ハッ・・・・! ここは・・・刈る者の間、次元の狭間の小さな世界。そうか、メフィストに殺されたという事か・・。だが、あの刈る者の指輪がメフィストの用意した小道具であるとしたらなぜ?
刈る者に質問をぶつける。なるほど、この世界へ来るのは別にメフィストの支配の及ぶところではないらしい・・。だが、今までのように現世に戻る事は出来ない。なぜなら・・・この「刈る者」はメフィストに「真の名」を知られてしまい、その命令に逆らうことが出来ないから・・・。全ての存在には「絶対的な支配」を可能とする真の名前があり(もちろん俺にもある)、通常、それは本人であっても知ることは出来ないのだが、メフィストは何らかの方法で刈る者の真の名を知り、支配下に置いているという。刈る者は死者を地獄へと送り込み、決して現世へと戻さないように命令を受けているのだ。
だが、この刈る者の本心はメフィストの支配を嫌っているようだ。どちらかと言うと心情的には俺に味方してくれている。そこで命令に反しない範囲での協力としてヒントをくれている。どこかの世界でどうにかして刈る者の真の名前を探し出し、自分に命令をして欲しいというのだ・・。
なるほど分かった! 必ず戻ってくるぞ!
ここは地獄、「コキュートス」・・・落とされた魂たちがメフィストの魔力の源とされるために消費されてゆく、まさしく地獄だ
消える寸前の魂たちから情報を集める・・・かつてこの地獄には他の魂を先導してメフィストに反抗しようとした気高い女性の魂がいたという・・。今では行方知れずだがその魂に出会うことが出来たらあるいは・・・
このコキュートスの強制労働施設を執り仕切る「グルール」。彼はメフィストとも顔なじみであり、地獄の事情に詳しい。彼は施設内でのトラブルにいらついていた。解決すれば力になってくれるかも知れない。
ふうむ・・・不調な削岩機はインプが巻き込まれているのが原因だった。なんとかはずしてやりたかったが、このインプが自分ではずそうという努力をしやがらねー。ちょっと試しにそのままスイッチを入れてみたら・・・
「ガガガガガッガッガガガっ!」
あ・・・ちょっと真っ赤でお肉が混じった氷が出てきたけど、無事に削岩機が動き出したので、これでよし! でも、ちょっと性格が悪くなってしまった(アライメントが・・っ)
グルールはようやく話を聞いてくれるようになった。まあ、結局メフィストは地獄の第9層の支配だけでは飽き足らず、その上層も含めて地上全土を支配する野望を持ち、その方法を見つけ出して出て行ったという。そう、ヴァルシャレスの虜になったことでさえ、最初から計画の内だったのだ。さすがはデビル・・・ずる賢いもんだ。グルールから地獄の武具を買い入れておさらば。
俺の巻き添えで地獄に呼ばれてしまったナシーラとディーキン。だが、ナシーラは俺と苦難の旅が出来るのは逆に喜びであるという・・・っ・・・愛いヤツ・・・
謎の「眠る男」を御神体としてあの世で宗教を起こす謎の女、センセイ・グラバナ・・・言ってる事は一見正しいように思えるが・・?
途中、雪道を歩いていると・・オヤッ?・・なんかにつまづいたぞ? なんだろうこの水晶は・・? ああっ! これは・・・水晶には地上の様子が映し出されていた、目に映ったのは地底世界に解き放たれた魔神メフィストフェレスが死体と化したモンスターを蘇らせつつドロウの軍勢を殲滅しつつある様子だった! なんてこった・・
かつてこのコキュートスでメフィストに叛旗を翻した勇猛な女性の魂・・その魂はメフィストに打ち負かされて氷の洞窟で失意に沈んでいるという・・。その女性の魂を解放するのがとりあえずの目的なのだが、彼女が飼っていたという奇妙なペット・・このペットが彼女の心を開くための手段を知っているという・・・ただ、このペット、人の言葉が話せない。う~ん、何をして欲しいのだ?
氷の街の各所に立っている数本の柱・・この柱はそれぞれ独自の「テーマ」を持っているのだが、その一本に彼女の名前を刻むことで魂を解放することが出来るのであった。ペットは口から光線を吐いて、魂の名前を刻み込みはじめた・・・
その魂の名は・・・
・・・
・・・
アリベス! まさか・・・いや、そうだったのか! 自分自身の存在を憎んでいる彼女の魂は目覚めることを拒む。だが! そうはイカン! 力ずくでも起きてもらう、そして魂を本当に浄化するためにもメフィストと戦うんだ!
俺に打ち倒された事により、目覚めたアリベス。思わず 「ヌオォ!」 とばかりに気合のポーズ
続く・・