新しい免許を受けとれば最早ここに用はなく、昼飯まで時間を潰すモードに入る。

朝飯を食べた市場の近くに、レクトというモールが出来たのは知っていたが、こちらに来ることが先ず無いので折角だからと寄ってみることにする。
草津沼田道路を降りて、すぐに看板が出ているが、その看板に従うと建物の裏側の駐車場への入口に導かれる。
車なら立体駐車場に入れるのだが、二輪は敷地の外れの駐輪場に留めさせられ、更に裏側には従業員用の入口しか無いという、舐め腐った構造にややご立腹。
また無駄に天気が良く、暑さが苛立ちに拍車を掛ける。
ぐるりと回り込んで正面入口に着いた頃には、背中に汗が滲んできた。

兎にも角にも中に入って一息、案内板でテナントを確認。
メインはカインズとゆめタウン、そして蔦屋であとは色々なテナントですか。
ホームセンターは食傷気味でゆめタウンは地元にもあるし、ファッション関係のテナントなど、欠片ほども興味が無い。
とすれば先ずは蔦屋書店しかないわな。
結構テーマごとに区切られた展示や、蔦屋の中に酒屋入ってたりと面白い取り組みとは思うけど、俺にとって良い書店とは品揃えが良いと言うことに他ならない、
探している本を検索機で探し、無いと判った時点で、後は流しモードである。
やっぱり広島だとジュンク堂with丸善かね。
後は食品系のテナントを見て、何か面白い物が無いかを散策し、それにも飽きて最後はどこにでもあるカルディを見回る始末。
まあ時間潰しにはなったか。

再びバイクに跨がり、太田川放水路の堤防を遡上して行き、己斐橋を右折するとすぐに福島町や小河内町といったエリアに入る。
今日昼飯にしようと思ったのは、広島ローカルフードでも更にマイナーなホルモン天婦羅を食べて見ようという計画だ。
ワカコ酒の作者の新久千映の「まんぷく広島」という本でも紹介されているので大分メジャー化しているらしい。
実は呉の山手にある、お食事処ひろでも食べた事があるが、でんがくというホルモンのスープがお食事処ひろには無いようなのでそこらを抑えるつもりである。
グーグルマップと食べログから候補を絞って決めた福本食堂はすぐに見つかった。
駐車場の隅にバイクを留めて店に入る。
カウンター近くにいた店のお姐さんに初めて来ましたと言うと、注文の仕方から料理の説明まで懇切丁寧にして貰えたので、ホルモンの天婦羅を3種類とでんがく、それと飯の大を注文した。
出てきた量を見て、ちょっとやってしまった感があるものの何とかなろう。
では、いただきます。

ホルモン天婦羅は白肉、センマイ、ハチノスの3種類を注文。
1つ1つが結構な大きさで3、4個に切ってくれてあり、これを酢醤油と唐辛子のタレで食べる。
酢醤油の容器にも唐辛子が入っているがあまり辛くはない。
小皿に張った酢醤油に細かく挽いた唐辛子を加えてタレを作る。
白肉はしっかりとした歯応え、センマイとハチノスはさっくりと噛みきれて白飯が後を追う。
バイクで来てなければ絶対ビールいってるわ。
でんがくは大きめな丼にたっぷりと盛られ、中身は色々な部位のごった煮である。
モツ、フワ、センマイといった判りやすいところからこれはなんだろうと首をかしげるのもあり、少し塩気が強いが旨い。
なんだかんだ言って完食。
少し苦しい位だが1000円でお釣がくる値段でこの満足感は高得点間違いなし。
ご馳走さまでした。

