きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

幼児体験

2022年08月26日 | CORONA
子供の頃、蟯虫(ぎょうちゅう)検査というのがありました。

丸い印が書かれた青いセロファンシールを、お尻の穴にギューッと押し付け、寄生虫を検出するというスクリーニング検査が、学校の健診に組まれていたのです。

自分でできるようになるまでは、母にやってもらっていたのですが、母の「ギューッ」がとても痛くて、すごく嫌でした。


今日は、職場に併設された保育園の子供たちのPCR検査をしなければなりませんでした。

病院玄関前のロータリーに、お母さんたちが運転する車に載せられた子供が次々と到着。
チャイルドシートに座らされた子供に、ドライブスルー方式で検査をします。

嫌がる子供をじょうずに押さえつけながら、大人用のスワブ(綿棒)を子供の小さくて狭い鼻腔に入れるのは、かなりの技術が必要です。

泣いてしまう子も多く、危うく指を噛まれそうになったり、手がヨダレにまみれるなど、大人相手に検査するよりも、こちら側の汚染リスクも非常に高いです。

もちろん、N95マスク、フェイスシールド、ガウン、二重手袋のPPE(個人用防護具)姿で臨みますが、どんなに笑顔で優しい声をかけてあげても、かえって恐怖感を与えているのだろうなあと思うと、切ないです(笑)

そう考えれば、蟯虫検査なんて、「屁のかっぱ」だったなあ、今は未就学児にとっても受難な時代なのだなあと思った1日でした。




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