カウンセリング「エデン」のふんわりエッセイ

心理カウンセラーの目で世の中を鋭くとらえながら、ものごとの真実を探ります。

学級崩壊は決して教師だけの責任ではない

2015年09月30日 | 教育

 学級崩壊について考えました。

 例えば、『ある生徒とそりが合わない。指導がやりにくいと感じるようになる。そのうちに、生徒の心が離れて、今度は反発するようになる。それに対して、教師が真っ向から向かっていった場合、生徒はその不満を親や周りの友達にぶつけるようになる。そのうちに、周りがそれに同調し始める。そして、教師の指示が全く通らない状態になる。』これは、大変にやりにくいですよね。そのうちに、学校に行くことがつらくなり、子供の前に立てない状態になったりもします。教師仲間で、通勤途中の車中で踏切を渡ろうとすると心臓がバクバクし始めたという人もいました。

 
 私の経験をお話ししますね。私も2度ほどありました。初めは、20歳代に小学校高学年を受け持った時です。高き理想に燃え、クラスとして上を目指す、ちょっと子供に強く求めすぎなところがありました。年度の後半、クラスの3分の1ほどが白けたような状態になり、指導が行き届かなくなったことを感じました。保護者の反発も肌で感じました。今にして思えば、誰かに相談ができればよかったと思うのですが、当時はどの先生方も忙しく、またお互いにライバル意識のようなものがあって、心をうまく開くことができませんでした。
 もう一つは、30歳代に持ったクラスの中に明らかな問題傾向のある児童がいた時です。授業中に離席する。テストは、やりたくないといって引きちぎる。友達に手を出してけんかになって暴れて、しまいには物を壊す。いさめると教師に向かって、タックルしてくる。問題は、その生徒に手を焼いている間にほかの生徒の心が次第に離れていってしまったこと。次第に子供の心が離れていくのを感じました。この時にも、もっと相談できる人がいればよかったのですが、この時には学年内の先生方と方針の違いからうまくやって行けず、孤立していたのです。あとは、終わりが来るのを待つだけという苦しい状態が長く続きました。
 今にして思えば、よく乗り越えられたものだなと思います。私の指導に至らなさはあったものの、決して私だけの問題でないことも読み取れるのではないでしょうか。
 こういう状態の時には、まずは教師本人の心のリハビリが必要な時です。まずは自分をさらけ出す勇気をもって、気のおける人にじっくり話を聞いてもらいましょう。きっと、現在の自分の心が見えてくるものです。


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