90代の繰言

後期高齢者の戯言

六郷満山第二十三番札所 妙徳山泉福寺

2018-06-30 00:39:55 | 日記


六郷満山第二十三番札所 妙徳山泉福寺
(みょうとくざん せんぷくじ)
国東市国東町横手1913 TEL 0978-72-2035



国策半島に初めて建立された禅寺

 1375年(南北朝時代、将軍足利義満)、豪族田原氏能(たわら うじよし)の母の発願で、高僧であった無着妙融(むちゃく みょうゆう)禅師を招いて開かれた寺。天台宗の寺院が多い国東半島に、初めて建立された禅寺だ。総同州の九州総本山として栄えた。最盛期には数百人の修行僧がいたという。

 広い境内は仏殿を中心に、北側の傾斜地に本堂、南側に総門、山門を配置する。西側には座禅堂、東側には庫裡、道場、開山堂がある。十字の交差した配置には、禅宗様式の特徴がよく表れている。

 無着禅師の墓塔をまつる開山堂は1394年に建てられ、江戸時代に再建された。現座は鉄筋コンクリートの覆屋で保護されている。茅葺の仏殿は2005年から3年がかりで解体修理された。いずれも国の重要文化財に指定されている。座禅堂は一般に公開し、海外からも多数の参拝者を受け入れている。

 本ブログの下記ページも参照されたい。
  〇2017/06/25 第23番札所 妙徳山泉福寺-再訪
 次のWebページも参照されたい。
  〇宇佐神宮六郷満山霊場札所23番札所泉福寺
  〇国東市妙徳山泉福寺(無着成恭氏)

(つづく)




六郷満山 迷う人の心に寄り添う

2018-06-29 00:39:31 | 日記

迷う人の心に寄り添う

 小田原の西叡山(572メートル)からは国東半島の山々を一望でき、日本遺産の構成要素となっている。8合目に位置する高山寺はかつて六郷満山の筆頭寺院として栄えた。


 船津大乗住職(63)は「国東半島は陸の孤島で開発から取り残されたからこそ、日本の原風景といえる豊かな自然と多様な信仰が残った」と分析する。

 福岡市出身で元カメラマンという異色の経歴。国東半島の石造仏を撮影して回る中で奥深い世界に心引かれていき、15年前に仏道に入った。天念寺修正鬼会の鬼役も経験してきた。

 「カメラマン時代は美と醜の境目にレンズを向けてきた。仏と鬼の関係性も境界線上の面白さがある。超人的なパワーを持つ存在は善にも悪にもなりうる」

 六郷満山開山1300年と日本遺産認定を受けて、地元では盛り上がりを見せているが、僧侶の立場は変わらないという。

 「修行に専念し、重荷を背負って迷っている人がいたら、その心に寄り添うのが私の役目」と原点を見据える。

(この記事は、6月14日大分合同新聞朝刊14ページに掲載されています。)

(この項終わり)





六郷満山第二十二番札所 龍下山成佛寺

2018-06-28 00:22:12 | Windows

六郷満山第二十二番札所 龍下山成佛寺
(りゅうげざん じょうぶつじ)
国東市国東町成仏1140 TEL 0978-76-0626

かわいらしさを感ずる庚申塔


 かつて人々を困らせていた竜を封じ込め、成仏させたことから「龍下山 成佛寺」の名前がついたとされている。
 本堂の左手に奥之院への石段があり、上ると奥之院の横に大きな石があるという。

 集落の人々の集会所に使われていたという本堂には、御本尊の不動明王が堂々としたお姿で鎮座している。

 境内にある庚申塔(こうしんとう)は「見ざる、言わざる、聞かざる」の3匹の猿や日月など、国東半島に多数残っている庚申塔の形を継承し、中央の青面金剛は民話の世界から飛び出してきたようなかわいらしさが感じられる。

 岩戸寺と交互に隔年で開く修正鬼会(しゅじょうおにえ)で有名な寺でもある。


成仏寺の衆正鬼会

 本ブログの次のページを参照されたい。
  〇2017/06/07 第二十二番札所龍下山成佛寺

 また、以下のWebページも参照するとよい。
  〇宇佐神宮六郷満山第22番成佛寺
  〇龍下山成佛寺(天台宗)
  〇大分の神社。仏閣

(つづく)



