きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

自転車をこぐ人

2024年08月24日 | その他
毎朝、出勤途中ですれ違うおばあさんがいます。

こちらは車、あちらは自転車なので、すれ違う時間は一瞬。

ですが、シワが深く刻まれ、日に焼けて真っ黒なお顔がとても印象的な方なのです。

自転車の荷台には何を入れて運んでいるのか、大きなボックスが取りつけられており、おばあさんの痩せた小さなからだがよけいに強調されて見えます。

雨の日も風の日も、果敢に自転車をこいでいる様子から、彼女にとって「出勤」であることは間違いありません。

「あ、あのおばあちゃんだ。今日も元気だな」

「いったいどんな仕事をしているのだろう?」

すれ違うたびに、私は心の中でつぶやいています。

しっかりと前を見据えている目からはとても強い光が赤いビームとなって放たれており(そういう風に見える)、情熱を持って仕事をしている方なのだろうと勝手に想像しています。

あの年齢で、毎日自転車をこいで通っている彼女の職場は、いったいどんなところなのか、車をUターンさせて彼女の後をついていって、のぞいてみたい気がします。

すれ違うときはいつも同じ表情をしているので、もしも話しかけたら、どんな風にその表情が変化するのか、とても興味があります。

ひとり暮らしなんでしょうか?

家では犬か猫が留守番をしているのでしょうか?

一見とても健康そうですが、持病があったりするんでしょうか?

色々と興味はつきません。


そしてある朝、彼女とすれ違いながら、ふと思ったのです。

人生というのは、こんなふうに同じような毎日の繰り返しで、それが積み重ねられて形成されているものなのだなと。
当たり前のような、当たり前ではないような····







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送り火

2024年08月18日 | その他
夕立が去ったあと、近所で花火が上がりました。

遠くの空では、まだ時々稲光がし、思いがけず、花火と稲光との共演を楽しみました。

お盆の花火は、亡くなった方々が無事帰るためのお送り火にもなるのですよね。


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踊ってきました

2024年08月14日 | その他
昨夜行われた盆踊り。
なんと生演奏でした!

戦争で亡くなった方々の供養も行われました。     




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盆踊り

2024年08月13日 | その他
昨年は、台風が接近していて中止になってしまった盆踊り大会。

今年は開催されるようなので、仕事を終えたら浴衣に着かえて、同僚たちと会場となっている護国神社へ行く予定です。

お盆期間中も病院は休みではありませんが、来院する患者さんの数はいつもよりも少ないので、出勤していても、病院全体になんとなく休暇の雰囲気が漂っています。

研修医だった頃、お盆期間中は暇な時間をみつけて、書かずにため込んでしまっていた退院サマリーを書いていました。

退院サマリーとは、患者さんが入院するに至った経緯や、入院中の治療経過、病状についての考察、退院後の治療方針などを記録したものです。
サマリーは退院後も外来通院が必要だったり、紹介元の医療機関に戻ったりする場合に、患者さんに関わっている他の医療者と情報共有するために役立てられます。

昔は今のようにカルテが電子化されていなかったので、複写製の用紙に手書きし、最終的に指導医にチェックしてもらわなければなりませんでした。

今ではパソコンでコピー&ペーストができますし、だいぶ楽になりましたし、もちろん、退院と同時にサマリーを作成する習慣もつきました。
けれども、若くて未熟者だった頃は、死亡退院された患者さんサマリーはついつい書くのが後回しになってしまっていました。

ですからお盆は、「亡くなった方が安心して成仏できるように・・・という思いで、溜め込んだサマリーをゼロにするための期間」でもありました。

8月13日は2年前に亡くなった幼なじみのMちゃんの誕生日でもあります。
今夜は心穏やかに、けれども楽しく、盆踊りに参加したいなと思っています。



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連休後半

2024年05月02日 | その他
ゴールデンウィークも明日から後半。

今年は平日3日間をはさんで、真っ二つに分かれてしまった感じですね。
今週末は夏日になるようですので、水分補給を心がけましょう。

先日、近くの公園を散歩しました。
ちょうど藤の花が満開でした。





それから、ハンカチノキ。


風に吹かれた花が、木に結ばれた白いハンカチのように見えました。



平和できれいな夕暮れでした。


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Today’s Good Job

2024年04月10日 | その他
朝、出勤すると、ちょうどお掃除係の方々が、ゴミ集めや床掃除をしてくださっています。

ゴミ集め係のおじさんが、大きなため息をついていたので、どうしたのかと思いましたら、部屋に設置したリサイクル用の紙専用のゴミ箱に、コーヒーを飲んだあとの紙コップがいくつも捨てられていたのでした。

実は数日前、私もそのゴミ箱の中に紙コップが捨てられていたのを見つけ、拾い上げて、適切なゴミ箱へ移したことがありました。

この部屋の使用者は医師6名(女性3名、男性3名)。

ひとりひとり聞いて回らなくても、誰の仕業なのかは、だいたい想像がつきます。
日常の生活動作を見ていれば、明らかです。

こういう人と一緒に暮らしていると、さぞやストレスがたまるでしょうねえ・・・

現場を押さえて、注意・指導するのが一番効果的ですが、うるさいおばさんと思われるのも嫌なので、新たに貼り紙を作って掲示しました。
おじさんの気持ちを反映させました。

Good Job!!









