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きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

お楽しみは先に延ばして倍増させます

2021年08月17日 | CORONA
昨年からの新型コロナウィルスによるパンデミック以降、「集って楽しむ」ということをまったくしていません。


この夏、プロのピアニストに伴奏していただき、音楽ホールのステージの上でチェロを弾くという機会をいただきました。

声楽愛好者が集う演奏会でしたので、オペラのなかで使われている有名なアリアから、とても素敵な曲を選び、時間をみつけては練習に励んでいました。


ところが、この感染状況です。

緊急事態宣言下でも、コンサート自体は中止とはならず、予定通り行われるようでしたが、私は出演するのをやめました。

残念な気持ちがないわけではありませんが、何をどう考えてもネガティブ因子しかなく、「今回はやめる」と判断しました。


演奏会の主催者である友人には、「出演キャンセルは医療者の立場上しかたない、理解する」といった意味合いのことを言われました。


現況に対する受け止め方は人それぞれです。
どう行動するかについても、特に日本においては、「自粛せよ」という言葉だけで、最終的には自主判断にまかせられてきました。
それがいいのか悪いのか、今もってその政策は変わっていません。

けれども、コロナは感染症という病気ですので、自分で決めたことには自分で責任を負ってねと、「自己責任」で片付けてしまうわけにはいきません。
ですから、医療に多大な負担がかかるのです。
そして今は、その医療さえ、十分に提供できないような事態に陥ってしまっています。


本当に理解してもらいたいと思うことは、そういうことです。


たしかに、医療現場に関わっている人とそうでない人とでは、意識と行動に大きな差があります。
意識の変化には、ある程度の知識が必要です。
意識が変わらないと行動も変えにくいのも確かです。

でも、求められている行動自体は、プロフェッショナルな人でないとできないようなウルトラ難度なことではありません。


飲食の前後、トイレ使用後、泡立てた石鹸で手をきれいに洗う。

スーパーやデパートに入店するときは、アルコール消毒をスルーしない。

人としゃべるときは(家族同士であっても)、距離を保って、マスクをつける。


難しいことを考える必要はありません。
とにかく習慣にしましょう。

めんどうくさい?

いえいえ、命と引き換えにするほどのことじゃあ、ありません。

ワクチンの副反応を怖がるくらいなら、感染した場合のつらい日々のことを想像し、怖がったほうがいいです。


国の政策にはモヤモヤやイライラを感じたりしますが、石鹸もアルコールも綺麗な水も、ちゃんと手に入る社会であることには感謝しています。













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