さて次はハンズである。
昨今シャープペンシルがかなり進化してるのをご存知だろうか。
ここ最近文房具メーカー各社は芯が折れないシャープペンシルの開発競争を激化させている。
今や三菱鉛筆のクルトガアドバンス、ゼブラのデルガード、パイロットのモーグルエアー、プラチナ万年筆のオ・レーヌ、ぺんてるのオレンズと錚々たるラインナップが出揃った。
ミニ6穴のシステム手帳に使うシャープペンシルに一つ良いやつを導入しようと思い、あちこちで試し書きを繰り返し、漸く決定したのがぺんてるのオレンズ、0.3ミリバージョンである。
オレンズは元々0.2ミリで展開が始まったようで、0.3ミリが中々売ってない。
そこでハンズですよということで、早速ステーショナリーの売場へ。
むー、あるにはあるのだが何で0.3ミリは金属ボディの高いヤツしか無いんだ?
何故0.3ミリに拘るのかは、芯の普及を考えての決断なので安易に0.2ミリで妥協は出来ない。
仕方あるまい、別の店を見てみるか。
ハンズ以上に文房具の在庫がある所など広島にそうそうないが、一軒だけ心当たりがあるのが本通の多山文具である。
かつてはビル一つ使った老舗文房具専門店だったが、今はその規模を縮小して小規模ビルのワンフロアを渡部陶苑というやはり老舗の食器店とシェアしている。
小規模ながらも品揃えは良く、以前娘の書道用品を求めて来た事がある。
平日とは言え夏休みだからだろうか、本通の人通りは多い。
本当に人の多い所が苦手になったものだ。
広島の人間は休みの日に本通を三往復すると良く言われたもので、若い頃はそれなりに出掛けたものだが今では一往復するどころか、片道の人混みを掻き分けるのも億劫だ。
何とか多山文具にたどり着き、シャープペンシル売場を確認すると、非常に判りにくい位置だったが何とか目当ての0.3ミリのオレンズを発見し無事に購入できた。

バイクをハンズ近くの市営駐車場に留めてあるので、一旦ハンズに戻る。
さて目的の物は手に入れたの、後は最後の計画を残すのみだがまだ時間がある。
最後の計画とは舟入の都湯に寄りひとっ風呂浴びつつ、「レトロ銭湯へようこそ西日本版」を購入する事だ。
因みに蔦屋で検索したのはこれで、関西版の在庫はあったものの西日本版はありませんでした。
著者松本康治さんのサイトで都湯で委託販売していると知り、都湯の定休日を確認し、更に電話で在庫を確認した俺に死角はない。
都湯開業の時間まであと2時間近くあるけどね。
まあハンズや本屋であれば時間を潰す事など訳はない、心配なのは余計な散財位なものだ。

ステーショナリーは既に見たので他の所を彷徨く。
ホビーのエリアではハンディの顕微鏡が気になる。
娘が雑誌の付録に30倍程の玩具が付いてきたらしく、先日色々覗いていたのを思い出して色々見てみる。
ふんふん、最大120倍でLEDの灯り付きで二千円位か、もっと色々見たいとか言い出したら考えてやるか。

鉱物標本のコーナーは結構好きな所だ。
先日実家に戻った際に俺が子供の頃に貰った鉱物標本を持ち帰りリニューアルして娘にあげた。
何せ骨董品だったので箱はぼろぼろ、説明書きの所に尋常小学校だのと書いてある代物だったので、パーツケースとフェルトで新しくケースを造り説明書きもPCで打ち直しラミネートした。
パーツケースは綺麗に埋まってしまったので、標本を増やすにはまた別に作ってやる必要があるかな。

耳掻きと爪切りのコーナーは特に目新しいものはない。
SUWADAの爪切りは一度使って見たいが今使っているニッパー型に不満は無いので壊れでもしなければ手は出さないだろうな。

工具エリアは一番危険な所である。
欲しいと思って見送っている物が多いからである。
今キテるのはエンジニアの鉄腕ハサミGT、家の工具箱に安いやつが2本も入っていなければ絶対買ってるよな。
結局ルーター用のダイヤモンドビット18本プラスカットブレード5枚のセット税込1111円を散財するだけの致命傷で済みました、あーあ。

