岡山での仕事が立て込んでくると、土日も広島に帰らないことが多くなってくる。
そんなこんなで同僚と部屋で飲む機会が増えるのだがその話を書いておくことにしよう。
福島温泉に行った翌日朝、夜も明けきらない内から同僚と海岸に立つ。
こんなことをするのは大体釣り人が多いが今回は潮干狩りの真似事だ。
と言っても獲物は高ポイントの海胆である。
普通海胆漁と云えば船の上から箱眼鏡で海を覗いて網で掬うとか、海女の様に潜って採るかのどちらかのような気がするが、あっさりと採れるところもある。
瀬戸内海の干満は外海に比べ大きいのだが、特に大潮の日の干潮時には潮位がマイナスになることも珍しくない。
いつもなら完全に海の中なエリアまで長靴で入れてしまう。
そのエリアに散在する岩の周りや裏に海胆がへばりついてるのを先日発見し、今回の海胆漁の運びとなった。
まだ暗い内なのでLEDライト片手に岩の隙間から紫海胆をほじくりだし、ひっくり返せる石はひっくり返す。
小さな石の裏にはバフン海胆がくっついていたりするので、手当たり次第にひっくり返しては獲物をバケツに放り込む。
時には小さな鮑や栄螺等も見つかり、30分もするとバケツが一杯になったので引き上げることにした。
まあ海胆というのはそこから食える状態にするのが大変手間が掛かる訳で、バケツ一杯の海胆を割って掻き出して海水で洗ってと3時間程寒い思いをした後、夜まで一眠りと言うことで一旦散会。
俺は部屋に戻り最終的に海胆の掃除を一時間程して漸く海胆が雲丹と成ったところで適当に昼飯。
3時過ぎまでうだうだと過ごした後、部屋のみの準備に入る。
メインは雲丹で決まりだが他に、ベーコンとキャベツの鍋、牛の煮込み、あとはブリーとリンゴで十分だろう。
牛の煮込みは手抜きレシピである。
チェーン店の牛皿を汁だくで買ってきて白滝と豆腐を加えて煮るだけ。
これは昨日から煮てあるのを煮込んで味をしみ込ませれば良い。
ブリーチーズと林檎は切ってクラッカーに乗せるだけ、後でメープルシロップをかければ終わり。
意外と手間だったのがベーコンとキャベツの鍋。
ミュラーオオタニで買ったベーコンは脂が多いと言うことで安くしてくれたが、包丁で薄く切るには少々大変だった。
何せ寮にあるしょぼい包丁を素人の俺が研いだだけなので、スライサーの様に行く訳が無い。
小一時間ベーコンと格闘し、3ミリ程の厚さにスライスしキャベツと交互に小鍋に敷き詰め、生姜の細切りを散らし焦げ防止にコップ半分程水を入れて準備良し。
後は燗の準備をして同僚をまつ。
同僚が少し離れた寮から出たとメールがあった時点でベーコンの鍋を火に掛けて極弱火。
同僚が来た時点でスタートである。
先ずは来福を冷たいままで一杯。
紫雲丹とバフン雲丹は当然生で行く、
紫雲丹も十分に旨いのだが、こうして比べるとやはりバフン雲丹に軍配があがるなあ。
今回は紫雲丹が小さめの飯茶碗一杯程度、バフン雲丹がその半分程もあり、買ったら恐ろしい値段になるだろう。
早速来福に燗を付けるべく徳利に移し酒燗器に浸ける。
暖まるのを待つ間に鍋にいこうか。
ベーコン、キャベツ、千切り生姜のみで一切味もつけてない鍋が何でこんなに旨いのか。
ぬる燗に暖まった来福純米吟醸が堪らん。
牛煮込みの方は一日半煮込んだので、豆腐と白滝によく味が染みてますわ。
来福は徐々に温度を上げて試し、上燗位が一番バランスよく飲めるのを同僚と確認した所で空になり二本目の紀土に替える。
紀土も最初は冷たいまま、そこから燗を試し熱燗まで上げたあと少し冷めたところが一番旨いと感じた。
日本酒4合瓶2本が無くなった所で、ブリーと林檎のカナッペを出してメープルシロップをかける。
これに合う酒はというとブランデーである。
自分の金で酒を呑み始めたバブルの終わり頃に買った、フレンチブランデーのオールドボトルを処分がてら最近飲んでるのだが、今部屋にあるのはクルバジェのXO。
これがまた林檎のブリーに合うわー。
漫画ワカコ酒に載っていたレシピだがこれは真面目に旨いと思う。
少々食い物を用意し過ぎたのか、酒を飲み過ぎたのかは定かではないが雲丹が食いきれないという体たらく。
翌日、バフン雲丹の方は水分をしっかりと抜いた汐雲丹に、紫雲丹は塩を混ぜ瓶雲丹風に加工、今後のつまみになる模様。
