釣るまでネバーギブアップ

チームリヴァーレの栗坊プロデュース、メンバー投稿参加型ブログ!

晴気にて晴天なり

2007年11月27日 21時20分33秒 | Weblog
日時:2007/11/25(日) 7:00 ~ 14:00 、大潮 快晴
投稿者:クラリス
釣り場:晴気・貝瀬灯台



それはマジで思いつきだった。

23日の夜、久しぶりに福岡市内の福重にある銭湯に行こうとしたら、なんとその店が無惨にも潰れていた。
「なんてこったい!思い出深い場所とは時とともに移ろいゆくものなのかよ・・」
とかなんとか言ったかどうかはさておき、『銭湯』といえば我々にとって『釣り』なのである。釣りの帰りに必ず立ち寄っていた場所がその福重の銭湯だったのだ。

思い出話をレンジとしながら釣りへのモチベーションが急上昇していった。今年は1月に米水津に行って、2月にWFGの福岡地区決定戦に参戦して以来釣りに行っていない。なんと約10ヶ月ぶりの釣りということになる。磯釣りが10ヶ月ぶりでは無く、釣りそのものが10ヶ月ぶりなのだ。その間、丘釣りで大物を仕留めたのか俺が仕留められたのかという話はおいといて・・、年間釣行回数が100~150平均だったこの俺が今年はまだ2回なのだ。



前日、レンタル倉庫に無造作に保管された釣り具一式をバタバタと運び込みレンジがメンテナンスしていく。俺のタックル系は比較的劣化が少なく殆どそのままでも使えることがわかりホッとする。他の連中のタックルは凄まじい塩の固着とさび付き、そしてロッドの殆どが折れていて使い物にならない状態でレンジが一人で叫びくるっていた。

当初は、深江か福江港の波戸で竿だしするつもりだったが段々と欲が出て磯に行くことになった。ウルトラ久しぶりに『フィッシングK』でコマセを購入、晴気だったらチヌだろうということで全員重めのコマセを作ってもらう。出来れば呼子方面『加唐・松島』を目指したかったが昼の1時納竿目途だったので無難な選択にした。店を出発したのが朝の5時だったので加唐島の線は到底無理な話だった。



晴気港に到着して荷物を下ろしていると船長がやってきて、
「筏は奥の船よ」
「いや~、僕らは磯ですよ」
「磯!?あんたら、そんなら急がんね!時間がなかバイ!!」
「エエエ~~~!!!」
2便目で行くつもりで呑気に構えていたら突然、全力で準備させられる。

バタバタとタックルを渡船に積み込む。
「なんかさあ、絶対忘れものしてる気がするけどなあ」
「大丈夫っす、ちゃんとチェックしましたあ!!」
タシケン2世の呼び声が高い我が社のシスーハくんがハイボルテージで叫ぶ。我々が船に乗るや否や「世宝丸」が凄まじい勢いで出発、他の渡船を圧倒していく。俺が釣りをはじめた頃はこの晴気によく通ったが、こんなに飛ばしまくる「世宝丸」を見るのは初めてかもしれない。

床波(とこなみ)の波戸あたりでノンビリとチヌのご機嫌でも伺おうという腹づもりだったのに、風が無いお陰か猛スピードで外海に向かっていく。『赤瀬』か『向島』あたりかな?とか思っていると鷹島沿いに左に切れ込んで行った。船長に聞かなかったが、地図で見る限り『貝瀬の灯台』にあたる場所に我々4人は揚げられた。モンゴル村が正面に見えているので間違いないだろう。



「レンジ、な~~んか、イイ感じやない?」
「イイっすねえ~~~~」
「ギャ~!スゲエっすスゲエっすスゲエっす!!」

磯デビューの若人社員KTクンとシスーハくんの2名はチョ~興奮状態だ。早速準備にとりかかるとレンジが怒りの罵声を若人に浴びせている。

"Heeeeey!! what the hell U doing !?"
"What's up renji?"
"Two fucking kids seem to have forgotten a tackle case in a ship"
"What?...Damn it!!"
"It's a blue colour case..."
"Forget it to the case a car,don't U??"
"...Fuck!!!"

何故か英語でお届けしたが、タシケン2世の呼び声が高いシスーハくんがロウボルテージで岩陰に潜んでいた・・。





実釣開始、足元のコマセにはアブッテとコッパくんたちが群がっている。どうやらアジゴの群れも元気な様子だ。チヌくんの様子はどうだろう?気配すらない・・・。さっきのドジっぷりをすっかり忘れて典型的O型コンビの2人はハシャギまわって釣っている。この2人のインストラクター担当のレンジがブツブツ言いながら教えている様子。時折、コッパグレを釣って喚きまくる様は自分の釣りの原点を垣間見ているようでもあり複雑な心境だ。しつこくチヌを狙っていると、向こうでレンジが30クラスを釣って驚喜している。朝から2時間ばっかり駆け上がりの底を探ってみたがまるっきり反応が無いためコッパくんと戯れることにした。



時間がたつにつれて魚の活性が落ちてきた。フグに針をかっさらわれて若人2人は針結びに四苦八苦している。大体、「前置きが長い釣行記なんて決まって釣果に乏しいに決まっている」。というのはFMA(福岡メディアアングラーズ)時代からのお約束だが、今回も期待を裏切らない結果となった。『晴気』で40オーバーのグレを釣りまくるなんて夢の中でも難しい。某氏の情報ではそういう特殊なポイントがあるらしいが俺は知らないから釣れるワケないし。



とは言うものの、そこそこの型くらい釣りたいもんだから結構マジで釣り続けた。足元のエサ取りがあまり沖に出て行かないので活性は低い様子。コッパくんが居食いしているくらいだからコマセの撒きワケをやめて、ひたすら遠投してコマセを被せ倒す事にする!潮も大潮らしく殆ど動かないし、完全フカセだと仕掛けが馴染む前にアジゴが邪魔にしにやってくる。そこで00号にハリス2ヒロ半でジンタンの7号を2コ打ってシモリ気味のセッティングで粘る(っていうか、ここで初めて専門的な言葉登場!!)。すると、ようやくグレらしい引きがやってきた。
「な~んかキタよ~~!これはちっとはマシじゃない!?」
「ウワ~~、スゲ~~~~!!!」
「ブリあげれるけど折角だからタモ使おっと」
粘りに粘って、35cmの口太くんとご対面出来たわけだ!
「な~んかスッゲ~嬉しいんだけど」



約10ヶ月ぶりの釣り、もはや本人も忘れかけていた海の感触、ロッドのしなり、あの独特の筋肉痛、そして磯の香りを肌で感じることが出来た。

なんか楽しかったなあ・・。


最新の画像もっと見る