都湯の開業時間も迫って来たので市営駐車場からバイクをだして移動する。
バイクだからそれほどでもないが、相変わらず広島市内は路駐が多くて走り辛い。
舟入の都湯に着いたのは、三時少し前だが、既に暖簾が下がっていた。
表の写真を携帯で撮り、早速中に入る。
下駄箱が小さく靴が入りきらなかったので三和土の隅に置き、番台のおかあさんに先日電話したものですと告げて、本の代金と入浴料金を払う。
エアコンの効いた脱衣しは涼しく、一息つける。
壁ロッカーで真ん中に長椅子が置いてあるシンプルな脱衣場は、綺麗に掃除されて板張りの床はピカピカだ。
先客は三人。
しかし営業始まって間もない筈だが、既に二人は上がってるようだ。
服をロッカーに放り込み、浴室へ。
成る程、これは素晴らしい。
浴室中央に三段式の浴槽がでんと据えられ、三方の壁にカランが設置された典型的な広島銭湯だ。
余談だが広島市内の銭湯は初めてではなく、友人が広島市内に住んでいた頃はスパ銭含めて良く行ったものであり、大学湯や音戸温泉などは訪れた事がある。
都湯に話を戻して、湯桶台は葉っぱの模様タイルに瓢箪が混じり壁は基本白タイル。
仕切り壁上部に青、オレンジ、緑のガラスブロックが据えられている。
浴槽内部は水色タイル、縁が紺色タイルで床は白とくすんだ青でパターンを描いている。
いやー、これ良いわ。
とりあえず身体流すかと椅子置いていると、先程すれ違いに上がって行ったお爺さんが浴室内に戻ってきて何か探してる様子だ。
どうしました?と聞いてみるとロッカーの鍵を探してるらしい。
そりゃ大変だと探すのを手伝うが、お爺さんの座っていたカラン付近には見当たらない。
中々見つからないので、番台のおかあさんも入って来た。
もう少し引いた所から見ようかとニ、三歩下がった俺の足が何かに当たり、見ると果たして鍵が落ちていた。
丁度床の模様の部分にあったのと、浴室入ってすぐに眼鏡外していたので気が付かなかったようだ。
とりあえず見つかって良かった。
そこから順当に身体を流すが、浴室内かなり暑い。
カランのお湯もかなり熱くお湯四分の一、水四分の三位で十分な感じ。
浴槽の湯は丁度良い温度だが浴室内が暑いので長湯は出来そうになく、早々に上がる事とした。

普段は銭湯で飲み物はあまり飲まない。
ビールの時間まで渇きをとっておくためだが、今日は家まで長いのでラムネを飲み扇風機でしっかり凉んで汗を引かせる。
先程買った「レトロ銭湯へようこそ西日本版」をパラパラとめくってみると岡山辺りは行った銭湯が多く掲載されていて懐かしく思う。
帰ってからじっくり読ませて貰うことにしよう。

で、あとは帰って終わり。
暑さのあまり途中セブンイレブンでガリガリ君梨を噛じった以外は寄り道もせず家に帰りました。
いやはや一日堪能したわ。

前回のブログで沖縄の銭湯が判らないと書いたが、ゆーふるやー探訪記と言うページを見つけた。
しかしますます判らなくなってしまった。
那覇には旭湯と日の出湯と二つ銭湯が過去にあったという情報を得たが、俺の記憶では住所的には日の出湯が近いのだがどうも記憶と違う。
更に日の出湯は一階建てであり、建物の構造は旭湯の情報の方が近い。
しかし旭湯は市中心から結構距離がありそんなところまで行った記憶も無いのである。
これは益々もって情報を精査しないといけなくなった。
そんな訳で詳しい話はまたいつか。




横浜散歩~廃業銭湯情報

2017-07-22 18:37:44 | 日記
実家へ帰り一日ゆっくりする時間があった。
独身の頃であれば、あちこちの友に連絡を入れ夜遅くまで遊び呆けたものだが、流石にこの歳で、更に平日の朝から遊ぶような友もおらんよ。
ま、財布の中身も潤沢ではないし、散歩でも行くのが関の山と行ったところか。

まあ一つ確認しておかねばならない事もあり、朝飯を食って暫くしてから実家から出る。
梅雨入りしたらしいが空は薄曇りで、何とか持ちそうだ。
ゆっくり歩けば然程汗も掻くまい。

久々に通る道と初めて通る道を代る代る、田舎道をのんびりと歩く。
扇子を片手に持っていても丘二つばかり越えればじわりと背中に汗が滲む。
半時ばかりして着いたのは、藤の湯が閉業して以来暫く来ることもあるまいと思っていた小机駅の近くである。
更に10分程歩いて用事をすませ、一度は帰ろうかと家の方に向かう。
コンビニでトイレを借り、流石に何も買わないのは気が引けるので飲み物など見てみるも茶という雰囲気でもなし、甘ったるい炭酸やコーヒーもぱっとしない。
しょうがねえなと 発泡酒を一本手に取ってしまう辺り人間的にかなり駄目な感じ。
まあ二週間程土日も無しに働いてたから、たまには良かろう。
駅の方に歩いて行くと、旧藤の湯跡地の向かい側に昔ながらの肉屋があり、もう店を開けている。
これ幸いと揚げ物コーナーでハムカツをゲット。
いやあ、まだ出勤途中の様な人々が行き交う時間から発泡酒とハムカツですよ。
駄目さ加減もここに極まれりって感じですね。