この投稿をする時点で岡山での仕事は終わっているのだが、岡山での部屋のみはこの後、ぶりしゃぶ、おでん、湯豆腐と三回の小規模な宴会の板長を勤めることとなった。
ぶりしゃぶの時は鰤をしゃぶしゃぶ用に切るのに苦労した。
40センチ位ありそうな刺身用の冊が2000円で買えたので一人千円程のリーズナブルな宴会で済んだのだが、また部屋の包丁で皮を引き骨の残る部分を削いで6ミリ程の薄さに引くだけで1時間以上掛かりました。
当然、魚痛めたくないから暖房無しの部屋でやりましたよ。
おでんの時は、倉敷市玉島のおでんにはカステラが入っているというローカルな話題から、「よっしゃ、暇だしちょっといってみるか」と日曜日の朝からバイクで玉島の練り物屋まで行って来た。
カステラというのははんぺんのような練り物だが、卵黄が混ざっていて色が黄色い上に両面に焼き色が着けてあり見た目たしかにカステラである。
寒いので道すがらのスーパーで休憩を入れがてら、おでんの具材を物色。
結局、買い物半日、調理半日のおでんに明け暮れた一日となった。
その具材を列挙すると、肉系は牛筋肉、牛アキレス串、 広島でいう牛筋串は岡山ではメンブレンというらしいその串、ハーブ入りのウィンナーソーセージ。
野菜の類いは王道の大根、銀杏、岡山ではあちこちのスーパーで打っている巨大なブラウンマッシュルーム。
練り物等は平天、牛蒡天、餅入り天、鰯つみれ、カステラ、関東人として外してはいけないちくわぶ、厚揚げ、がんもどき、結び白滝、蒟蒻。
あとは蛸と卵と締めにあぶそば。
油揚げの中に蕎麦を詰めたものだが、これを作る為だけにかんぴょう買わなければいけないし、出汁は別に作って置かなければいけないしとかなり面倒。
それでもやりましたよ。
オリジナリティ出すために山菜水煮まで買いに行ってな。
まあ非常に好評だったから良いけど。
湯豆腐は前にも書いたので詳細は書かないけど、年明けで最初の宴会だったので混ぜ薬味に更に一品芹を追加した。
いつもなら六種類だがそこはほら、七草と言うことで。
最後の雪消飯まで非常に好評でございました。
いやはや岡山ではよく呑みました。
外で飲むよりは安くついてるのだが、かなり体重が増えたような気がする。
いや気のせいではないな。
次の健康診断までには何とかしないと絶対にまずい。
そんなこんなで同僚と部屋で飲む機会が増えるのだがその話を書いておくことにしよう。
福島温泉に行った翌日朝、夜も明けきらない内から同僚と海岸に立つ。
こんなことをするのは大体釣り人が多いが今回は潮干狩りの真似事だ。
と言っても獲物は高ポイントの海胆である。
普通海胆漁と云えば船の上から箱眼鏡で海を覗いて網で掬うとか、海女の様に潜って採るかのどちらかのような気がするが、あっさりと採れるところもある。
瀬戸内海の干満は外海に比べ大きいのだが、特に大潮の日の干潮時には潮位がマイナスになることも珍しくない。
いつもなら完全に海の中なエリアまで長靴で入れてしまう。
そのエリアに散在する岩の周りや裏に海胆がへばりついてるのを先日発見し、今回の海胆漁の運びとなった。
まだ暗い内なのでLEDライト片手に岩の隙間から紫海胆をほじくりだし、ひっくり返せる石はひっくり返す。
小さな石の裏にはバフン海胆がくっついていたりするので、手当たり次第にひっくり返しては獲物をバケツに放り込む。
時には小さな鮑や栄螺等も見つかり、30分もするとバケツが一杯になったので引き上げることにした。
まあ海胆というのはそこから食える状態にするのが大変手間が掛かる訳で、バケツ一杯の海胆を割って掻き出して海水で洗ってと3時間程寒い思いをした後、夜まで一眠りと言うことで一旦散会。
俺は部屋に戻り最終的に海胆の掃除を一時間程して漸く海胆が雲丹と成ったところで適当に昼飯。
3時過ぎまでうだうだと過ごした後、部屋のみの準備に入る。
メインは雲丹で決まりだが他に、ベーコンとキャベツの鍋、牛の煮込み、あとはブリーとリンゴで十分だろう。
牛の煮込みは手抜きレシピである。
チェーン店の牛皿を汁だくで買ってきて白滝と豆腐を加えて煮るだけ。
これは昨日から煮てあるのを煮込んで味をしみ込ませれば良い。
ブリーチーズと林檎は切ってクラッカーに乗せるだけ、後でメープルシロップをかければ終わり。
意外と手間だったのがベーコンとキャベツの鍋。
ミュラーオオタニで買ったベーコンは脂が多いと言うことで安くしてくれたが、包丁で薄く切るには少々大変だった。
