旅の余韻と疲れが続くなか、NHKテレビの特集で石原裕次郎を観た。石原プロで製作した黒部の太陽などで大きな負債を抱え、倒産の危機に瀕していた時、渡哲也が全財産を持って事務所を訪れ使ってくださいと懇願したという。それを機会に映画しかやらなかった石原プロでテレビに進出あの途方もない西部警察と言う番組を誕生させそれが人気となり倒産の危機を救ったという。
石原は40過ぎた男、渡に何時もサングラスにマシンガンを持たせ派手にドンパチさせる荒唐無稽な芝居を演じさせた事に、終始悔恨の気持ちをもち続けていたと言う。そうした男同志の繋がり、死ぬまで恩義を尽くし続けた渡の石原に対する傾倒、そうしものが記念館を観てきた直後だっただけに深く感じられ、あまりのタイミングの良さに驚いた。
兄の慎太郎はガリ勉だったが弟のほうは自由にのびのびと育ったと言うが、記念館の通信簿では3まじりのほとんど4
であった。絵がうまく、蒲鉾の板を利用して小さなヨットを作る海が好きな少年でもあった。その事はその後の彼のヨット好きを予見させる。 館内に再現されたヨットのキャビンの豪華さ、同じく黒部の太陽の映画で、黒部ダムトンネルの破水滞を再現した大きなセットなど大迫力だった。また放映は必ず見逃さないほど好きな、山田洋次監督の、男はつらいよシリーズ、今回は寅さんが、北海道を放浪網走近くの牧場で牛の世話をすると言う設定だった、広々とした草原に放たれた牛たちを追って、ひがな一日牧童として過ごすなんとも羨ましい暮らしだ。
本日NHKで北海道東部の鶴居村と言う処でタンチョウが植えたばかりのササギの種を掘り起こし食べてしまうのに困った生産者が、ホイッスルをピーピー鳴らしながら畑を駆け巡り鳥を追っていた、国の天然記念物だから手荒な真似は出来ないのだろう。
鶴のうちで鶴と言う字が付かないのはタンチョウだけだとか、こうした番組を意識するのも実際、彼の地に行って観てきたからだと思う。