昼飯は家で食うつもりなのだが、まだまだ時間は十分過ぎる程ある。
折角だからもう一ヶ所、俺は散歩の途中に寄り道する事を選ぶぜ!
小机に向かっていた足を翻し、港北から都筑の方へと向かって行く。
第3京浜の下を通り過ぎ、暫く進んで右手方向に進むと、懐かしや黒字ローカル横浜線。
踏切を越えれば昔と変わらない鶴見川の河川敷。
堤防上の道路が小綺麗になってる感はあるが河川敷は相変わらず自然豊かな横浜のド田舎エリアだ。
その堤防脇の後背湿地に阿部商店がある。
何の店かと言われると少し説明し辛いが、端的にいえば食事も出来る駄菓子屋と言ったところか。
しかし開店時間まで15分程もあるが時間を潰せそうなコンビニ等は見渡す限り無さそうというのも如何なものかと。
携帯でニュースなど見ながら時間を潰し、開店を待つ。
川面を渡る風は涼しく快適だが、少し小雨がパラつき出した。
開店した店に入り出てきたおかあさんと世間話をし、麩菓子とカレーあられの小袋、そして缶チューハイを一本買う。
外に設えられたテーブルでチューハイを飲みながらカレーあられを摘まむ。
おかあさんがサービスと言って、自家製の漬物を出してくれた。
有り難いが、350ミリリットル缶には少々多いかな。
足元に一匹の猫がじゃれついてくる。
おかあさん曰く店長だそうである。
チューハイをちびちび啜りながら店長の耳の後ろを掻いてやる。
猫に触るのも久々だな。
世間様が全うに働いている時間にのんびりさせていただくのは堪らない物があるね。
漬物とカレーあられとチューハイで大分腹にたまったので阿部商店を辞して家に向かう。

鶴見川に沿って下流に向かう。
何か第3京浜の港北インターが凄い事になってんですけど。
早速携帯で調べると、港北インターは港北ジャンクションとなって、首都高速神奈川7号横浜北線に分岐してるようだ。
知らない間に色々変わったな、横浜も。

雨は殆ど降っていないも同じだが、湿度が高いのには閉口だ。
道沿いに白詰草や赤詰草が生えていて、先日四つ葉を探したが見つけられなかったという娘のために時折探してみたがそう見つかるものでもない。
携帯でどれ程のものか確認するとおよそ1万分の1だそうで、宝くじよりは在りそうだが俺の気力は持ちそうにない。

亀の甲橋を渡り、日産スタジアムの脇を抜けて小机駅前に舞い戻り後は家に向かうだけと言ったところで少々雨が強くなり、普通の人は傘を差すくらいとなった。
まあ、持って来てないけどな。
おかけで家に着く頃には雨で濡れたのか、汗なのか判らないくらいにはなったけどな。

横浜の話はこれで終わりなのだが、銭湯の話もしておこう。

事あるごとに廃業銭湯について触れて来たが、神奈川県益々ヤバイ。
神奈川県公共浴場組合のホームページから、廃業したと思われる銭湯と別口で情報を得た銭湯を整理してみた。

携帯内に2年半程前のスクリーンショットが残っているので、比較してみると、横浜市で12軒、川崎市で9軒、その他県央や湘南で8軒の銭湯が廃業し、神奈川県の銭湯は160軒まで減少しているようだ。
たった2年半で29軒の銭湯が消えていることに改めて衝撃を受けた。

先ず横浜市、鶴見区の千代の湯、西区の太平館、中区は山下館と山元湯、港北で藤の湯と一の湯と綱島東京園、南区は福徳湯と住吉湯、緑区の泉湯、磯子の梅の湯、金沢区の能見堂赤井温泉の12軒。
残念ながら全て未訪で終わってしまった。
特に山元湯や太平館あたりは周辺商店街の探索も併せて楽しめそうだったので誠に惜しい。

川崎はまだ一軒も手を出していないので当然全て未訪だが、川崎区の緑湯、大島湯、御幸湯、亀の湯、喜美の湯と5軒。
幸区でまんてんの湯、みよしゆ、寿湯、中原区で祇園湯が廃業したようだ。