何せ寮にあるしょぼい包丁を素人の俺が研いだだけなので、スライサーの様に行く訳が無い。
小一時間ベーコンと格闘し、3ミリ程の厚さにスライスしキャベツと交互に小鍋に敷き詰め、生姜の細切りを散らし焦げ防止にコップ半分程水を入れて準備良し。
後は燗の準備をして同僚をまつ。
同僚が少し離れた寮から出たとメールがあった時点でベーコンの鍋を火に掛けて極弱火。
同僚が来た時点でスタートである。
先ずは来福を冷たいままで一杯。
紫雲丹とバフン雲丹は当然生で行く、
紫雲丹も十分に旨いのだが、こうして比べるとやはりバフン雲丹に軍配があがるなあ。
今回は紫雲丹が小さめの飯茶碗一杯程度、バフン雲丹がその半分程もあり、買ったら恐ろしい値段になるだろう。
早速来福に燗を付けるべく徳利に移し酒燗器に浸ける。
暖まるのを待つ間に鍋にいこうか。
ベーコン、キャベツ、千切り生姜のみで一切味もつけてない鍋が何でこんなに旨いのか。
ぬる燗に暖まった来福純米吟醸が堪らん。
牛煮込みの方は一日半煮込んだので、豆腐と白滝によく味が染みてますわ。
来福は徐々に温度を上げて試し、上燗位が一番バランスよく飲めるのを同僚と確認した所で空になり二本目の紀土に替える。
紀土も最初は冷たいまま、そこから燗を試し熱燗まで上げたあと少し冷めたところが一番旨いと感じた。
日本酒4合瓶2本が無くなった所で、ブリーと林檎のカナッペを出してメープルシロップをかける。
これに合う酒はというとブランデーである。
自分の金で酒を呑み始めたバブルの終わり頃に買った、フレンチブランデーのオールドボトルを処分がてら最近飲んでるのだが、今部屋にあるのはクルバジェのXO。
これがまた林檎のブリーに合うわー。
漫画ワカコ酒に載っていたレシピだがこれは真面目に旨いと思う。
少々食い物を用意し過ぎたのか、酒を飲み過ぎたのかは定かではないが雲丹が食いきれないという体たらく。
翌日、バフン雲丹の方は水分をしっかりと抜いた汐雲丹に、紫雲丹は塩を混ぜ瓶雲丹風に加工、今後のつまみになる模様。
この投稿をする時点で岡山での仕事は終わっているのだが、岡山での部屋のみはこの後、ぶりしゃぶ、おでん、湯豆腐と三回の小規模な宴会の板長を勤めることとなった。
ぶりしゃぶの時は鰤をしゃぶしゃぶ用に切るのに苦労した。
40センチ位ありそうな刺身用の冊が2000円で買えたので一人千円程のリーズナブルな宴会で済んだのだが、また部屋の包丁で皮を引き骨の残る部分を削いで6ミリ程の薄さに引くだけで1時間以上掛かりました。
当然、魚痛めたくないから暖房無しの部屋でやりましたよ。
おでんの時は、倉敷市玉島のおでんにはカステラが入っているというローカルな話題から、「よっしゃ、暇だしちょっといってみるか」と日曜日の朝からバイクで玉島の練り物屋まで行って来た。
カステラというのははんぺんのような練り物だが、卵黄が混ざっていて色が黄色い上に両面に焼き色が着けてあり見た目たしかにカステラである。
寒いので道すがらのスーパーで休憩を入れがてら、おでんの具材を物色。
結局、買い物半日、調理半日のおでんに明け暮れた一日となった。
その具材を列挙すると、肉系は牛筋肉、牛アキレス串、 広島でいう牛筋串は岡山ではメンブレンというらしいその串、ハーブ入りのウィンナーソーセージ。
野菜の類いは王道の大根、銀杏、岡山ではあちこちのスーパーで打っている巨大なブラウンマッシュルーム。
練り物等は平天、牛蒡天、餅入り天、鰯つみれ、カステラ、関東人として外してはいけないちくわぶ、厚揚げ、がんもどき、結び白滝、蒟蒻。
あとは蛸と卵と締めにあぶそば。
油揚げの中に蕎麦を詰めたものだが、これを作る為だけにかんぴょう買わなければいけないし、出汁は別に作って置かなければいけないしとかなり面倒。
それでもやりましたよ。
オリジナリティ出すために山菜水煮まで買いに行ってな。
まあ非常に好評だったから良いけど。
湯豆腐は前にも書いたので詳細は書かないけど、年明けで最初の宴会だったので混ぜ薬味に更に一品芹を追加した。
いつもなら六種類だがそこはほら、七草と言うことで。
最後の雪消飯まで非常に好評でございました。
いやはや岡山ではよく呑みました。
外で飲むよりは安くついてるのだが、かなり体重が増えたような気がする。
いや気のせいではないな。
次の健康診断までには何とかしないと絶対にまずい。