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出ている杭を打ちのめす社会

2024年02月21日 | その他
小澤征爾氏の訃報を受けて、様々な人がメッセージを発信しています。
追悼文の多さは、その方の功績の大きさを反映するのかもしれません。

アメリカ・ボストン時代のドキュメンタリー番組を動画サイトで見ました。
毎年音楽祭を開いていたタングルウッドで、若き日のヨーヨーマたちと気さくに食事をしながら、いろいろと語りあっている場面がありました。

O「君は上手に英語を話すね!」

Y「アメリカ生活が長いですから(笑)」

O「僕たちのようなアジア人には西洋音楽は理解できないと言う人もいるけど、君はどう思う?」

Y「そんなことないですよね。僕の両親は典型的な中国人ですよ!」
 「でも、アジアと欧米では、立ちまわり方を変えないといけないので苦労します。アジアでは自由に意見を言えない空気があります。」

撮影スタッフ「出る杭は打たれるという諺が日本にはあります」

O「ああ、ほんとに嫌な言葉だ!だいきらいだね。そのことに関しては、僕はほんとうに・・・いろいろと考えるところがあってね・・・悪いけど、ちょっとカメラ止めてくれる?」

その後、「あそこでカメラを止めるべきではなかったね。ごめんね。ほんとにごめんね」と小澤氏がスタッフに誤っている場面に切り替わりました。


N響ボイコット事件を発端とする日本社会の拒絶が、彼の深い心の傷となり、名実ともに世界の小澤と言われるようになってからも、彼を痛め続けていたのだということを知り、正直驚きました。

と同時に、あの小澤さんが自分と同じように「いやなことばだ」とあの諺に嫌悪感を持っていることに、少しほっとしました。

価値のない杭は打たれない。
出ていない杭は、相手にされずに無視されるだけ。
打たれれば打たれるほど、存在価値があがる。

そんなふうに考えて、自信を持つべきだと改めて思いました。

出ている杭を邪魔者扱いして、力任せに打ちのめそうとするような社会(会社・コミュニティ・人物etc.)は、いずれ衰退していくと思います。





















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カラス除け

2023年12月20日 | その他
車の調子が悪いので、バス通勤しています。

今日は、乗り継ぎ時間がだいぶあったので、歩いてみました。

歩くと、車に乗っていると見えなかったものが見えて、楽しいです。

クリスマスデコレーションをした出窓の家があったり、山茶花の生け垣がきれいだったり。

ゴミステーションにはサンタがいました。
カラス除け

黄色い網は、カラスがゴミを散らかしづらくさせる効果があります。
見ていると、網をつまんだりはしているのですが、めくりあげることができないようです。


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ハートの形

2023年12月01日 | その他
先日出かけた際に、偶然近くでクラフトマーケットが開かれていたので、ぶらぶら見て歩きました。
クリスマス関係の小物を売っているお店が多く、クリスマスマーケットの雰囲気があって楽しかったです。

なかでも興味を引いたのが、お菓子のアクセサリー屋さん。
そこで見つけたパイ菓子のブローチ。
あまりにも本物そっくりで感動しました。
ハート型も気に入って、ひとつ買いました。

源氏パイという商品名で馴染みのあるお菓子ですね。

ハート型ではありませんが、同じようなお菓子にうなぎパイがあります。
調べてみたら、どちらも浜松市のお菓子メーカーでした。

うなぎパイは夜のお菓子と書いてあるので、子供の頃はどうしてなのかなあと不思議に思っていました。
メーカーのサイト内のうなぎパイの誕生秘話を読んでみると、その理由がわかります。

このパイ菓子は海外発祥。

フランスでは、手のひらという意味の「パルミエpalmier」とか、「クールドフランスCœur de France (フランスのハート)」という名前がついています。

ドイツでは、「Schweineohr」と言って、ブタの耳という意味だそうです(笑)

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本日の作品

2023年11月27日 | その他
寒さで身体がこわばっていて、ストレッチをしたら歩きたくなったので、病院内を少し速足で歩いてみました。

少し体が温まったかな。

女性専門外来近くに、オムツ変え台付きの女性用トイレがあります。
中がどんな設えなのか見たことがなかったので、入ってみたところ、ドアの鍵が壊れていて、中から閉められません。
これでは患者さんが困ってしまうと思い、すぐに担当者に電話。

「〇〇にある女性用トイレのカギが壊れているのよ。私ここで待ってるから、見に来てくださる?」

「わかりました!〇〇ですね。すぐ行きます!」

財務課のAさんが快く返事をして、すぐに来てくれました。
頼りになります。

「先生、ちょっとよろしいですか?私がやってみます。」

Aさんがトイレの中に入ってドアを閉めると、ガチャン!
ちゃんと閉まりました。

「あらあ?!どうして??さっき私がやったら閉まらなかったんだけど~。ほらね!」

私がやってみせると、やはり鍵が閉まりません。
錆びているのかしらん?と不思議に思っていると、Aさんが遠慮がちに「先生、上じゃなくて、下です」と、閉めて見せてくれました。

そうでなくても忙しいのに、息を切らせて駆けつけてきてくださったAさんに平謝りの私。

でも、私が間違えるくらいなんだから、他にも間違える人がきっといるはず・・・

というわけで、さっそく貼り紙を作ってトイレのドアに貼りました!


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