横須賀では先のブログでも触れた本町の大黒湯や佐野の斗の湯に加えて佐野の松の湯や小矢部の菊の湯、新世館が廃業。
更に何回か前にブログに書いた吉倉の新湯が廃業したらしい。
県央は座間の相模台浴場、海老名のひばりの湯がリストから消えた。

一通りスクリーンショットで確認すると半分以上番台やペンキ絵の残るレトロ銭湯で、様々な廃業理由が在るのだろうが、寂しくもあり残念でもある。

神奈川だけでなく他に得た情報もこの際整理しておこう。
特に訪れた事のある銭湯に関しての情報である。

北海道釧路の白山湯は前回も触れた。
呉市仁方の一の湯は現在休業中との話で、今度見に行ってみなければならない。
尾道の寿湯は昨年暮れにご主人が亡くなられたので休業していますと、息子さんがこのブログにコメントを下さいました。
取るに足らぬブログにわざわざご連絡を頂き、誠に恐縮です。
慎んでご主人の御冥福をお祈り致します。

岡山は今のところ情報無し。
佐世保は木場田湯が無くなった。
相当昔に鹿児島行った時に寄ったみょうばん温泉はまだ在るようだが、薩摩温泉は影も形も残ってないらしく、ネットで古い情報を得て確かに訪れていたことを確認した。
沖縄では那覇の国際通りからすぐ近い所に、沖縄ならではの脱衣場と浴室の一体化した銭湯に行った覚えがあるのだが、ネット上にも情報が無く名前すら判らない。

何とも寂しい限りではないか。
人と云うものは何かを失ってから嘆いても遅いということにいつか気が付く日がくるものなのだろうか。

この日記をアップしたすぐ後に、六角橋の千代田湯閉業の情報を得た。
誠に残念でならない。
このブログの切っ掛けともいえる一軒であり、その造りが心の琴線を掻き鳴らさなければこのブログを始めていなかった。
閉業の理由はまだ知らないが、その歴史の幕が降りた事を惜しみ、またその一幕を垣間見れた事を感謝して此処に記す。



関東進出

2017-06-11 20:08:54 | 日記
半年振り位の関東進出。
仕事が終わり翌日は休みとあれば実家に帰るのはほぼ決まっているが、久々に来たのであればやはり銭湯と飲み屋位は行っておかないとネタに困ることになる。

横浜に帰るのには、横須賀線でも京急でもどちらでも良いのだが今回は横須賀線にした。
ただ暑かったので近い方を選んだだけだが。
横須賀線の各駅で銭湯を選ぶとなると意外と数多い。
逗子のあずま湯、鎌倉の清水湯、大船にひばり湯を含め4軒、戸塚に矢部の湯、保土ヶ谷に第二常盤湯と選び放題だが、駅からの距離と付近に飲食店が豊富そうな第二常盤湯を訪れる事にした。
保土ヶ谷の駅を降りて東に出れば国道1号、西に出ればロータリーとなっている。
西側を線路伝いに少し歩くと、渋い蕎麦屋が姿を現す。
保土ヶ谷が東海道の宿場町として栄えた頃からあり、戦時中は市民酒場としても営業した宿場そば桑名屋は風格十分。
是非とも一度は寄って見たい店だが、流石に夕方に蕎麦屋で一杯引っ掛けると家で飯入らんだろう。

蕎麦屋の手前の角を右に曲がり小さな川を渡ると帷子町に入る。
帷子川の方は良く知っているが帷子町が在ると初めて知った。
しかし、この小さな川は帷子川ではなく今井川で、もう少し下流で帷子川に合流する。
その川に掛かる橋から第二常盤湯の裏側が見れる。
そのまま進み細い道路を左に曲がりしばらく進む。
注意しながら進まないと絶対通り過ぎるような細い路地の奥に小さな社が見えたらそこが第二常盤湯の玄関前に続く道である。