六郷満山第二十一番特別札所 峨眉山文殊仙寺

2018-06-27 00:48:07 | 日記

六郷満山第二十一番特別札所 峨眉山文殊仙寺
(がびさん もんじゅせんじ)
国東市国東町大恩寺2432 TEL 0978-74-0820

日本三大文殊、六郷満山随一の古刹


文殊仙寺への石段

 648(大化4)年、役行者によって開基されたといわれる六郷満山随一の古刹だ。
 日本三文殊の一つとして信仰を集めてk多。境内には、石段の仁王像、両界曼荼羅、木造鬼大師坐像といった数々の文化財があり、歴史を物語っている。

 ご本尊の文殊菩薩は、岩を刳り抜いて建てられている奥の院の文殊堂に祭られており、12年に一度卯年の春・秋大祭で御開帳される。
 春季大祭は厄除祈願に合わせて採燈護摩が行われ、参拝者も火渡りに参加する。
 秋季大祭では、大護摩供が行われ、万燈会の光とともに境内一面が燈明の光で覆いつくされるという。

 宿坊特別参拝も周年行っており、一泊二日で写経、座禅、朝護摩を体験できる。
 
 本ブログの次ページを参照されたい。
  〇2017/06/06 第21番特別札所峨眉山文殊仙寺

 なお次のWebページも参照されるとよい。
  〇 第21番札所文殊仙寺①
  〇 第21番札所文殊仙寺②
  〇天台宗峨眉山文殊仙寺(公式ページ)
  〇大恩寺地区の文化財(国東市)


文殊仙寺本殿大改修記念事業発願
 六郷満山開山1300年を迎え、昭和の時代から計画しておりました大改修事業をここに広く発願いたします。
 本殿文殊堂は1538年の建立以来の大改修に着手いたします。また、あわせて県指定有形文化財の江戸期境内図を基に遊歩道、参拝者車道の整備(一部完成)を行います。
 歩道・車道には記念植樹を行い完成後一年を通して花・紅葉がご参拝者をお迎えする予定です。


文殊仙寺江戸期境内図

  総工費            三億円
   本殿奥之院文殊堂大改修      二億円
   参道・歩道整備工事        五千万円
   書道補修・記念植樹        五千万円

  工期 2017年~2023年(次回御開帳)

 つきましては事業基金として五千万円を皆様方に広く御勧進賜りたく、ここにご案内申し上げます。

 詳細は下記にご連絡ください。主意書に合わせて詳しいご案内を差し上げます。
    峨眉山文殊仙寺「平成の大改修事業」
    大分県国東市国東町大恩寺2432番地
    電話 0978(74)0820

(つづく)




六郷満山第二十番札所 治池山大聖寺

2018-06-26 00:53:06 | 日記

六郷満山第二十番札所 治池山大聖寺
(じちさん だいしょうじ)
国東市国東町来浦1875 TEL 0978-77-0151



里山風景に溶けこむ多数の五輪塔

 里山の風景に溶けこむ五輪塔群で有名な大聖寺。
 旧大聖寺跡には、大木に守られた300を超す五輪塔や宝篋印塔が集められており、国東半島に息づく信仰心が伝わってくる。

 現在の大聖寺は五輪塔群から道路を隔てて山側に上った場所にある。参道の石段でふっくらした仁王像に迎えられ、鐘楼門を経て本堂に進む。

 御本尊は不動明王。

 鎌倉時代、この地で討ち死にした二階堂左京之進を父に持つ二階堂六丸が建立したという説があり、本堂には二階堂六丸と母親の位牌が安置されている。二人の墓は五輪塔群の中にある。

 本堂の左手には奥の院に続く石段があり、春日大明神の祠が祭られているという。

 本ブログ、下記ページを参照されたい。
  〇2017/06/05 第20番札所治池山大聖寺

 また、下記のWebページも参照されたい。
  〇宇佐神宮六郷満山霊場 第20番札所大聖寺
  〇六郷満山峯入り記録
  〇治池山大聖寺

(つづく)