たろすけ大分・雑感日記

いつ起きるのがわからないのが大災害。
できる限りの備えをして減災に努めたいと思っています・・。

緊急地震速報報道にマスコミの怠慢を思う

2008年05月12日 | マスコミ関連
8日午前1時45分ごろ、関東地方を中心に地震が起きたとき、たろすけは
PCの端っこに表示していたテレビで緊急地震速報をナマで経験した。
一瞬、大分県!? ・・かと思ったが、その直前に発生していた地震の速報から
起きるとしてもその近辺だろうと判断し。冷静に“その時”を待つことが出来た。
結局、この緊急地震速報は、本震発生以降に出されたものであることが判明した。

このことについて大分合同新聞の東西南北氏が5月11日の記事で
 “前評判は良かったが、まだ何の役にもたっていない。地震の
  強い揺れを事前に知らせる気象庁の「緊急地震速報」のことだ。”

・・と、このシステムをボロクソこき下ろしていた。

その前、5月8日の夕刊トップの記事では、
“また間に合わず”・・と、4段抜きの大見出しで、同様の論調で記事を書いていた。
東西南北氏の批判は、このニュースの見出しにつられた付和雷同的に書かれた
お粗末な記事であるとたろすけは思う。

 ☆  ☆  ☆

緊急地震速報をリアルタイムで経験し、もしこれがいきなりの速報だったり、
マイカーに乗って高速を走っているときだったり・・と思うと、ちょっと考えさせられた。

後日、あるラジオ番組でも
“その時”に高速を走っていたラジオ聴取者の経験などが紹介されていたが、
その速報を聞いた瞬間、一斉にブレーキに足を掛ける運転者が多かったことが
ブレーキランプの点灯から伺えたという。
一方、知らない運転者は当然何の反応も示さない・・。
その時の運転手の動作の差が、急停止による追突事故という2時災害を起こすおそれだって
なきにしもあらずなのだから・・。自分だったら冷静な行動を保てるだろうか・・。

緊急地震速報は文字通り強い地震が起きる瞬間が迫っている。
例の信号を何度も繰り返す必要はないと思う。
それだけ内容を把握するのが遅れるし無駄だと思う。
ニュース速報の時のような短い信号音で十分それとわかるからだ。
まず予想される地域を音声でもアナウンスして欲しい(ラジオはそうかも?)。
該当区域外の無用の混乱を避けるために対象地域だけの放送に絞り、
全国放送までする必要はないと思う。

緊急地震速報は、今回のように予知が本震より遅れてしまうという技術的に
未完成な部分があるし、それ以上に決定的な弱点がある。その動作原理からして
震源地に近いほど効果は少ないし、直下型地震に対してはまったく役に立たないのだ。

マスコミはこのことを承知し、読者に正しく伝えることが責務ではなかろうか。
一方、緊急地震速報が効果的に働いた実例があることも忘れてはならない。
東西南北氏はこうした実例があることには一切目をつむり、一方的に非難するだけでは
マスコミに身を置くモノとして怠慢・無知であると言わざるを得ない。


●参考:関連日記です。よろしければどうぞ・・。
  ◎緊急地震速報は限界があることを周知すべきでは? 2008年04月28日
  ◎緊急地震速報に頼るJRの安全対策の落とし穴 2007年07月17日
  ◎新幹線のさらなる高速化開発に思う 2006年05月03日
  ◎脚色された記事は信頼を損なうだけ その2 2004年04月08日

■緊急地震速報また機能せず…「誤差の範囲内」も運用に課題
 5月8日12時21分配信 読売新聞
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