千鳥破風の下のシンプルな暖簾を潜れば、装飾タイルの前に置かれたビタ牛乳のベンチが目に入る。
その両脇に硝子の引戸、男湯は右手側だ。
いつもの様に十三番の下足箱を選び、引戸を開けた。
高い天井の脱衣場が目に飛び込んでくる。
番台のおかあさんにお金を払い、改めて脱衣場を見渡す。
天井は高さ三間位の格天井、焦げ茶の色合いが白壁に映える。
ロッカーの数がかなり多い。
仕切り壁下に10、島ロッカーが両面で20、更に外壁にも木製ロッカーが設えてあり下側は常連用の洗面器で埋まっている。
入口側の壁には坪庭に続く引戸があり、そこにも洗面器置場が設えてある。
また外壁側のロッカーはかなり大きく作られていて子供なら中に隠れられそうだ。
子供の頃、伯父の銭湯でかくれんぼをした時に、ロッカーに隠れた思い出が沸き上がる。
昨今の島ロッカーの倍位あるこの広さなら十分に可能だったろう。
当然、外壁のロッカーを使用、番号は空いているなら勿論二十六番である。

浴室は三間×四間程か。
蒲鉾型の天井に更に高く切った湯気抜きはかなり高く、窓も広く明るい浴室だ。
仕切り壁入口側にサウナが備えられている。
外壁と島カラン、仕切り壁にはシャワーが2個。
浴槽は奥にサラ湯と薬湯、薬湯側の浴槽は少し丸く膨らんでいて深湯になっているようだ。
奥壁はタイル絵でモチーフは竜安寺の石庭の様だがざっくりとした線で描かれていて、渋い銭湯の割にアバンギャルドさを感じさせる。
女湯の方はどうやら鶴が描かれているようだ。

島カランで身体を流し、風呂に浸かる。
結構熱めな湯で、長い事浸かったら汗引かなくなると、さっくりと上がる事にした。
水を浴びて身体を拭き、脱衣場でのんびりと汗が引くまで、相撲など見て過ごし暇した。

駅周辺には飲食店が結構在るとの話だったが、立飲み等は見あたらない。
東口に出ればまた違うのだろうが、また階段の上がり降りも面倒なのでさっさと横浜に移動。
少し時間がありそうなので、ハンズを覗きに行く。
ウタマロ石鹸の試供品を貰い横浜プロダクツのコーナーを見ていると、憧れの麻辣ピーナッツを発見。
広島のカルディで台湾製の麻辣青豆というのを買ってみたが、まあこんなものかで済ましていた。
思わず3袋ばかり購入してしまった。
今度ビールと併せて楽しむ事にしよう。

家に帰るまでに取り敢えず一杯は飲みたかったので、五番街の方へふらふらと向かう。
本当なら静かな角打ちあたりが良いのだが、ちょっと遠くなってしまうので今日は大箱で良いかとちょいのみ亭でハイボールとカツ煮、ザーサイでしめて850円の独り酒をすすりその日はそれで帰りました。

翌日は昼から少しだけ仕事が有ったので、実家で昼飯を食った後、一旦職場へ。
仕事明けは久々に会う後輩と久里浜で待ち合わせた。
久里浜まで来たのは7年振り位、しかもその時は東京湾フェリーに乗るため通り過ぎただけなので、電車で久里浜に来たとか予備校時代に乗り過ごして気が付けば久里浜に居た時くらいしか思い浮かばない。
京急久里浜なんか初めて来たも同然である。
駅前にユニオンとかあるのに少々驚いたが、駅を一歩出ると京急沿線の街らしい感じがする。
スイカの残りが少なくなったのでチャージして振り返ると目の前を後輩が通ったので早速合流、話が早くて良い。

駅を出てマックの脇を真っ直ぐ、100メートルも行くとすぐ梅の湯がある。
この後輩とはあちこちで銭湯行ってるので、俺のフルコースに対応出来る数少ない貴重な呑み友である。

梅の湯は玄関が道に対して正面を向いておらず斜めになっている。
間口二間程のこぢんまりとした銭湯である。
入口の傘立てにノスタルジーを煽られ、早速中へ。
結構お客さん多いですな。

ロッカーがないので番台に財布と携帯を預け札をもらう。
脱衣籠は新湯、大黒湯以来かな。
後輩とくっちゃべりながら、身体を流し湯に浸かると、ここも結構熱い湯だ。
浴室内に装飾はほとんどなく、クリーム色の壁タイルに一部、緑のタイルと植物が飾りに入ってる感じ。
島カランもあり浴室内は然程広くないが、清掃も行き届いていて気持ちの良い風呂でした。
お客さんが多いので脱衣場で涼むのも程々にして早速飲みに行くことに。

梅の湯を出てそのまま東へ、最初の角を右に曲がればすぐに久里浜商店街のアーケードが始まる。
平行して走る国道134号を渡れば目の前にイオンがあるというのに、シャッターの閉まった店は少ないなと感じた。
さて、今回久里浜を選んだ理由は梅の湯よりもこの店の情報を得たからだと言えるのが小善酒店である。
名前でご推察出来る通り酒屋の角打ち。
ネットで得た情報では、かなり分かりにくい路地の奥と知っていたので注意してアーケードを進んだがそれでも一回目は通り過ぎた。
なんか第二常盤湯と云い、小善酒店と云い最近隠れ家系を攻めすぎなんじゃないか?
細い路地の先に四坪程の店、左手に一坪程の逆コの字カウンター。
入口脇には冷蔵ケース、そして小さなテーブルが2つほどの雑然とした空間がかえって落ち着くわー。

飲み物はホッピー等もあるようだが、このラベルを見てしまっては外せないのがサッポロラガー、通称赤星である。
後輩は残念ながら明日に健康診断を控えており、本日はコーラだそうだ。
ラガーとコーラ、そして唯一見つけた短冊にあった胡瓜糠漬けを頼み全部で600円と素晴らしいコスパ。
逆コの字は先客で埋まっていたので、レジ前のテーブルで乾杯して喉を潤す。
胡瓜は注文受けてから糠床から取りだし切ってくれる。
皿の端にちょん、と醤油を落とし楊枝で差して口に運ぶ。
いやあ、堪んねえなこれ。

雑談の内に後輩から、残念な話を聞く。
横須賀本町の大黒湯が廃業したそうだ。
どぶ板通りの一本裏にありビルタイプ銭湯の割にレトロな内装で、ヨーロッパの何処かの風景と思われるモザイクタイルは中々見事だった。
またこの後輩とも行った釧路の白山湯も廃業したらしいと言う話をし、昔を偲んだ。

さて小善酒店を暇して、次は何処にするか。
いつものパターンならもう一軒立飲みか、普通に居酒屋に落ち着く所だが、久里浜くんだりまで出張ってるんだ。
コンバット越前の台詞も口に出ようかってもんだ。
「折角だから俺(達)は、YRP野比まで飲みに行くぜ!」

京急久里浜から一駅、YRP野比の駅を降りて野比小学校の方に続く緩やかな坂を登ると梅澤燻製店が見えてくる。
横須賀周辺での立飲情報を収集している際に網にかかった一軒だ。

早速店内にGO!
店内イメージは普通にスタンディングバーだ。
まず飲み物を、俺はカールスバーグ、後輩はコーラで押す。
振り返り壁に貼られた品書きを後輩と眺めて一言「ヤバイ、全部旨そう」

取り敢えずは基本のポテトサラダ、鰆の燻製、角煮を注文する。
先ずポテトサラダが届く。
旨い、量も二人で食うのに十分あり、しかも250円とコスパも良い。
鰆の燻製は水分が程よく抜けて良い味だし、角煮も皿に残ったソースが惜しくなるほどである。
あっという間にカールスバーグは空になり二杯目は三岳を水割りにしてもらった。
いつもはロックな癖に水割りにしたのは、前回ちっと飲み過ぎて痛い目に遭ったからである。
燻製塩添えの空豆と鮪の燻製を更に追加、後輩のコーラも2杯目だ。
やっぱりこの季節は空豆だよな。
締める三杯目を悩み、結局アードベックをストレートで、チェイサーをクラブソーダにしてもらうという我が儘を云い、すっかり堪能しました。
いやいや安いわ旨いわでこんな店近くに在ったら絶対通ってしまうわ、いや違う、この店のために野比までくる価値があるわ。
後輩が酒飲んでないのも有るけど二人で四千円も行ってないだろ、これ。

さてさて後は軽く食って締めるとしますかね。
横須賀中央まで移動して、中央酒場を覗くとテーブルが空いていたので入店した。
カウンターを見ると別の後輩が一人で飲んでおり、早速合流。
後輩の頼んでいた谷中生姜を一本貰う。
瓶ビール、焼売、ポテチキャベツ、鮪鍋、コロッケと食い散らかし腹も一杯になった所で散会した。

いやはや短いなりに滅茶々々充実した関東進出でした。おかけで財布の中がかなりヤバイ事になりました。
小遣い日まで節制が大変そうだ。